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【12日目】開始 京太郎「三回戦、もっと強い人と戦えるのか……」 京太郎「燃えてきた!」 京太郎「今日も頑張ろう!」 午前 京太郎「三回戦ともなると人が多くなってくるな」 京太郎「気引き締めないと!」 三回戦開始(2位以上で通過) 親 男I 25000 男G 25000 男H 25000 京太郎 25000 京太郎「ロン、16000」 男H(こいつの雰囲気……鹿児島の県予選に……) 男I(都の予選の彼に……) 東2局 男I 25000 親 男G 25000 男H 9000 京太郎 41000 男I「ツモ、500・1000」 男I(彼はなんというか、陰鬱なものに包まれていましたね) 男I(自分の打ち筋を持たず、誰かを頼っているかのように) 男I(この人は、どうなんでしょうか) 東3局 男I 27000 男G 24000 親 男H 8500 京太郎 40500 京太郎(ここまでトントン拍子) 京太郎(このまま優勝!) 京太郎(なーんて上手くはいかないよな) 京太郎「ロン、16000」 三回戦通過 男I 27000 男G 24000 男H -7500 京太郎 56500 三回戦開始 親 憩 25000 女F 25000 女G 25000 由子 25000 全員ノーテンのため、流局 東2局一本場 憩 25000 親 女F 25000 女G 25000 由子 25000 女F「ロン、16300」 憩「え……?」 由子(荒川さん、それはどうなのよー?) 女G(個人戦二位、大したことない) 東2局二本場 憩 8700 親 女F 41300 女G 25000 由子 25000 全員ノーテンのため、流局 東3局三本場 憩 8700 女F 41300 親 女G 25000 由子 25000 憩「ロン、8900」 憩(まだまだ腐らんで!) オーラス 憩 17600 女F 41300 女G 16100 親 由子 25000 由子(焼き鳥、でもこのまま流せば通過なのよー)トン 憩(そ、そこで来るかー!) 憩(ノミ手……どうすりゃええんや……) 憩(真瀬さんに直撃なら最低でも3900) 憩(ツモなら1300・2600) 憩(また練り直さな……) 憩(一旦捨てて) 憩(またツモを……) 由子(荒川さん、少し笑顔が崩れてるのよー) 憩(よし、そんで)トン 女F(とりあえず勝ち抜け決定、と) 憩(来たで……ごめんな真瀬さん) 憩「ツモ、1300・2600!」 由子「まくられちゃったのよー」アハハ 憩「すみません」 由子「別にいいのよー、これが勝負なんやから」 三回戦通過 憩 22800 女F 41300 女G 16100 由子 22400 夜 京太郎「今日もあっさり勝ってしまった」 京太郎「そろそろ照みたいな人が出てくるかな?」 京太郎「こわいけど楽しみだ」 洋榎「さっきからなにブツクサ言っとんねん」 京太郎「洋榎さん?いつからそこに」 洋榎「ずっとおったんやけどな……まあええわ」 洋榎「そういえば由子、荒川に負けたらしいで」 京太郎「そうなんですか……すみません」 洋榎「……由子は強いから、大丈夫やで」 洋榎「それにそないなこと須賀が言うことやないやん」 洋榎「気分転換になんかしようや」 京太郎「そうですね、それじゃあ……」 洋榎「で、何しよか」 京太郎「何かしたいものとかあります?」 由子「二人の好きなのでいいのよー」 洋榎「ほなババ抜きやろ!ババ抜き!」 京太郎「またですか!」 洋榎「前は二人だけやったけど今は由子もおるから楽しいで!」 京太郎「それもそうですね、由子さんもそれでいいですか?」 由子「うん」 京太郎「うはぁ、負けたぁ……」グデー 洋榎「由子は強いなぁ、五戦五勝やん」 京太郎「ずっとニコニコしてるんですもん、わかるわけないじゃないですか」 由子「二人とも表情がわかりやすいだけなのよー」 由子「そんなことやったらまだまだ勝てないのよー」 洋榎「あーなんか今ムカついたわ、腹立ったわ」 洋榎「次はジジ抜きで勝負や!」 京太郎「結局あまり変わってない!?」 京太郎「いやでもジジ抜きなら表情は関係ないよな……」 由子「1抜けなのよー」 洋榎「ムダヅモ一つもあらへんのはおかしいやろ……」 京太郎「次は神経衰弱で!」 由子「27ペア揃えたのよー」 洋榎「なんで1巡だけで終わんねん」 京太郎「勝てる気がしない……」 京太郎「こうなったら次は……!」 【12日目】終了 【13日目】開始 京太郎「あの後も俺たちの負けは続いた」 京太郎「七並べに至っては8を4色とも止められてたし、おかしすぎるだろ」 京太郎「少し疲れた……」 午前 京太郎「準決勝前だから特訓をしておこう」 京太郎「照や憩さんも頑張ってるだろうし」 京太郎「姫松の人に手伝ってもらうのもありだな」 ※憩と照も特訓をしています 京太郎「やっぱり実戦あるのみだよな!」 京太郎「近くに雀荘あるし」 京太郎「誰か誘ってみよう!」 京太郎「というわけでサイコロころころー」 洋榎「なんやまたチビっこかいな」 咏「京太郎に呼ばれて来てみたらまたアンタかよ」 洋榎「今回も勝たせてもらうわ」 咏「でけえ口叩けんのも今の内だぜぃ、しらんけど」 由子「ふ、二人とも落ち着くのよー」 東1局 親 由子 25000 咏 25000 洋榎 25000 京太郎 25000 京太郎「ロン、12000」 咏「うげっ」 洋榎「なんやアタリ牌もわからんのかいな」 洋榎「これだからお子様は嫌やなぁ」 咏「むかっ、ちょーっとそれは私をなめすぎてるんじゃねぇか?」 洋榎「なんや?ウチに勝てる言うんか?」 咏「ああ勝ってやるとも、お前なんかちょちょいのちょいだってーの」 洋榎「まあ楽しみにしとくわ」 【灼熱の矛】発動! 東2局 由子 25000 親 咏 13000 洋榎 25000 京太郎 37000 京太郎「ツモ、4000・8000」 咏「親っかぶりかよぉ……」 洋榎「ええでーやったれー!」 由子「洋榎ったらまた」 咏「次は和了るぜ!絶対に!知らんけど!」 洋榎「いやどっちやねん」 洋榎「ま、ウチも容赦はせんけどな」 【灼熱の矛】発動! 東3局 由子 21000 咏 5000 親 洋榎 21000 京太郎 53000 京太郎「あ、ロン12000」 咏「えっ」 京太郎「終わり、だな」 咏「えぅ……」グスッ 京太郎「ごめん、ごめんって」 洋榎「せ、せやこの後ウチとどっか遊びに行こ、な?」オロオロ 由子「洋榎は試合があるのよー」 洋榎「あ、せやった」 由子「もう、三尋木ちゃん、私と少し出かけるのよー」 咏「……うん」 由子「それじゃあ二人とも頑張るのよー」 京太郎「はい」 洋榎「はい」 ガチャ バタム 洋榎「……雰囲気悪うなってしもたな」 京太郎「すみません」 終局 由子 21000 咏 -7000 洋榎 21000 京太郎 65000 京太郎「会場まで来たけど、咏のやつ大丈夫かな」 京太郎「俺も自分の心配しなきゃなんだけど」 京太郎「準決勝頑張るぞ!」 準決勝開始(2位以上で通過) 【絶対平和空間】により、流局 男I「ノーテン」 平太郎「ノーテンです」 水太郎「ゲホッ、ノーテン」 京太郎「テンパイです」 京太郎(なんだこの雰囲気) 京太郎(温かいのか寒いのかわからない) 京太郎(変な気分だ……) 東2局 男I 24000 親 平太郎 24000 水太郎 24000 京太郎 28000 【絶対平和空間】により、流局 平太郎(私の支配が裏目に出ましたか) 平太郎(しかしそれも一興、平和に行きましょう) 京太郎(親の人のアタリ牌ばっかりツモってたのか、危なかったな) 京太郎(次は和了るぞ!) 東2局流れ二本場 男I 23000 親 平太郎 27000 水太郎 23000 京太郎 27000 京太郎「ロン、12600です」 水太郎「はい、ゲホッゲホッ」 京太郎「ちょ、大丈夫ですか?」 水太郎「なんとか、はい。次行きましょう、次」 東3局 男I 23000 平太郎 27000 親 水太郎 10400 京太郎 39600 京太郎「ロン、12000」 男I「相変わらず大きいですね」タハハ 平太郎(このままだと私は2位通過) 平太郎(それもいいですが) 平太郎(微妙ですね……) 東4局 男I 11000 平太郎 27000 親 水太郎 10400 京太郎 51600 【絶対平和空間】により、流局 平太郎(今回は上手くいったようです) 平太郎(私の場合支配というよりは流れを加速させる、と言った方がよいのですが) 平太郎(とりあえずはあの高目を処理できたようでよかったです) 水太郎(役満……危なかった) 東4局流れ一本場 男I 9500 平太郎 25500 水太郎 11900 親 京太郎 53100 【絶対平和空間】により 水太郎(リーチかけずに数え役満……これでを対面の人に当てれば2位通過) 水太郎(親の人に当てればまくれる) 水太郎(あと少し、あと少し) 男I(都予選のときにはやられましたが) 男I(ようやく準決勝まで来れたんです) 男I(まだ希望はある!)トン 水太郎「ロン、32000の一本場は32300」 水太郎「終わりです」 男I「な……に……?」 平太郎(あちゃー) 終局 男I -21500 平太郎 25500 水太郎 43900 京太郎 53100 【side-憩】 憩(今朝から特訓もしたし、今日も頑張るで!) 憩(相手は誰やろなー) 穏乃「あ、荒川さん!今日はよろしくお願いします!」 憩「高鴨さんが相手か、よろしく」 竜華「ウチもおるで」 憩「予選の時以来ですね」 竜華「今日は負けへんで!」 穏乃「私もです!」 準決勝開始 親 憩 25000 女F 25000 穏乃 25000 竜華 25000 竜華「ツモ、700・1300やで」 憩「親流されたかー残念や」 穏乃「凄い笑顔なのですが、それは」 東2局 憩 23700 親 女F 24300 穏乃 24300 竜華 27600 穏乃「ツモ!3翻で90符なので満貫!」 穏乃「2000・4000です!」 竜華「カン多すぎやろ」 穏乃「宮永さんの真似をしてみました!」 東3局 憩 21700 女F 20300 親 穏乃 32300 竜華 25600 憩(高鴨さんも清水谷さんも強いから) 憩(早めに使っとこか)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 憩「ロン!6400!」 女F「はい」 憩(できればあの二人に当てたかったんやけど、しゃあない) 憩(まだまだやで!) 竜華(……ときちゃん?) 【ときちゃんパワー】発動! 東4局 憩 28100 女F 13900 穏乃 32300 親 竜華 25600 竜華(見える、見えるで怜!) 竜華(これが怜の見とった世界なんやな!) とき(ちょっと違うけどな) 竜華「ロン、3900や」 東4局一本場 憩 28100 女F 10000 穏乃 32300 親 竜華 29500 穏乃「ツモ!1100・2100!」 穏乃「このまま一位通過しますよ!」 竜華「なかなか言うやないか、そう簡単には負けへんで」 穏乃「上等です!」 【インフレーションギア】がレベルアップしました! 竜華に飛び火しました 南1局 親 憩 27000 女F 8900 穏乃 36600 竜華 27400 女F「ロン、8000です」 穏乃「うわっ!……はい」 女F「どうもです」 憩(一位まで近くなったけど、どうしよ) 南2局 憩 27000 親 女F 16900 穏乃 28600 竜華 27400 穏乃「ロン!12000です!」 女F「せっかくとれたのに……」 穏乃「あ、すみません」 女F「いえいえ、大丈夫ですから気にしなくていいですよ」 南3局 憩 27000 女F 4900 親 穏乃 40600 竜華 27400 憩(あの子に当てればウチにも勝ちが見える) 憩(もういっちょ)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 憩(今度は高かったな) 憩「ツモ!3000・6000!」 憩「まくったで!」 穏乃「うおお!凄い!」 穏乃「私も負けてられません!」 【インフレーションギア】がレベルダウンしてレベルアップしました オーラス 憩 39000 女F 1900 穏乃 34600 親 竜華 24400 穏乃「ツモ!4000・8000!」 穏乃「まくりかえしましたよ!」 穏乃「よっしゃああああ!」 竜華「賑やかな子やな」 憩「そうですね」 竜華「ウチのぶんもよろしくな、応援しとるで」 憩「おおきに」ニコッ 終局 憩 35000 女F -2100 穏乃 50600 竜華 16400 夜 京太郎「メールでもするか」 京太郎「……よし、照に送ろう」 京太郎「決勝戦前だから気を楽にしておいてやろう」 京太郎『あンた、背中が煤けてるぜ』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッヴーッ 照『何、どういうこと?』 照『かちかち山?』 京太郎「実を言うと俺もあんまし知らないんだよな」 京太郎『かちかち山って本当は狸がお婆さんの煮汁をお爺さんに飲ませるんだってな』 京太郎『切って煮てって』ピッ 照『何でそんなことを話すの』 照『寝れなくなるじゃない!』 京太郎『そうそう、シンデレラ、もとい灰かぶりでも』 京太郎『あの義理のお母さんと姉たちいたじゃん?』 京太郎『あの人たち、最後に鳩に目をくりぬかれたらしいぞ』 京太郎『痛そうだよな、目だぜ?目』ピッ 京太郎「あれを知った時は衝撃的だったな」ウーン ヴーッヴーッ 京太郎「電話?……照からだ」 照『……京のばか』 京太郎『え?』 照『ばかばかばかばかばか!』 照『もう知らない!』プツッ プーップーッ 京太郎「……やりすぎたな、謝っておくか」ポチポチ 京太郎『すまなかった』ピッ 照『わかればいいんだよ、わかれば』 照『次変なこと言ったらもう許さないからね!』 京太郎『P.S.そのお姉さんの方はガラスの靴に入れるために親指を切り落としたらしいぞ』ピッ 京太郎「勢いで送ってしまったけど、いいよな?」 ヴーッヴーッ 京太郎「また電話か」 照『きょ・う・た・ろ・う?』ゴゴゴ 京太郎「ヒィッ」 京太郎(電話越しでも伝わるこの殺気!) 京太郎(ま、間違いねえこいつぁ……) 京太郎(俺の命が危ない!) 照『あとで覚えておいてね』プチッ プーップーッ 京太郎「照をからかうのはやめよう」 京太郎「いや昔も結構からかってたけどさ」 京太郎「……やっぱりあいつでも緊張とかしてんのかな」 京太郎「気になるけど寝よ寝よ」 照(猟奇ものはまあ慣れてるから) 照(京も私に気を遣ってくれたのかな) 照(気になるけど寝よ寝よ) 【13日目】終了 【14日目】開始 京太郎「決勝戦!」 京太郎「いやーまさかここまで来れるとは思ってなかったぜ」 京太郎「照や咲、モモは全中まで行ってたのに俺だけ県予選落ち」 京太郎「でもこれで胸を張ってあいつらと対等になったって言えるんだ」 京太郎「負けてられない!」 午前 京太郎「牌を握ってないと落ち着かないな」 京太郎「ちょっとばかしウォームアップでもするか」 ※照と憩も特訓を始めました 京太郎「洋榎さん!」 洋榎「な、なんや朝っぱらから」 京太郎「俺に稽古をつけてください!」 洋榎「今日が決勝か……ええわ!付き合うたる!」 洋榎「ウチがおれば百人力やからな!」 京太郎「ありがとうございます!」 洋榎「ほなまずはツモ切り3340回からや!」 京太郎「……え?」 京太郎「こんな特訓になんの意味ががががが」トン 洋榎「余計なこと考えんでツモって切るんや!」 京太郎「うごごごご」トン 京太郎「あれ、お守りが見当たらないけど、まあいいや」 京太郎「そろそろ行こう」 洋榎「須賀!頑張ってな!」 京太郎「はい、待っててくださいね」 京太郎(絶対に、勝つ)ゴッ 決勝戦開始 親 京太郎 25000 水太郎 25000 狂太郎 25000 学太郎 25000 京太郎「ロン、18000」 学太郎「はいよ」 京太郎「一本場」 京太郎(やっべープレッシャーすげー) 京太郎(でもみんな見てるんだから頑張らねえと!) 京太郎(決勝戦でトビなんてなったらその日は……)グヘヘ 京太郎(頑張るぞ!) 東1局一本場 親 京太郎 43000 水太郎 25000 狂太郎 25000 学太郎 7000 狂太郎「ツモ、1000・2000は1100・2100」 狂太郎「んーまだまだ、こっからだよ」 狂太郎「狂気は続くよどこまでも」 学太郎(何言ってんだこつ) 東2局 京太郎 40900 親 水太郎 23900 狂太郎 29300 学太郎 5900 京太郎(テンパイ……なんだか照みたいだな) 京太郎(これで終わるかもな) 狂太郎(これが終わったら女子の会場でロリ探しをしに行くか)トン 京太郎「えーっと、ロンです、国士無双」 京太郎「32000です」 狂太郎「」 学太郎「それは消せない……無念」 水太郎(二位なのに嬉しくない) 終局 京太郎 72900 水太郎 23900 狂太郎 -2700 学太郎 5900 男子個人戦で優勝しました! 京太郎「ありがとうございました」 狂太郎「なんでだよおおおお!」 狂太郎「ざっけんじゃねえ、くそ!くそ!くそっ!」 水太郎「目が血走ってる……」 学太郎「これが彼の言う狂気、か」 狂太郎「アウアウアー!」 京太郎「とりあえず外に出るか」 京太郎「だぁーっ、疲れたーっ」 京太郎「それにしても優勝か、実感湧かないな」 京太郎「最後の国士、和了るとき……」 京太郎「少し、懐かしい気がした」 京太郎「あの感覚は一体……?」 京太郎「気のせいか、そりゃそうだよな」 京太郎「みんなで一緒に打ったのも遠い話だし」 京太郎「とりあえず咏に教わったこの技術、あとでお礼しておくか」 京太郎「……ところで」 京太郎「取材とか誰も来ないのな」ポツーン 【side-憩】 憩(個人戦決勝、こっちの方が心地ええわ) 憩(ほな、化け物退治といきますか) 照「……今日はよろしく」 憩「負けへんで」 決勝戦開始 親 憩 25000 照 25000 小蒔 25000 穏乃 25000 小蒔「ツモ、4000・8000」 照(この感じ、前やったときとは違う?) 照(この前よりも強大になってる) 照(それに……何も見えない) 憩(神代さん強いなぁ……) 憩(まだこっからや) 【照魔鏡】の発動が阻止されました 東2局 憩 17000 親 照 21000 小蒔 41000 穏乃 21000 小蒔「ツモ、4000・8000」 穏乃(さっきから高いのばっかり、すごい) 穏乃(私も頑張らないと)ギュッ 照(阿知賀の人……そうだよね) 照(和了らせてばっかじゃいられない) 憩(照ちゃんのアレが無かった) 憩(やっぱり神代さんのが原因?) 憩(なら、今の内や) 小蒔(……はっ!) 小蒔(私ったら、また寝ちゃってました) 小蒔(全力で前傾に!) 東3局 憩 13000 照 13000 親 小蒔 57000 穏乃 17000 小蒔「ロン!12000ですっ!」 照「……」 照(さっきと雰囲気が違う) 照(起きたのか) 憩(和了れへん……) 東3局一本場 憩 13000 照 13000 親 小蒔 69000 穏乃 5000 憩(ようやくテンパイ) 憩(ウチかて、負けっぱなしは嫌や)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 小蒔(団体戦では負けてしまいましたが、こっちは頑張ります!) 小蒔(霞ちゃんも見てるかもしれませんし!)トン 憩「ロン、8300や」 小蒔「は、はい」シュン 照(和了れない……) 照(そろそろ使おうかな……) 東4局 憩 21300 照 13000 小蒔 60700 親 穏乃 5000 照「ロン、1300」 小蒔「あうっ」 照(やっぱり守りが薄い) 照(これなら、行ける) 南1局 親 憩 21300 照 14300 小蒔 59400 穏乃 5000 照(さっきは神代さんのせいで見れなかったけど) 照(前までの憩と同じなら、大丈夫のはず) 照「ロン、2000」 憩(前まで?) 憩(ウチは去年より、春より、さっきより強いさかい) 憩(今回は押し切る!) 【白衣の護り】発動!シャキーン 照(……) 照(抑えられた?) 照(でも、こっちにだって……) 【鏡開き】発動! 南2局 憩 19300 親 照 16300 小蒔 59400 穏乃 5000 ゴッ 憩(なっ!?) 穏乃(ふえっ?) 照(狙いは……神代さん) 照(鏡を開いて、相手を視る) 照(そして相手から奪う) 照(これで、一発) 照「ロン、48000」 照(捲った) 南2局一本場 憩 19300 親 照 64300 小蒔 11400 穏乃 5000 穏乃「ロン!12000の一本場は12300です!」 照「……」 照(やっぱりさっきのが結構効いてる) 照(あれも使えるかどうかわからないし……) 憩(和了っとけばよかったんかな?) 南3局 憩 19300 照 52000 親 小蒔 11400 穏乃 17300 憩(あと2局……) 憩(照ちゃんの打ち方から予想して誰かが飛ぶことはありえへん) 憩(照ちゃんまで38700点) 憩(勝ったる!) 【孔穿つ閃光】発動! 憩「ツモ、500・1000」 憩(小さい!) 憩(このまんまやと届かん!) 【インフレーションギア】【コークスクリュー】が無効となりました オーラス 憩 21300 照 51500 小蒔 9400 親 穏乃 16800 憩(あと30200点!) 憩(倍満直撃か役満和了るしかない) 憩(ここで戦わんでいつ戦うんや!) 【孔穿つ閃光】発動! 憩(ツモってもうた……) 憩(1500・2900) 憩(これやったら届かへん!) 憩(どうすればええんや……) 憩(今年こそは勝つんや!) 憩(今は……ごめんな)トン 憩「カン!」 憩(なるべくドラを増やす!) 憩(ウチは運頼りさかい、その数はなるべく増やす!) 憩(そして) 憩「リーチ!」 憩(行ったれ!) 憩(お願いや!) 憩(来た!) 憩「ツモ!リーチ一発三槓子三暗刻ドラ2!裏は、2と1」 憩「……6000・12000」 憩「……ダメ、やった」 終局 憩 45300 照 45500 小蒔 3400 穏乃 4800 照「お疲れ様でした」 小蒔「お、お疲れさまでした!」 小蒔「200点差……すごいですっ!」 小蒔「また打ちましょうね!」 穏乃「私もです!」 穏乃「またどこかの卓で!」 照「……うん」 小蒔「それではお先に失礼しますね」 穏乃「お腹すいたので私も……」 ガチャ バタム 照「……憩」 憩「いやー照ちゃんやっぱり強いわ」 憩「ウチもまだまだやな」 憩「ここで去年初めて照ちゃんと打ったときと変わっとらん」 憩「勝てへんかった」 憩「照ちゃん、おおきに」ニコッ 照「……憩」 照「無理しなくていいから」 照「まだ国麻もあるんだし、ね?」 憩「うん、わかっとる」 憩「照ちゃん、先行っててくれるか?」 照「…………」 照「また後で」 ガチャ バタム 【side-京太郎】 京太郎「インタビューなんて初めて受けたぜ」 京太郎「鼻毛出てなかったかな?」 京太郎「今日はどっと疲れた気がするー」 京太郎「女子は照が優勝、憩さんが準優勝、高鴨さんが3位、神代さんが4位」 京太郎「200点差ってすごい試合だったんだろうな」 京太郎「……洋榎さんもいないし暇だな」 京太郎「何かすることは……」 京太郎「誰かとメールでもするか」 京太郎「照……いや、憩さんにしよう」 京太郎「お世話になったからな」 京太郎「そんじゃ……」 京太郎『お疲れ様でした!準優勝おめでとうございます!』 京太郎『一位二位独占じゃないですか!?』 京太郎「こんな感じで送信っと」ポチッ 京太郎「さーてと、明日はどう過ごそうかなー」 京太郎「あれ?そういえばなんか忘れてるような……?」 ヴーッヴーッ 京太郎「お、返ってきた」 憩『おおきに!』 憩『京太郎くんも優勝おめでとな!』 憩『大阪に戻ったらお祝いしよ!』 京太郎「憩さん、元気そうだな」 京太郎「そういえば確か憩さんと何か約束をしてたんだっけか」 京太郎「どうだったっけ?」 京太郎「デート!そうだ!デートに行くんだ!」 京太郎「そんなこと忘れるなよ、まったく」 京太郎「日にちとかを聞いておこう」 京太郎『ありがとうございます』 京太郎『決勝となるとやっぱり緊張するんですね、疲れましたよ』 京太郎『あとこの前約束したデートの件なんですけど 憩『マリオパーティー、覚えててくれたん?』 憩『ウチは冗談のつもりやったんやけど』 憩『ほな明後日の朝9時にホテルの前集合やな』 憩『覚えててくれておおきに、楽しみにしとるで』 憩『おやすみ』 京太郎「おお、緊張してきた」 京太郎「明後日、ホテル……ホテル……」 京太郎「よし、覚えたぞ!」 京太郎「今日はこのままグッナイ!」 ―――――――――― 京太郎「寝れない」 京太郎「まだ10時だしな」 京太郎「あと1人くらいなら送れるか?」 京太郎「後はやっぱり照か」 京太郎『優勝おめでとう流石チャンピオンだな』 京太郎「送信っと」ポチッ ヴーッヴーッ 京太郎「相変わらず返信速いな」 照『ありがとう、京もおめでとう』 照『これでアベック優勝だね』 照『京、昔からずっと強くなった』 京太郎「そういえば男子も女子もうちが制したのか」 京太郎「よくよく考えると凄いな」 京太郎「それにしても強くなった、か照に言われると感慨もひとしおだな」 ヴーッヴーッ 京太郎「また照からか?」 照『あと、憩と話した?』 京太郎『話した、っていうかメールだけど』 京太郎『それがどうした?』ポチッ ヴーッヴーッ 照『元気そうだった?』 京太郎『見る限りは元気だったけど、どうかしたのか?』 ヴーッヴーッ 照『ならいい、おやすみ』 京太郎「ああ、おやすみ……って、また何か忘れてるような?」 京太郎「海に行くんだよな……?」 京太郎「このこともメールしておくか」 京太郎『海に行くって約束のことなんだけど』 京太郎「明日は休もう」 ヴーッヴーッ 照『ずいぶん前のことだったのに、覚えてるんだ』 照『じゃあ明々後日、朝8時にホテルの前で』 照『嬉しい、ありがと』 照『おつかれさま』 京太郎「ふむ、今日はここまでにするか」 京太郎「照と二人っきりか……誰か誘おっかな」 京太郎「とりあえず寝よ」 【14日目】終了 【15日目】 京太郎「うん、良く寝た!」 京太郎「あと3日間は東京にいるんだよな」 京太郎「思う存分楽しんで帰ろう!」 京太郎「咏を誘ってみるか」 prrr prrr 咏『は~い、咏ちゃんだけど、どうかしたのかぃ?』 京太郎『一緒に遊びに行こうぜ!』 咏『遊びに?』 京太郎『東京観光でもどうかな、と』 咏『うん……わかった、付き合ってやろうじゃねえか!』 咏『それじゃあまた後でな!』 京太郎『おう!』 プーップーッ 京太郎「あ、待ち合わせ場所伝え忘れてた」 京太郎「浜離宮恩賜庭園?」 咏「そうだよん、一回来てみたかったんだよねぃ」 咏「あの松とか、茶屋とか、風情があるなーって」 京太郎「咏って年寄りくさいよな」 咏「どういうことだい?」 京太郎「和服しか着なかったり、料理する時も割烹着で」 京太郎「盆栽もやってるし部活で淹れてくれるお茶も美味いし」 京太郎「……見た目の割に」 咏「最後の一言は余計じゃねえか?」 咏「んーまあ家がそんな感じだったからじゃねえの?知らんけど」 京太郎「そういや咏の家のこととか聞いたことなかったな」 咏「話してないからねぃ」ケラケラ 咏「まあその気になったときに、な」 咏「お!アヒルがいる!」 咏「こいつら可愛いなー」ツンツン アヒル「ガァーガァー」ヤ、ヤメロ!オレハジユウニイキルッテキメタンダ! 咏「ほら、エサやるよっと」 アヒル「ガァーガァー」フッ、ソンナミエスイタトラップニヒッカカルカ アヒル「ガガァーガ」アラ、オイシイジャナイコレ 咏「エサ食べてる!うっはー可愛えー」キャッキャッ 京太郎(アヒルと遊んでる咏も可愛いけどな」 咏「は……はぁ?」カァァ 京太郎「やばっ!声に出てたか!」 咏「か、可愛い……って……」 咏「悪くないね……知らんけど」ボソッ 午後 京太郎「さて、と」 京太郎「咏も送っていったところだし、またどっか行こっと」 京太郎「誰を誘おっかな」 京太郎「近いだろうし弘世さんでも誘ってみるか」 prrr prrr 菫『私だ、何の用だ?』 京太郎『突然ですけど、今暇ですか?』 菫『生憎だが、少し行くところがあるんだ』 京太郎『そうですか、いやー残念だなー』 京太郎『せっかくおいしそうなワッフル屋を見つけたのに』 菫『なんだと!』 京太郎『近くの公園においしそうなワッフル屋さんがあるから弘世さんでも誘おうかなって思ったんですけど』 京太郎『予定があるなら仕方ないですね』 菫『ぁぅ……』 京太郎『少し焦げてサクサクした生地にあのほんわりとしたクリーム』 菫『…………じゅるっ』 京太郎『そしてその上に乗る真っ赤なストロベリーソース』 京太郎『おいしそうだったんですけど、予定があるなら仕方ないですね、それじゃ』 菫『待て待て待て!切るな!』 菫『予定が変わった!行こうじゃないか!』 京太郎『それじゃあ○○公園で』 菫『わかった』 プーップーッ ―――――――――― 菫「どうして私はこう、全く全く」 菫「でも、ワッフルか……おっと涎が」 京太郎「お待ちしてました!」 菫「やあ」 菫「それで件のワッフル屋はどこなんだ?」キョロキョロ 京太郎「あそこにありますよ」ユビサシ 菫「お、おお!」 菫「カスタードクリームにホイップクリーム、チョコレートをかけるもよし」 菫「ブルーベリーにストロベリー……メロンとは変わり種だな」 菫「うむ、迷うな……」 京太郎「じゃあおっちゃん!「待て!」」 菫「こういうのはじっくりとだな……」 京太郎「だったら俺が適当に頼みますよ」 菫「……わかった、お前に任せよう」 京太郎「任されました!」 菫「まさかカスタードクリームのみとは」 京太郎「こういうのはシンプルなのがいいんですよ」 菫「それで、お前のはどうしたんだ?」 京太郎「あー実は俺今金欠なんですよね」 京太郎「ただここのワッフルがおいしそうだから弘世さんに教えようと思いまして」 京太郎「だからこうして見てるだけで十分です」 菫「……そうか、では」ハムッ 菫「お、おいしい……!」 菫「おいしい……」トローン 京太郎「何も二回も言わなくても」 菫「お前も食べてみろ!」 京太郎「じゃ、じゃあ」ハムッ 京太郎「……うまい!」テーレッテレー 京太郎「俺の目も節穴じゃないということですね!」 菫「ああ、ありがとうな」 京太郎「いえいえ、弘世さんには合宿のときにもお世話になりましたからね」 京太郎「このくらいどうってことないですよ」 菫「……そうか」 菫「機会があればまたここに来ような」 京太郎「はい、またいつか」 ヴーッヴーッ 菫「む、そろそろ行かなくてはいけないようだ」 菫「それではまたな」 京太郎「はい、さようなら」 夜 京太郎「定食屋来てみたけど」 京太郎「金がねえ……」 京太郎「どうするかな」 お品書き 大食いチャレンジ ご飯中盛り 100円 格安定食 150円 水 0円 京太郎「俺が頼んだのはご飯中盛り」 京太郎「たったワンコインで丼ぶり一杯分の量を食べられる」 京太郎「おかわりも自由、中盛りとは言っても大盛りはないんだな」 京太郎「これで満足しよう、米には神様がいるって言うしな」 【15日目】終
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前話 次話 京太郎インタビューその8 全国大会Bブロック準決勝を間近に控えた清澄高校。 二回戦で激戦を繰り広げた姫松高校だけでなく、シード校の臨海高校、瑞原はやりプロが注目する有珠山高校など、準決勝も波乱となるであろう。 SK君は次の試合、どうなると思いますか? 京太郎「清澄が絶対に勝つ! ……って言いたい所ですけど、正直分からないですね」 拮抗しててどう転ぶか分からないと? 京太郎「というか、次元が高過ぎて俺にはさっぱりって感じですね」 次元、ですか。 京太郎「部長とかは誰々にはこの牌が集まりやすいとか、この役で上がることが多いとか、こういう能力を持ってるとか当たり前に言うんですけど。和はそんなオカルトあり得ませんって言いますし、俺も懇切丁寧に説明されてもなんのこっちゃというか」 確かに超能力としか思えない打ち方をする選手は多く見受けられますからね。 京太郎「俺レベルだとテンパイ出来るだけで良く出来た方ですしね。ダブルリーチとか出した事もないっす」 宮永選手は良く嶺上開花で上がっていると思いますが? 京太郎「ええ。だからあいつもなんのこっちゃ枠ですね」 そう言えば、東京で知り合った選手達とは今でも連絡を取っているんですか? 京太郎「そうですね。頻度は個人差あるんですけど、大体全員と」 S君一人でそれ全部に応対するのは大変じゃありませんか? 京太郎「んー。まぁちょっと多いかもしれませんけど、元々空いた時間はダチと電話やらなんやらで駄弁って時間潰すタイプなんで、苦ではないですね」 リア充ですね。 京太郎「はは。これで彼女でもいたら完璧ですけどね」 いないんですか? 京太郎「出来たこともありません」 みなさん朗報です。S君は現在彼女募集中のようです。 京太郎「そういうのやめてくれませんかね!? 割と切実に!」 連絡頻度が一番高いのは誰ですか? 京太郎「やっぱ淡ですかねー。あいつ遠慮が無いですし、スマホ慣れしてるからかコメントが早い早い」 やはりドラゴ○ボールの話題ですか? 京太郎「電話では大体そうなんですけど、LINEだと他のしょーもない話が割合多めですね。お菓子送れーとか、構えー遊べーとか」 出来立ての彼女みたいですね。 京太郎「そんな甘い感じじゃ全く無いんですけどね。ナチュラルに人を傷付ける言葉も飛んてきますし」 連絡先を知った人とは直接会っていますか? 京太郎「いえ、この前誘われた一回だけです」 誘われた? 京太郎「あー……。昨日ですけど、宮守のみなさんがお礼も兼ねてということで、海に誘ってくれたんですよ」 海に、ですか。 京太郎「はい。なんでも、団体戦が終わってから個人戦までは東京で観光するという事になったらしくて。昨日は永水の人達と一緒に海にってなって、そこに俺もと」 永水というと、あの選手全員が巫女服を着ていて、シード校で清澄とも二回戦で戦った。 京太郎「その永水です」 いつの間にか宮守の方々と繋がりが出来ていたんですね。 京太郎「俺も経緯は知りませんが、何かきっかけがあったんでしょう」 男性も来る事に何か言われませんでしたか? 京太郎「いえ、事前に話は通してたみたいで、俺が誘われた時にはもうOK貰ってたみたいです」 とすると、宮守と永水の選手達と海に……。 京太郎「ええ、はい。流石に水着は無かったんで、自腹で買って行きました」 みなさんお美しいですから、水着姿は眩しかったのではないですか? 京太郎「そうですねー。目の保養になったのはいいんですが、それを見てナンパしようとするチャラい男もいましたから、追い払う為に何回も呼び出されましたよ」 もしかして彼氏のフリをして追い払ったんですか? 京太郎「あー……。そうですね。基本的にはそれで男連れと知って諦めてくれるんで。石戸さんなんかは傍に薄墨さんがいたからか「夫です」とか言ってて」 確かに身長差とか雰囲気諸々で親子に見えなくもないですね、あのお二方。 京太郎「薄墨さんはそらーまぁキレてましたね。ムキになって俺に「私の彼氏として振る舞いやがれですよー」って命令されてまして。何故か俺がしばらくそれっぽくすることに」 何回も「彼氏です」と呼び出されたということは、何人もの美少女を侍らせてる男の子と認識されていたのでは? 京太郎「周りから俺への視線が段々とキツくなってたので、多分そうかなって……」 基本的には諦めてもらえたとのことですが、諦めが悪い人もいたんてすか? 京太郎「ええ。ちょっと人数多くて、物陰に連れ込んで俺ぶちのめせば連れてけるんじゃね? って考えたのであろう乱暴者もいました」 大丈夫だったんですか? 京太郎「ええ。ハギヨシさんから護身術を学んでたお陰で」 護身術? 京太郎「カポエイラです」 カポエイラ。 京太郎「東京にボディガードも務めて行くなら、格闘技の一つでも身に着けた方がいいって言われまして。何がいいかと聞かれたら、じゃあカポエイラがいいと言ったんですよ」 何故カポエイラを? 京太郎「最近読んだマンガでバトゥ○キってのがあって、カッコイイなー強いなーと思って。まぁ影響受けてコッソリ動き真似してたんです」 中々マイナーな格闘技だと思いますが、教えてもらえたんですか? 京太郎「はい。ハギヨシさんって護身術として格闘技は大体修めてるとか」 護身術の域を超えていませんかそれ。 京太郎「しかもカポエイラ一つですらメストレ……道場で言う師範くらいのレベルは絶対にありましたからね……」 京太郎「まぁそんなこんなで、みんなが見てない所で応戦したんですけど、そんな人の教えもあって怪我なく撃退出来ました」 撃退ですか。 京太郎「と言っても向こうにも怪我はさせませんでしたし、ちょっとビビらせて帰らせただけなんで。喧嘩問題起こしたとか思わないでくださいね?」 分かりました。記事にする時は擁護の内容で書いておきます。 京太郎「喧嘩が起きた前提じゃないですかそれ」 そんなトラブルもあったそうですが、楽しく過ごせましたか? 京太郎「ええ。みなさん楽しくて良い人達でしたし、海でやるイベントは大体こなしてたので。スイカ割りとか、砂の城とか」 ラッキースケベとか。 京太郎「だからそういう方向に突っ走ろうとするの止めてくださいて」 起きたんですか? 京太郎「……ノーコメントで」 彼女達のナンパはS君が追い払っていたそうですが、S君は逆ナンとかされていませんでしたか? 京太郎「えー……? あったといえばあったような、無かったといえば無かったような……」 グレーな出来事があったんですか? 京太郎「えーと。年上の女性二人に「写真撮ってください」って声掛けられまして、海を背景に二人の写真を撮ったんですよ」 ナンパの常套手段の一つじゃないですか。 京太郎「やっぱそうなんですかね? それで、記念にとかで俺とも写真を撮ろうと言ってたんですが、撮る前に滝見がやってきて「……私の彼氏にちょっかいかけないでください」と言って引っ張られまして」 ヤキモチですか? ヤキモチですね? 京太郎「いえ。俺が翻弄されてたから助け舟出してくれたんだと思いますよ」 ……そうですか。 巫女さん特有の神秘的体験とかありましたか? 京太郎「わざわざ聞くようなことですか? ……まぁあったといえばありましたが」 ほほう。何があったんでしょうか? 京太郎「神代さんって仲間内では姫様って呼ばれてて、なんか神様を降ろすことが出来るとかなんとか言うらしくて」 神様を降ろす? 京太郎「なんか神様に憑依される感じらしいです」 神秘的ではありますが、それは中々……。 京太郎「まぁ俺も眉唾物だと思ってたんですけどね。その神代さんは普段健気で天真爛漫って感じの人なんですけど、ある時急に人が変わったみたいに顔つきが変わっちゃいまして、あまり喋らなくなったんですよ」 変わった、と言いますが、神様憑依とか言われましても……。 京太郎「それだけならそうなんですが、その状態の神代さんと力比べした時に、ちょっと元の神代さんだと考えられないぐらいの力で押し負けてたんですよ」 力比べって、何をしたんですか? 京太郎「あー……まぁ、腕相撲的な? 俺も突然の事態でよくわからんかったので」 はぁ……。 京太郎「それで、その神代さんは駆けつけてきた他の永水の人達に連れて行かれた後、しばらくして戻ってきた時にはケロッと元に戻ってて。さっきまでにあった事は全く覚えてない様子だったんですよ」 なにそれこわい。 京太郎「あれで演技とかドッキリとかだったら大したもんですけど、それだと普段の腹芸とか全く出来なさそうな雰囲気も演技って事になるので。それだったらまだ神様憑依とかの方が信憑性あるかなって感じで」 神様憑依の方が信じられるとか相当ですよ。 京太郎「まぁそれだけ不思議な体験だったってことで。宮守のみなさんとも楽しく遊んでたんですが、その日の出来事としては永水の人達がインパクト強めだったかな、と」 成程。ちなみに連絡先交換はしたんですか? 京太郎「ええ。宮守の人達は臼沢さんだけと交換してたんですが、その時には永水のみなさんも含め全員と」 関わり合った人とは今の所みんな連絡先ゲットしてますね。 京太郎「まぁ普段住んでる所が違うから、一期一会の気持ちでってのもあるんでしょう」 そうでしょうかね……。 京太郎「俺もそんな気持ちですから、そうじゃないですかね」 では、最後に何か一言。 京太郎「この季節の海はあっという間に焼けるので、焼けたくない人は日焼け止めを持っていきましょう」 前話 次話
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【7月第3週 地区予選2日目】 京太郎「いよいよ来たぜ!男子個人戦!」 京太郎「ちゃちゃっと終わらせてやるぜ!」 京太郎「なんで男子は女子と違うところなんだよ……」 【side-憩-】 憩「昨日は消化不良やったから、頑張ります!」 開局 親 モブ1 25000 南 憩 25000 西 モブ2 25000 北 モブ3 25000 憩「よろしくお願いしますーぅ」 モブ1(なんで去年の2位と当たっちゃうかなー) モブ2(ああ、やばい、うん、やばい) モブ3(ど、どうしよう……)ワナワナ モブ1(2位だろうが関係ない!) モブ1(和了れば無問題だ!) モブ3(こ、こんな人に勝てるわけないよぉ)トン モブ1「ロン!混一色!」 モブ2「いや、それ……」 憩「緑一色……」 終局 1位 モブ1 73000 2位 憩 25000 3位 モブ2 25000 4位 モブ3 -23000 憩「東1局で終わりなんて……」 開局 親 モブ6 25000 南 モブ4 25000 西 憩 25000 北 モブ5 25000 憩(今度こそ和了るでー!) モブ4(気分上々!調子も上々!攻めてくよー!) モブ5(ああ、神よ、私に力を!) モブ6(容赦は、しない) 憩「ツモ!1600・3200!」 憩(この調子で行くでー!) モブ6(ぐぬ) 東2局 モブ6 21800 親 モブ4 23400 憩 31400 モブ5 23400 同コンマのため、流局 東2局1本場 モブ6 21800 親 モブ4 23400 憩 31400 モブ5 23400 憩「ツモ!4100・8100」 憩(このまんま、飛ばす!) モブ4(気分絶賛下降中……) 東3局 モブ6 17700 モブ4 15300 親 憩 47400 モブ5 19300 モブ6(前に、進まなくては!)トン モブ5「ああ、神よ、感謝いたします」 モブ5「ロン、タンヤオのみです」 オーラス モブ6 16700 モブ4 15300 憩 47400 親 モブ5 20300 憩(これは…使わんでええか) 憩(よし) 憩「ツモ!1600・3200!」 終局 憩 53800 モブ5 17100 モブ6 15000 モブ4 13700 【各校の地区予選】 【白糸台】 「試合終了ー!!」 「これでインターハイ西東京代表は3年連続」 「白糸台高校!!」 「先鋒の小走選手と次峰の弘世選手、中堅の渋谷選手が作ったリードを副将亦野選手がチャラにし、ラスに転落したものの」 「大将の大星選手が他校を圧倒し、逆転優勝となりました!」 誠子「すみませんでしたっ!」 淡「ほんとですよー『決勝は副将戦で終わらせるから大星の出番は無い』とか言ってたくせにー」 誠子「うっ」グサッ 尭深「……」ズズッ 尭深(10万点失点って……ぷぷっ) 尭深(とか言ってみたい、でもキャラを優先しよう) 菫「お前、そろそろその癖直せよ」 菫「もう少し場を見てだな――――」 やえ「ま、何にせよ勝ったんだから結果オーライだ、そう落ち込むな」 誠子「はい……」 【阿知賀】 実況「奈良地区予選団体戦終了!!」 実況「奈良の王者、晩成高校は先鋒岡橋初瀬が飛び、初戦敗退」 実況「そして今年、インターハイへ駒を進めたのは!」 実況「阿知賀女子学院だ!!」 憧「初瀬、大丈夫かな……」 玄「慰めるのはこの私におまかせあれ!」 憧「いや、玄は初瀬のこと知らないでしょ」 玄「あ、そうなのでしたっ!」 【新道寺】 哩「ツモ、8000オール!」 哩「あっ」ビビクン 哩「ロン!12300!」 哩「ひぐっ」ビビクン 煌「部長は相変わらず強いですねぇ」 美子「ねぇ、姫子ちゃん、さっきから何ばしよっと?」 姫子「ぶちょーにバイブば仕掛けとるんです」 美子「バイブ?」 姫子「点ば取れば取るほど激しくしとるんです」 哩「ツモ!16400オール!」 煌「おや、飛びましたね」 姫子「じゃ、こればサービスです」 姫子「超激強」ポチッ 哩「あっ、うっ……~~~!」ビビクンビビクンビビクン 【姫松】 実況「南大阪の団体戦決勝を制したのは、名門姫松!」 実況「去年の春に倒れた善野監督が戻って再始動した姫松女子は、先鋒上重と中堅愛宕洋榎が作ったリードを次峰真瀬と副将愛宕絹恵が守りました」 実況「大将末原の大量失点には肝を冷やしましたがなんとか勝ち抜けとなりました!」 恭子「監督、すみませんでした」 善野「ええよ、気にせんといてや」 善野「失敗は成功の元や、これからもメゲずに頑張ろな」 恭子「はいっ!」 漫「監督と末原先輩……いい雰囲気やな」 由子「恭子が気になるのよー?」 漫「そ、そんなことあるわけないじゃないですか、やだなーもー真瀬先輩ったらー」 由子「うーん……それなら別にいいのよー」 由子「でも、困ったことがあったら相談するのよー」 洋榎「なんや?漫の相談か?」 洋榎「由子にもするならウチにも相談してくれや!」 漫「いや、主将に相談はありえないですわ」 洋榎「何やて!?」 【永水】 初美「戻りましたよー」 巴「おつかれハッちゃん」 ??「よく頑張ったな、誉めてつかわすぞ」 初美「上から目線は少し腹が立つのですよー」 春「みんな上から」ポリポリ 初美「ちっちゃくって悪かったですねっ!」 巴「今年は統廃合とかで学校が減って早く終わっちゃったね」 ??「おかげでわらわの出番が無かったからのう」 初美「まあまあ、早く終わるのはいいことてはないですかー」 初美「この調子でらっくらく~に全国優勝してしまいましょう!」 【宮守】 豊音「ただいまー」 胡桃「お帰り、トヨネ」 塞「おつかれ」 シロ「おつかれ……」 ??「お疲れ様でした」 トシ「え?豊音戻って来たん?うわーお疲れー」 豊音「熊倉先生……」 prrr トシ「あ、ちょっとタンマ」 トシ「んー、もしもしアッシだけどー……えー何それチョベリバー」 塞「……どうしてああなっちゃったんだろうね」 シロ「さあ……」 豊音「そうだ!約束覚えてる?」 ??「優勝したらサイン、でしたよね」 豊音「うん!」 ??「もう貰って来てありますよ、はい」 豊音「わぁ、ありがとー!」 ??「あと友人の大沼プロのサインも貰いましたよ」 豊音「うわ、ほんとだー!ちょーうれしいよー!一生の宝物にするよ!」 ??「喜んでもらえてよかったです」 胡桃「――が入ってくれて良かったよ!」 胡桃「そうじゃなきゃインターハイには行けなかったからね!」 豊音「まさかあのプロにお孫さんがいたなんてねー」 塞「トシ先生のツテが役に立ったね」 シロ「ま、当の本人はあんな感じだけど」 トシ「えっ、それマジ~?ギャハハハ」 一同「うん……」 【鹿老渡】 いちご「おつかれ」 ??「おお、部長か」 いちご「まさか次峰戦で飛ぶなんて考慮しとらんかったけど」 いちご「またインターハイに行けて嬉しいけぇ!」 ??「そうじゃな」 ??「今年こそ勝つんじゃ!」 いちご「うん!頑張ろな!」 いちご「ワカメちゃん!」 ??「……その呼び方はやめてくれんか?」 憩「おつかれさまでしたー!」 モブ5「お疲れ様でした」 モブ4「おつかれ~って、勝てるわけないやん!」 モブ6「前、進めませんでした……」 憩「これで予選通過や!」 憩「京太郎くんの調子はどうやろなー」 京太郎「よっし!初戦から飛ばしていくぜ!」 男1(あ、アイツが我が天使咏ちゃんと同じ高校の男子部員か……) 男2(あんな野郎が俺の女神憩ちゃんと同じ高校の男子部員だとぉ?) 男3(彼が私の大天使エイスリンちゃんと同じ高校の男子部員ですか……) 123(裏山氏ね) 京太郎「」ゾクッ 京太郎(なんだろう、殺気を感じる……) 開局 親 男1 25000 南 男3 25000 西 男2 25000 北 京太郎 25000 京太郎(まずは流れをつかむ!) 京太郎(安くても、早く!) 京太郎「ツモ!タンヤオのみ、300・500」 男2「ちっちぇな」 男1「チッ」 東2局 男1 24500 親 男3 24700 男2 24700 京太郎 26100 男1(国士テンパイ!) 男1(あのリア充に天誅を!) 男1「ロン!32000!」 男2「えっ」 男1「えっ」 終局 男1 56500 京太郎 26100 男3 24700 男2 -7300 予選第2戦 京太郎「あの後なんとか巻き返したぞ!」 京太郎「ってかいきなり国士って……」 京太郎「次はこの卓か」 京太郎「この試合で2位以上で本選出場確定」 京太郎「本選は女子と同じ会場、プロの解説も来るらしいから頑張ろう!」 開局 親 京太郎 25000 南 男5 25000 西 男4 25000 北 男6 25000 京太郎(さっきは調子付けに安い和了をしてただけでおわっちゃったからな) 京太郎(今回は高く!) 京太郎「ツモ!8000オール!」 京太郎(ガンガン行こうぜ!) 男5「ツモ――その言葉を聞いた瞬間、僕の体に電流が走った―――」 男4「いっきなり親倍かー辛いなぁー」 東1局1本場 親 京太郎 49000 男5 17000 男4 17000 男6 17000 男4(三箇牧……女子団体は面白かった) 男4(こっちは、どうやろな) 男4「ロン!12300!」 男4(見極めさせてもらうで!) 東2局 京太郎 49000 親 男5 17000 男4 29300 男6 4700 同コンマのため、流局 男5「ノーテン」 男4「テンパイ」 男6「ノーテン」 京太郎「ノーテン」 東3局 京太郎 48000 男5 16000 親 男4 32300 男6 3700 男6(見る限り周りは格上、点棒も少ない) 男6(でも、取られた分は倍返し) 男6(そう、教わったんや!) 男4(……ここは隣を飛ばして逃げるか、だとすれば、跳満) 男4(三箇牧はもう放っておいても大丈夫やろ)トン 男6「それ、ロン!」 男6「四暗刻で32000!」 男4「な、スッタンやと!?」 オーラス 京太郎 48000 男5 16000 男4 300 親 男6 35700 京太郎(今日2回目の役満、羨ましいな) 京太郎(でも) 京太郎(ラストスパート、このまま逃げ切る!) 男4(まだ、あきらめるわけにはいかんのや) 男4(出来るだけ稼いで、次につなげる!) 男4「ツモ!1600・3200!」 終局 京太郎 46400 男6 32500 男5 14400 男4 6700 【予選を通過しました】 京太郎「ここが本選会場かぁ」 京太郎「あれ、もう女子の本選始まってるのか」 京太郎「みんなの予選の結果は……」 総合 1位 宮永照 2位 荒川憩 3位 清水谷竜華 4位 エイスリン・ウィッシュアート 5位 江口セーラ 平均打点 1位 三尋木咏 2位 赤阪郁乃 3位 江口セーラ 和了率 1位 エイスリン・ウィッシュアート 2位 宮永照 3位 荒川憩 京太郎「エイスリンさんが和了率1位か、凄いな」 京太郎「咏は打点1位、総合では照と憩さんがワンツー」 京太郎「俺は男子3位か、目指すぜ1位!」 【side-憩-】 憩「やっぱり宮永さんには負けるかー」 憩「でも、頑張るでー!」 開局 親 モブ1 25000 セーラ 25000 憩 25000 竜華 25000 憩「最初はこの部屋やな」 ギギィ 憩「あ」 モブ1「い」 セーラ「う」 竜華「え?」 モブ1(千里山の三年生コンビ、それにまた荒川さんまで……なんでまた) モブ1(こんなところまで来ちゃってよかったのかなー)カタカタ 憩「安心して、2人であの怖い怖い先輩たち倒そな」トン モブ1「わ、私のことか?」 憩「うん、頑張ろな」 モブ1「お、おう!」 セーラ「怖いってなんや怖いって!ツモ、1300・2600」 東2局 モブ1 22400 親 セーラ 30200 憩 23700 竜華 23700 同コンマのため、流局 竜華「んー流局かー」 セーラ「このまま1位行ったるわ!」 憩(いきなりこの2人はやっぱりきついなぁ) 東2局1本場 モブ1 19400 親 セーラ 31200 憩 24700 竜華 24700 憩(早速使ってくでー!)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 竜華(相変わらずようわからん感覚やな……) 憩「ツモ、400・600」 東3局 モブ1 19000 セーラ 30600 親 憩 26100 竜華 24300 憩(親だし、稼いでくで!) 憩「ロン、1500や!」 セーラ「はっ、ええわ」 【大望背負いし大砲】発動! 【ヒーリングスペース】により、憩の聴牌・和了判定-5 東3局1本場 モブ1 19000 セーラ 29100 親 憩 27600 竜華 24300 セーラ(憩に和了られるといっつも調子悪くなるなぁ) セーラ(安いのは嫌やけど、しゃあなしや) セーラ「ロン!6700!」 東4局 モブ1 12300 セーラ 35800 憩 27600 親 竜華 24300 憩(全員黙らせてみたけど) 憩(まだまだ、やな) 憩「ツモ、4000・8000!」 憩「これで一旦逆転や!」 南1局 親 モブ1 8300 セーラ 31800 憩 43600 竜華 16300 憩(よし……ツモ) 憩(これだとなんか1ちゃん騙しちゃったみたいやな) 憩(これも勝負……なんや) 憩「ごめんな、ツモ、6000・12000」 憩「トビ終了や」 終局 憩 67600 セーラ 25800 竜華 10300 モブ1 -3700 【憩がインターハイに進出しました】 京太郎「結局インターハイ出場は照、憩さん、清水谷さん、船久保さんか」 京太郎「エイスリンさんは地区予選和了率が全国1位になったし、凄いな」 京太郎「郁乃さんが負けるのはもっと意外だったな」 京太郎「次は俺の番か、緊張してきたな!」 京太郎「一旦休憩室で寝るか」 ガララ 怜「すぅ……すぅ……」 京太郎「怜さんか、確か清水谷さんは取材受けてたな」 京太郎「時間までここにいるか……」ナデナデ 怜「ん……」パチッ 怜「京…くんか」 京太郎「あ、起こしちゃいましたか?」 怜「いや…休めたから、大丈夫や」 怜「京くんはもう試合なんか?」 京太郎「はい」 怜「緊張、しとるんか?」 京太郎「情けないですけどね」 怜「そっか……」ニギッ 怜「頑張ってな」ニコッ 京太郎「はい!」 京太郎「1戦目、ここで勢いをつける!」 本選第1戦 京太郎(この部屋か……) 京太郎(どんな人たちがいるんだろう) ギギィ 開局 親 男7 25000 京太郎 25000 男9 25000 男8 25000 京太郎「ロン、1000」 男8「ぐぬぬ」 男7(須賀京太郎、情報通りだとすれば、その打ち筋は宮永照と同じ) 男7(お手並み拝見) 東2局 男7 25000 親 京太郎 26000 男9 25000 男8 24000 京太郎(親番なのに聴牌できねー、どうしよ) 男8(1000か、安すぎるな) 男8「ロン!6400!」 男8(親は流させてもらおう) 東3局 男7 25000 京太郎 26000 親 男9 18600 男8 30400 男7(須賀京太郎は左程脅威ではなかったか) 男7(つまらん) 男7「ロン、5200」 東3局 男7 30200 京太郎 26000 男9 18600 親 男8 25200 京太郎(やっとテンパイできた……) 京太郎(と思ってる間にまた) 京太郎「ツモ、500・1000」 南1局 親 男7 29700 京太郎 28000 男9 18100 男8 24200 京太郎(よし、あともうちょい) 男7(こんなやつにアイツは負けたのか) 男7「ロン、7700」 南1局1本場 親 男7 37400 京太郎 28000 男9 18100 男8 16500 男7(連荘、だが配牌が悪いな……) 京太郎「ツモ!1700・3300!」 京太郎(一応逆転だな) 南2局 男7 34100 親 京太郎 34700 男9 16400 男8 14800 京太郎(いい調子だ) 京太郎「ツモ、6000オール!」 京太郎(逃げ切ってやる) 南2局1本場 男7 28100 親 京太郎 52700 男9 10400 男8 8800 男8(8800はあかんなぁ) 男8「ロン、8300」 男9「うげっ、マジですか」 南3局 男7 28100 京太郎 52700 親 男9 2100 男8 17100 京太郎(憩さん、あなたの力) 京太郎(いま、使います) 京太郎「リーチ!」ピキーン 男7「」ゾクッ 男8(今、背筋が一瞬……)トン 京太郎「ロン、リーチ一発裏3、8000です」 男8「は……!?」 男9「こんなん役無同然やないか」 オーラス 男7 28100 京太郎 60700 男9 2100 親 男8 9100 全員ノーテン流局 終局 京太郎 60700 男7 28100 男8 9100 男9 2100 男7(本来役無の和了、ただの偶然による和了) 男7(こんな和了をするのは……いや、気のせいだろう) 男7(こんな和了なんていくらでもあるしな) 男8(ムダヅモばっかじゃねえか、クソッ) 男8(なんか、運が無くなったみたいや)トン 男9「流局、やな」 男8「ノーテン」 男7「ノーテンや」 京太郎「ノーテン」 男9「ノーテン」 ―――――――――― 京太郎「あの後本選ではトップになり続けて……」 京太郎「県1位になったぞ!」キャッホー 京太郎「みんなと待ち合わせしてる場所に行くか」 京太郎「この辺だったかな」 照「こっち」 京太郎「お、これはこれはチャンピオン様じゃありませんか」 照「そんな呼び方しないで」ムスッ 照「それに京だって北大阪のチャンピオン」 京太郎「あ、そういえばそうだったな」 照「何言ってるの」 京太郎「それで、みんなは?」 照「もう帰った」 京太郎「えっ」 照「県予選1位同士仲良く帰ってきなさい、って霞が」 京太郎「照が迷子になったらどうする気なんだよ……」 照「でさ、京、私、1位になったでしょ?」 京太郎「ああ、なったな」 照「だからさ、その……」チラッチラッ 京太郎「なんだ?ご褒美が欲しいのか?」 照「う、うん……///」 京太郎「それならそうと言えばいいのに」 京太郎「でもご褒美か、何をしよう」 京太郎「じゃあ二人で甘いものを食べに行こうか」 照「……ん」 京太郎「というわけで会場近くの喫茶店に来てみたぞ」 カランコロン 店員「いらっしゃいませー」 店員「お、あなた方ひょっとしてひょっとするとカップルですか?」 京太郎「いや、ちが「じゃあじゃあ!」」 店員「こちらのカップルパフェをどうぞ!」 京太郎「だから俺た……」 ギュッ 照「……」ギュッ 京太郎「照……」 照「いいから、別に」 店員「じゃあごゆっくりー」 京太郎「良かったのか?」 照「うん」 照「このパフェおいしそうだし」 京太郎「カップルに間違われて」 照「えっ」 京太郎「えっ」 照「……///」 夜 京太郎「もうすぐ夏休みだ」 京太郎「今のうちに出されてる課題を片付けよう」 京太郎「この英語の課題難しいな……」 京太郎「エイスリンさんとやろうか……いや、自分の分は自分でやろう」 京太郎の学力が上がった! 60→61 【7月第3週 休日】終 【第2章】終 【第3章 全国】 【7月第4週 平日】 京太郎「今日から夏休みだ!」 京太郎「毎日が休日だ!」 京太郎「何をしようかな」 京太郎「インハイは東京、東京観光に備えて金を貯めよう!」 おっさま「今日も元気やなー」 由子「元気なことはいいことなのよー」 由子「須賀くーん、こっちに麦茶よろしくなのよー」 京太郎「はい、ただいまってうわっ!」ドンガラガッシャーン 京太郎「やばい、コップを割ってしまった……」カタカタ おっさま「あちゃーやってしもたかー」 京太郎「あ、店長!これは、そのですね!」 おっさま「給料から引いとくなー」 京太郎「そ、そんな……」 カランコロン 由子「いらっしゃいませ、なのよー」 桃子「こんにちはーっす」 京太郎「いらっしゃいま……ってモモ!?」 桃子「あれ、どうして京太郎がここにいるっすか?」 京太郎「いまバイト中なんだよ」 桃子「へぇ、とうとう京太郎も働くような人になったっすか」ウンウン 由子「二人は知り合いなのよー?」 桃子「はい、幼馴染っす!」 由子「私は真瀬由子なのよー」 桃子「京太郎がいつもお世話になってるっす」フカブカ 京太郎「で、何するんだ?」 桃子「もちろん打つっすよ!」 由子「じゃあこちらの卓へどうぞ、なのよー」 桃子「京太郎も一緒に打つっす!」 京太郎「わかったよ、真瀬さんもどうですか?」 由子「わかったのよー」 おっさま「じゃあワイも入れてもらおかー、ってアンタ清澄の東横ちゃんやないか」 桃子「私のこと、知ってるっすか?」 おっさま「長野代表清澄高校の次鋒、通称『黒の天使』」 おっさま「それに去年の全中3位、知らないわけないやろ」 由子「長野代表ってことは、私と打てないのよー」 京太郎「えっ、そうなんですか?」 おっさま「大会規定で団体戦の代表同士は打てないんや」 京太郎「じゃあ、あと1人はどうするんですか?」 おっさま「今日はあいつがおるから大丈夫や」 おっさま「いま呼んでくるわ」 開局 おっさん「よぉ、須賀んとこの、調子はどうや?」 京太郎「上々ですね……」トン おっさん「がっはっは、そうかそうか」トン 桃子「なんで店長がここにいるっすか」トン おっさま「昔からの知り合いなんや」トン 京太郎(テンパイできねー)トン おっさん「ツモ、300・500や」 おっさん「頑張れよ、北の1位」 東2局 京太郎 24500 親 おっさん 26100 桃子 24700 おっさま 24700 桃子(なんかさっきから高い手が作れないっすね……) 桃子(でも、京太郎には負けられないっす!) 桃子「ロン!3900っす!」 東3局 京太郎 24500 おっさん 26100 親 桃子 28600 おっさま 20800 京太郎(和了れないのはやだなぁ……) 京太郎(憩さんの力はなんか使っちゃいけない気がするし) 京太郎「あ、ロン、1000です」 桃子(地味な対局っすねー) 桃子(消えにくいっすよ、まったく) 東4局 京太郎 25500 おっさん 25100 桃子 28600 親 おっさま 20800 おっさん「そういえば、須賀は男子個人戦1位やったらしいな」 京太郎「凄いでしょう」フフン おっさま「そういえば、今年から個人戦の出場枠が4人になったんやな」 京太郎「今年からだったんですか?」 おっさま「意図はようわからんけどな、東横ちゃんも真瀬ちゃんも個人戦出場者やで」 京太郎「へー、あ、ツモです、3000・6000」 おっさま「しれっと和了るんやなぁ」 南1局 親 京太郎 37500 おっさん 22100 桃子 25600 ※[ステルスモード]に移行しました おっさま 14800 京太郎(本当に安い手しか作れないな……一回使ってみるか) 京太郎(これで、テンパイだ)ピキーン 【孔穿つ閃光】発動! 京太郎(全てを照らすような、闇を明かすような) 京太郎(そんな光を、イメージする!) 京太郎「カン!」タン 京太郎「来た!嶺上ツモ、面前のドラ3で4000オールです!」 南1局1本場 親 京太郎 49500 おっさん 18100 桃子 21600 ※[ステルスモード] おっさま 10800 桃子(今、何が起こったっすか?) 桃子(背筋がゾクッってなって、そしたら京太郎が和了ってて……) 京太郎「ロン、1500の1本場は1800」 桃子(わけがわからないっす……) 南1局2本場 親 京太郎 51300 おっさん 16300 桃子 21600 ※[ステルスモード] おっさま 10800 京太郎「ノーテンです」 おっさん「ワシもノーテンや」 桃子「ノーテンっす」 おっさん「ノーテンや」 南2局2本場 京太郎 51300 親 おっさん 16300 桃子 21600 ※[ステルスモード] おっさま 10800 桃子(さっき京太郎が和了ってからツモが悪くなってるっす) 桃子(まーた流局っすか) 南3局2本場 京太郎 51300 おっさん 16300 親 桃子 21600 ※[ステルスモード] おっさま 10800 京太郎(やっぱりあれ使うと運が悪くなるな……) 京太郎(使いすぎは禁物、だな) 京太郎「ロン、1000の2本場は1600です」 オーラス 京太郎 52900 おっさん 16300 桃子 21600 ※[ステルスモード] 親 おっさま 9200 京太郎(オーラス……もういっちょ!) 京太郎「リーチ!」ピキーン 桃子(いまさらリーチっすか……) 京太郎(運を、集める) 京太郎(よし、来た!) 京太郎「ツモ!リーチ一発、1600・3200!」 終局 京太郎 59300 桃子 20000 おっさん 14700 おっさま 6000 桃子「いやぁ、楽しかったっす!」 京太郎「そうか、なら良かった」 桃子「それじゃあそろそろ帰るっす」 京太郎「おう、咲たちによろしくな」 桃子「次は3週間後、インターハイっすね!」 京太郎「そうだな、三箇牧は強いから覚悟しとけよー」 桃子「楽しみにしておくっすよ」 桃子「それじゃ」 バタム 由子「影の薄い子だったのよー」 京太郎「あれ、そういえば真瀬さんはモモを見えたんですか?」 由子「なんとなく見えたのよー」 カランコロン 京太郎「いらっしゃいま……」 姫子「部長、こっち来るとですよ」 哩「姫子、ちょんっ、っと待って」ヴィーン 哩「ここば、どこ?」メカクシ 姫子「雀荘です」メカクシハズシー 京太郎(なんだあの2人) 由子「いらっしゃいませなのよー、あ、白水さんなのよー」 哩「おお、真瀬やなか」 由子「お久しぶりなのよー」 京太郎「真瀬さん、お知り合いなんですか?」 由子「この2人は新道寺女子の子たちなのよー、その小さい子が鶴田さん、赤い顔をしてる方が白水さんなのよー」 京太郎「新道寺って花田さんのいるところですか?」 哩「花田のことば知っとると?」 京太郎「はい、一度ここに来ましたね」 姫子「そういえば、花田ん奴ば雀荘ば行って楽しかった言うとりました」 哩「ふむ、花田と打ったのは君か?」 京太郎「はい、たしかに楽しかったですね」 哩「じゃあ、私たちと打たんか?」 京太郎「まあ、いいですけど」 開局 京太郎(新道寺女子、福岡だったけな) 京太郎(……ま、いいや) 京太郎(誰が相手でも、勝つ) 京太郎(楽しむ) 京太郎「ロン、2000です」 東2局 おっさま 23000 親 哩 25000 京太郎 27000 姫子 25000 哩(リザベーション失敗、か) 哩(すまんな、姫子) 京太郎「ロン、5200!」 哩(ツモじゃなきゃ気持ちよくなか) 東3局 おっさま 17800 哩 25000 親 京太郎 32200 姫子 25000 哩(直撃ば受けたい……) おっさま「お、リーチや」 哩(直撃、直撃…)トン おっさま「それや、ロン24000」 哩「あ、ああっ!」ビクンビクン 哩(直撃、気持ちよかぁ……) 姫子「ぶ、ぶちょー…」 京太郎(なんだこいつら) オーラス おっさま 41800 哩 1000 京太郎 32200 親 姫子 25000 哩(東風にしたのは間違いだった) 姫子(全然和了れんとです……) 京太郎「ロン、5200です」 終局 京太郎 37400 おっさま 36600 姫子 25000 哩 1000 京太郎「お疲れ様でした!」 姫子「おつかれです」 哩「おつかれ」 哩「須賀云うたか、これば私の連絡先ばい」 姫子「ぶちょー、よかとですか?」 哩「よかよか、ほれ、姫子も」 姫子「はい……っと」 哩「次に打つときは負けなかよ」 京太郎「ええ、こっちこそ」 姫子「じゃ、行きましょう」カチッ ブイーン 哩「んっ!」 哩「ひ、姫子、いきなりばやめっ」 カランコロン 京太郎「何だったんでしょうね、あの2人は」 由子「私にもよくわからないのよー」 京太郎「今日のバイト代少なかったな」 京太郎「まあモモに会えたからいっか」 京太郎「夕方だけど、何しよ」 夕 京太郎「久しぶりに買い物に行くか」 京太郎「どこに行こうかな」 京太郎「コンビニに来てみたぞ」 京太郎「お、ガ○ガ○くん梨味、もう売ってたのか」 京太郎「さて、何を買おう」 京太郎「ハーゲンダ○ツ確保っと」 京太郎「お、これ花火セットか」 京太郎「そういえば今週末に祭があったっけ」 京太郎「みんな、千里山の人たちも誘って一緒に行こうかな」 京太郎「その後に清々荘の近くでやるか」 京太郎「よし、買った!」 京太郎「そういえば照とみんなで海に行く約束もしてた気がするな」 京太郎「少し散歩するか」 京太郎「今日も楽しい1日だったな」 京太郎「バイトから帰った後は誰にも会わなかったけど」 京太郎「それも俺らしさの1つだよな、うん」 京太郎「うっし、インターハイまで頑張るぞ!」 【7月第4週 平日】終 【7月第4週 休日】 京太郎「暑い……」 京太郎「もう来週の日曜には東京にいるのか」 京太郎「東京は涼しいのかな……」 京太郎「夏祭りに誰かを誘おう」 京太郎「誰を誘おうかな」 京太郎「咏と憩さんを誘ってみるか」 ――――――――― 京太郎「二人共話に乗ってくれたぞ」 京太郎「でも憩さん、なんか顔赤くて息荒かったけど大丈夫かな」 京太郎「夏風邪とかじゃなけりゃいいんだけど」 ――――――――――― 憩「京太郎くんと…祭り……あっ」クチュ… 京太郎「誰かの部屋に遊びに行くか」 京太郎「誰の部屋に行こう」 京太郎「照の部屋にでも行こうかな」 京太郎「照、いるかー」コンコン シーン 京太郎「……」 京太郎「別のことをしよう」 京太郎「散歩だ、散歩に行こう!」 京太郎「というわけで公園まで来た……お、あれは照じゃないか」 京太郎「少し驚かしてみるか……」グチャ 京太郎「ん?」 犬の糞「うーっす」 京太郎「ん?」 靴「私、汚れちゃいました」 京太郎「……えぇぇ」 ビチャ 鳥の糞「ちはーっす」 京太郎「」 京太郎「犬の糞踏んで、鳥の糞当たって」 京太郎「照もどっか行っちゃうし」 京太郎「なんか、もうメゲるわ……」 夕 京太郎「祭りに行くぞ!」 咏「おー!」 憩「いぇいー!」 京太郎「憩さんも浴衣なんですね」 憩「どや?似合うやろ?」フリフリ 京太郎「はい、可愛いですよ」 憩「か、かわっ?」 咏「なんだよ、私にはなんも無しかよ、ま、知らんけど」ツーン 京太郎「だって咏いっつも和服だし可愛いじゃん」 京太郎「だからあえて言うことはないかなーって」 咏「な、なんでそんなこと言えるんだよ、わ、わっかんねーな」カァァ 憩「可愛い、ウチが、可愛い……えへ///」 京太郎「さ、さっさと行きますよ」 ワイワイガヤガヤ 憩「賑やかやなー」 京太郎「はぐれないように気をつけないとですね」 咏「んで、まずはどこに行くよ?」 憩「最初はやっぱり金魚すくいとかでええんやない?」 京太郎「そうですね、じゃあ探しましょうか」 セーラ「金魚がすくえるでー!金魚やでー!」 憩「あ、江口さんや」 セーラ「なんや荒川に三尋木と須賀やないか、ここで何しとんねん」 咏「何するも何も遊びに来てるだけだぜぃ」 憩「そっちは何してはるんですか?」 セーラ「ちょっと知り合いのおっさんの店番やってんねん」 セーラ「須賀、やってけや」 京太郎「何円ですか?」 セーラ「1回10000円や」 京太郎「高すぎでしょそれ!2桁くらい間違ってますよ絶対!」 セーラ「冗談や冗談、1回50円や」 京太郎「たった50円でいいんですか?俺全部取っちゃいますよ?」 セーラ「ほぉ、言うやないか、ならやってみぃ」 京太郎「じゃあ遠慮なく……」 京太郎「はぁぁぁぁ……」 男「な、なんだアイツ!屋台の前で精神統一を始めやがったァッ!」 女「み、見てあれを!あの人から流れるあのオーラを!」 京太郎(今こそ、今こそ俺が長年培ってきたあの技を見せるときッ!いや、魅せるときッ!) 京太郎(モモも咲も照も旅行に行ったりして、一緒に祭りに行くことができなかった俺が) 京太郎(家でカピバラと秘密の特訓をして得た力ッ!) 京太郎(これぞ須賀式―――――) ―――――金魚すくい―――――! 京太郎「うぉぉぉぉぉぉぉぉお!」 男「何だあの動きは!見えねェ!目で追い切れねェ!」 女「か、彼の器には金魚が着実に入っているわ!」 男「クッ、俺たちはどうやら本物の怪物を見てしまったようだなッ!」 京太郎「手が痛い……」 憩「金魚全部取ったりするからやで」 咏「あの後セーラが怒られてるように見えたけど、よかったんかねぃ」 京太郎「……あ、くじ屋だ」 憩「話題の転換早すぎやない?」 京太郎「隣にも何件かあるけど、どれにしよう」 京太郎「この店でいいか」 店員「いらっしゃい、何回引いてくんや?」 京太郎「2回くらいで」 店員「へいへい、こちらにどうぞ」 京太郎「2回とも外れか……」 京太郎「あれ、咏がいないぞ」 憩「咏ちゃん、綿あめ買いに行ったっきり帰ってこないんや」 憩「どうする?」 京太郎「心配なので2手にわかれて捜しましょう」 京太郎「見つけたら連絡してまたここに集まりましょう」 憩「うん、わかった」 京太郎「じゃあ俺はこっち捜してきます」 憩「また後でー」 京太郎「見つかりましたか?」ハァハァ 憩「綿あめ屋行ってみたけど、見当たらんかった」ゼェゼェ 京太郎「じゃあどこにいるんだよ……」 咏「遅れちゃってごめんねぃ~」 京太郎「咏!」 憩「それに照ちゃんも」 照「……」モフモフ 京太郎「で、何があったんだ?」 咏「それがかくかくしかじかでねぃ」 京太郎「ふんふむなるほど」 京太郎「照も一緒に来るか?」 照「うん」 京太郎「じゃ、行くか」 セーラ「ちょいと待てや」 京太郎「あれ、江口さんじゃないですか」 セーラ「江口さんじゃないですか、やないわ!須賀のせいで怒られて店番代も無くなったやんか!」 セーラ「どうしてくれんねん!」 憩「まあまあ落ち着いて」 咏「そんなに不満なら京太郎に何かしてもらえばいいんじゃね、知らんけど」 セーラ「あ、せやな。じゃあオレも行くわ」 京太郎「急に2人も増えちゃったよ」 京太郎「次、どこに行きますか?」 照「お腹すいた」グゥ 京太郎「さっきまで林檎あめ食べてたろ」 咏「でもたしかに減ったねぃ」 セーラ「じゃあ「たこ焼き!」」 憩「たこ焼き食べよ!」 ――――――――――― 京太郎「5個入り1パック買ったらもう1パックサービスしてもらったぞ」 憩「んー!やっぱりここのたこ焼きはおいしいなぁ」 セーラ「いやいや、あそこの方が「照、おいしいか?」」 照「うん」モグモグ 咏「どんまい」 セーラ「オレなんて竜華も怜もいなかったらただの男っぽい女なんや」グスッ 京太郎「さて、この後はどうするかな」 京太郎「皆さん!花火をしましょう!」 憩「花火?」 京太郎「実は今日のために買っておいたんですよ花火セット!」 セーラ「お、ええやん」 京太郎「どうです?やりますか?」 照「いいんじゃないかな」 咏「迫り来る怒涛の花火の時間だねぃ」 京太郎「バケツよし!チャッカマンよし!蝋燭よし!」 京太郎「花火パーティーの始まりだ!」 セーラ「火が出るでー!」ファイアー 咏「回れ回れー!」ファイアー 憩「あー綺麗やなー」 京太郎「まずは穴の線香花火を」ガサガサ 京太郎「ん?」 照「ん」 京太郎「照も線香花火か?」 照「うん」 ボッ 京太郎「照は1人で来たのか?」 照「うん」 京太郎「でもどうして」 照「京が憩たちと出ていくのが見えたから気になってね」 照「途中から見失って困ってた」 京太郎「行きたいなら行きたいって言ってくれれば良かったのに」 照「言いにくいのは、京もわかるでしょ?」 京太郎「…まあな」 照「……」 照「実は、京に言いたいことが」ポトッ 京太郎「落ちちゃったな、で、どうした?」 照「…ううん、なんでもない」 京太郎「一体なんだったんだ?」 憩「くらえー!」ファイアー 京太郎「あつっ!足に向けないでくださいよ!」 憩「いやーごめんごめん」 京太郎「郁乃さん並みに誠意を感じられない謝罪ですね」 憩「京太郎くんもどうや?」つ花火 京太郎「じゃあ火くださいよ」 憩「うん、ちょっと待ってな……あ、消えてしもた」 京太郎「そういえば」ファイアー 憩「なんや?」ファイアー 京太郎「憩さんっていつも部屋で何して過ごしてるんですか?」 憩「うーん……」 憩(ナニして過ごしてるんですか?ってこればれてるんじゃ……) 憩(早く話題換えんと……) 憩「そ、そういう京太郎くんは何しとるん?」 京太郎「俺はネト麻とか勉強とかですね、それで憩さんは?」 憩(ここは一旦落ち着こ、うん) 憩「そういえば、京太郎くん憶えとる?」 京太郎「何をですか?」 憩「ウチと京太郎くんが初めて会って、京太郎くんが入部してくれた日のことや」 憩「もう4か月くらい前のことやったね」 憩「ウチのこと慰めてくれて、麻雀部に入ってくれて、一緒に掃除して」 憩「ぱ、ぱんつ見られたこともあったけど、その後は一緒に帰って、雀荘行って」 憩「そのときにたこ焼き食べたやろ?」 京太郎「ああ、2人で食べましたね」 憩「あのたこ焼きなんやけど」 京太郎「さっき食べたたこ焼き、でしょう?」 京太郎「忘れませんよ、あの店の人の顔特徴的ですし」 京太郎「憩さんと初めて会った日のことなんて忘れるわけないじゃないですか」 憩「ふふっ、ありがとな」 憩「京太郎くんがみんなを集めてくれて、そんでここまで来れた」 憩「感謝してるで、京太郎くん」 京太郎「憩さん……」 京太郎「結局、部屋で何してるんですか?」 憩「」 【7月第4週 休日】終
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前話 次話 京太郎インタビューその5 全国大会の開会式を終えた、各県代表の女子麻雀部、その精鋭達。 彼女等の青春を賭けた戦いが、始まろうとしていた。 これは、その裏で陰ながら彼女達を支える一人へのインタビューである。 京太郎「なんですかその漫画の紹介文みたいなの」 テコ入れは必要かと思いまして。 京太郎「はぁ……」 今回もよろしくお願いします。SK君。 京太郎「よろしくお願いしまーす」 本日は全国大会の開会式でしたが、どうでしたか? 京太郎「モニター越しですけど、錚々たる陣営って感じでしたね。雑誌や動画にも出てる人達が一堂に会してるって、なんか現実感が無いですよ」 SK君も雑誌や動画に出られてますが? 京太郎「あはは。俺なんか話の内容ばっかで写真は隅っこで小さくですし、動画だってほんの少しの一部の人にウケてるだけでしょう?」 ……ちなみに動画をご覧になった事は? 京太郎「まぁ、アップが始まってすぐにちょっとだけ。やっぱ自分の動画の全部を繰り返し見るとか精神的にキツイですしね」 ……成程。 開会式では、S君はどうしていました? 京太郎「例に漏れず、咲の奴が迷子になってたので迎えに行きました」 やはりですか。 京太郎「探してる時に穏乃から「京太郎君とこの宮永さん見た! すごいプレッシャーだったね!」ってLINE来て、大体どの辺で見たか教えてもらって、見つけたのはボイラー室ですよ」 何故そんな所に迷い込むんでしょうね……。 京太郎「あいつほんとは迷子になってるんじゃなくて、魔王オーラ撒き散らしに行ってるんじゃないですかね……」 魔王オーラ。 京太郎「って本人に言ったら「そんなわけないでしょ!」ですって。「じゃあただポンコツなだけか」つったらムキーしだしたんで、あいつ自身ポンコツなのは認めてきてるんでしょう」 それはただ怒ってるだけでは……? 京太郎「そういえば、開会式中でなんですけど」 はい。 京太郎「咲を送り届けた後、会場で調理出来る場所に行ったんですよ」 そんな所があるんですか? 京太郎「はい。もちろん無断では使えないんですけど、俺が会場内で調理出来るよう部長が許可をもらってきてくれて」 部長さんにも心境の変化が訪れたんですか。 京太郎「? さぁ。でもこの前「S君に雑用任せちゃうのは避けられないけど、せめてちゃんとした場を用意してあげないと」ってブツブツしてたのは聞こえちゃいましたね。部長もちゃんと俺の事気に掛けてくれてんだなーって思いましたよ」 成程……。それで、そこで何かあったんですか? 京太郎「えーと、そこでちゃんと調理出来るか確かめる為に、一度使ってみようとお菓子を作ってたんですよね」 作れるんですか? 京太郎「ええ。やっぱ女子の差し入れは甘い物が評判良いとの事で、一通りは。で、作ってたら突如部屋の扉がバーンと開かれて「なんか美味しそうな匂いがした!」と言って誰かが現れまして」 誰か、というと、誰だったんですか? 京太郎「それがなんと、開会式中の筈の淡……白糸台の大将の大星淡だったんですよ」 淡? 京太郎「あー。まぁまた話してる内に、ですね」 S君は他人と距離を詰めるのが上手いですね。 京太郎「どうでしょう。今回は向こうがぐいぐい詰めてきた感じだし」 それで、何故選手の一人が? 京太郎「あいつが言うところによると「他のとこのくじ引きなんてつまんなーい。うちはシードだし、どこと当たろうとうちらに勝てるのなんていやしないしー♪」つって、抜け出してきたそうで」 王者だけあって、自信に満ち溢れてますね。 京太郎「というか、あいつは普通に自信家なんだと思いますね。悪意は無いと思いますよ。多分ね」 それで、その大星さんが調理室にやってきたと。 京太郎「はい。んで、俺を見つけるなりあんにゃろう「あ! 長野のパシリのS!」とか抜かしやがりまして」 本当に悪意は無いんですよね……? 京太郎「誰がパシリだって返したら「えー。でもパソコン山に運ばせるとかありえなくない? パシリじゃないなら……先輩が鬼?」とか言うので、じゃあパシリでいいよと」 ああ、天然で人を傷付けるタイプですね。 京太郎「初対面がそんな感じだったんで、他校の選手といえどあんま礼儀正しくするのもアホらしくなってきたから、放っといてお菓子作りに集中しようとしたら、近付いてきて「ねーねー、何作ってるのー?」と」 お母さんの料理中に尋ねてくる子供ですか。 京太郎「印象はその通りでしたね。で、作ってるお菓子を答えたら「マジ!? 作れんの!?」って目ぇキラッキラさせてるんですよね」 尊敬の眼差しを向けられたんですね。 京太郎「いえ、あの目は「作れるんならこの可愛い淡ちゃんにも寄越せ!」っていうタカリの目でしたね」 キラキラした瞳で何を訴えてるんですか。 京太郎「あんまり嫌味を感じないのが不思議でしたねー……。とはいえ、部費で買った食材だったのもあり、そのままくれてやるのも癪だったので、欲しけりゃ食材買ってこいやって言ったんですよ」 乱暴な言い方ですけど、まぁ当たり前ですね。 京太郎「ところが予想に反して「わかった! 何買ってくればいい!?」と」 何故そこだけ素直なんですか。 京太郎「いや、多分あいついつも素直ですよ。自分の感情に」 京太郎「それで必要な食材と量を言ったら、スマホにキッチリメモってダッシュで買いに行きまして、近くに買える所があったので割とすぐ戻ってきました」 パシリ根性全開じゃないですか。 京太郎「どっちかと言うとお菓子買ってきていいとお小遣い渡されて駄菓子屋に向かう小学生のノリでしたね。まぁそこまでさせといて断る訳にもいかんので、追加でお菓子を作ってやったんですよ」 好評でしたか? 京太郎「そうですね。持ち帰る分とはまた別にその場で食べる分も作って食べたら、若干オーバー気味に美味い美味いってリアクションしてましたから」 それが切っ掛けで仲良くなったと。 京太郎「あー、いえ。それもですけどそれじゃなくて、ですね」 ? 京太郎「食べてる時に向こうが「ねーアンタさ、ドラゴ○ボール語れるってホント?」と」 大星さんもですか。 京太郎「まぁ世界的な漫画ですしね。ファン度が俺や穏乃と同じくらいだった淡なんで、同士と分かればそこから仲良くなるのに時間はいりませんでしたよ」 意外といえば意外な所で共通点が出来るものですね。高鴨さんと大星さんも相性が良いのかもしれません。 京太郎「うーん……。どうでしょうね」 ? 何か引っ掛かるものでも? 京太郎「いえ、同じ作品が大好きなのはそうなんですけど、その中でも違いってのはやっぱりありますから」 というと? 京太郎「ドラゴン○ールはですね、主人公とライバルが合体する時があるんですけど、その合体にもバージョンが2つあるんですよ」 合体元が同じならどちらも同じでは? 京太郎「それもそうなんですけど、やっぱり違うっていう意見もあります。俺もそうですし。で、この合体でどっちが好きかと言えば、穏乃は断然ベジ○トで、淡は絶対ゴ○ータって言ってるんですよ」 はぁ…………。 京太郎「というのもあくまで一例で、作品内でどういうカテゴリなら何が好きかってので、この二人ほぼほぼ噛み合ってないんですよ」 同じ作品が好きでも、そこで喧嘩は起こる可能性は有り得ると。 京太郎「まぁどっちとも俺と解釈違いなとこはありましたけど、それで楽しく語り合えたので、大丈夫だと思いますけどね」 S君から見て、大星さんはどういう方でしたか? 京太郎「まーアホで口悪いからあんまり理解されないかもしれませんが、話してみれば天然で純粋な奴なのは分かりますよ」 すっかり悪友みたいな口振りですね。 京太郎「それと、注目して見るとあいつ意外と女子力高いんですよ」 というと? 京太郎「家庭的とはまた違うんですけど、爪先が綺麗だったり髪の手入れが行き届いてたり。あと振る舞いですね。他の女子だったら意識してやってる事を無意識にやってる感じで」 S君が見てきた他の女子よりも、女子力が高いと? 京太郎「いや、女子力単体でなら和……はちゃっとズレてる所ありますけど、福路さんとかの方が高いと見てるんですがね。淡はギャップってのも相まって結構目につくんですよ」 ギャップですか。 京太郎「あとLINEのコメントやスタンプの使い方がいちいち可愛くて、逆に腹立つんですよね」 どういう感情なんですかそれ。 白糸台といえば……踏み込んだ質問になるんですけど。 京太郎「はい?」 女子高校生麻雀の王者、宮永照さんと、そちらの清澄におられる宮永咲さん。同じ苗字ですが、もしかして親戚なのでしょうか? 京太郎「ああー……。一応姉妹みたいですよ」 姉妹。 京太郎「と言っても、諸々込み入った事情があるみたいで、踏み込んだ事は出てこないですけどね」 宮永照さんの方とは面識があるのでしょうか? 京太郎「いえ。俺と咲が会ったのって中学だってのは言ったと思いますけど、その頃にはもう別居しちゃってたみたいで」 出会った頃の宮永咲さんが他人と関わりたくなさそうにしていたのも、そこに関係していると? 京太郎「さぁ? ただあいつ、昔から家族の事については父親の事しか話そうとしないんですよね。それでもあいつポンコツだから、話の節々から母親も姉もいるらしい事は伺えたんですけど」 その姉が宮永照さんだと知ったのは、いつ頃ですか? 京太郎「高校からですね。しかもあいつ、俺より先に和に話してたんですよ? 今では部活のみんなに知れ渡ってますし、中学からの腐れ縁相手に薄情だと思いません?」 S君だからこそ知られたくなかったのかもしれませんが……。 京太郎「まぁ今ここでこうして話してる俺が言えた義理じゃないけど、咲にしろお姉さんにしろ、家族の事情ですし話したくない理由もあるんだと思うので、あまり聞かない方がいいかと」 ですが、友人の家族関係が不仲に思えるのは気になりませんか? 京太郎「ならないといえば嘘になりますが、地雷踏むのもなと思いますし、咲自身もこの大会を通してお姉さんと向き合おうとしてるんで、余計な茶々は入れない方がいいかなって」 見守ろうと決めていると。 京太郎「ま、あいつが何か助けてほしい事があるなら、出来る限りはしてやろうとは思います」 では、最後になにか一言。 京太郎「俺の持ちキャラはバーダ○クです」 前話 次話
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【12月第1週 休日】 京太郎「勉強しなきゃなぁ……でも麻雀も打ちたいな……」 京太郎「今日はどうしよ」 京太郎「朝だし勉強しよ」 京太郎「図書館で勉強するのもアリだろうけど……」 京太郎「大人しく誰か誘うか?」 京太郎「図書館開いてなかった……」 京太郎「しょうがない、一人で頑張ろう」 京太郎「何を重点的にしようかな」 京太郎「数学と社会が前と比べてだいぶ落ちたから先にやっとこう」 京太郎「数学は……三角比からか」 京太郎「sinとcosがこんがらがるんだよな……」 京太郎「星間距離を求めるとか楽しいんだけど面倒くさいのがな」 京太郎「頑張ろ……」 0 θ 180のとき、2sin^2θ-9cosθ+3=0を解け 京太郎「えっとこれは……」 2sin^2θ-9cosθ+3=0 2-2cos^2θ-9cosθ+3=0 2cos^2θ+9cosθ-5=0 (2cosθ-1)(cosθ+5)=0 cosθ=1/2,-5 0 θ 180より 1 cosθ 1 したがってcosθ=1/2 θ=60 京太郎「答えもあってるし上出来だな!」 京太郎「もう何問かやったら社会にしよう」 昼 京太郎「勉強って一回スイッチが入るとずっと続けたくなるんだよな」 京太郎「今度はどうしよう」 ガララ 京太郎「霞さーん、いますかー?」 霞「はーい、何かしら」 京太郎「なるほど今日は上下ジャージですか……」 霞「悪かったわね、女っ気が無くて」 京太郎「全くもってそんなことはないですよ、そういうのもいいと思います」 京太郎(ジャージの下からでもわかるほどの爆乳が見えるからなぁ……) 京太郎「いつもの霞さんとは違うような感じがしてそこもいいと思いますし!」 霞「そ、そうかしら?」 京太郎「そうですとも!」 霞「ところで、今日は何の用なの?」 京太郎「ああ、勉強を教えてもらおうと思いまして、いいですか?」 霞「うん、いいわよ」 京太郎「文型ってわかりにくくて、紛らわしいですよね」 霞「SVOとSVCの見分け方はS=Oとかよく言われるけどそれ以前にどっちがOなのかCなのか分からなくなるわよね」 霞「……じゃあ文法は置いておいて教科書からやりましょうか」 京太郎「霞さんって英語できるんですか?」 霞「失礼ね、これでも去年まではピッチピチの女子高生だったのよ?」 京太郎「ピッチピチって……」 霞「なら……ナウでヤング?」 京太郎「もっと古くなってる気が……」 霞「ほんっと、京太郎くんは年齢ネタ好きよね」 京太郎「霞さんが3歳上だとは思えないのが原因なんですよ、良子さんですら年下に見えるほどですもの」 霞「戒能プロだってまだ20歳じゃない」 京太郎「それにしても、霞さんは大人っぽくって素敵ですよ」 霞「京太郎くんは、どうしてそう褒める方向に持っていくのかしら」 京太郎「考えるよりも感じてるんですよ」 霞「ごめんなさい、何言ってるのかさっぱりわからないわ」 夕 京太郎「図書館で集中して勉強する!」 京太郎「でもこっから歩いていくのか……寒いなぁ」 京太郎「今度自転車でも買おうかな……」 京太郎(科学……一年生は化学で二年生から地学とかなんだよな) 京太郎(えっとこれが電池式か……結構種類多いな) 京太郎(鉛蓄電池にボルタ電池に、ダニエル電池、乾電池っと) 京太郎(あとはイオン化傾向とかもあるのか……) 京太郎(とにかく集中集中!) 京太郎(Pb + SO42- → PbSO4 + 2e-に4H+ + 2e- + PbO2 + SO42- → PbSO4 + 2H2Oっと) 京太郎(おお!なんかやりきった感じがする!) 京太郎(この調子で英語も片付けるぞ!) 夜 京太郎「今日ずっと勉強しかしてない気がする……」 京太郎「いやいや、これで補習から逃れられるんだ、頑張るぞ!」 京太郎「こんばんはー、勉強教えてくーださい!」 霞「また来たの?」 京太郎「朝からずっと俺の勉強に対する熱がたぎってるんですよ!」 霞「はいはい、じゃあお茶でも入れてくるから中で待っててちょうだい」 京太郎「お邪魔しまーす」 京太郎「くぅ~疲れました!」 霞「よく集中してたわね、お茶いる?」 京太郎「いただきます!」ゴクッ 京太郎「……そういえば、郁乃さんまだ帰って来てないんですか?」 霞「郁乃ちゃん……最近帰って来てないのよ」 京太郎「帰って来てない?学校には来てるのに?」 霞「彼女なりの事情があるんじゃないかしら、一応中身は私よりも大人なわけだし」 京太郎「けど前見たときはどこか辛そうだったような……?」 霞「……ふんふむ、今度会ったら何があったのか聞いた方がいいわね」 京太郎「ですよね……」 夜2 京太郎「夜も遅いし、もう誰かと勉強はできないよなぁ」 京太郎「一人で頑張ろう」 京太郎「眠いけど国語にするか」 京太郎「範囲は……六の宮の姫君、か」 京太郎「なんか悲しい話なんだよな」 京太郎「結局主人公死んじゃうし、みんなバラバラになっちゃうし」 京太郎「面白いといえば面白いんだけどな……」 京太郎「眠い……もう寝るか」 京太郎「ちょっとしか進められなかったな」 【12月第1週 休日】終 【12月第2週 平日】 京太郎「郁乃さんに憩さん、咏がもうここにはいないのか」 京太郎「郁乃さんは何があったんだろう……」 朝 京太郎「よっ、照!」 照「おはよう」 京太郎「紺のカーディガンか、似合ってるぜ」 照「制服が制服だからカーディガンかセーターしか着れない……」 京太郎「照はニーソとか似合わないもんな」 照「マフラー欲しい」 京太郎「長野よりはマシに思えるけど」 照「最近はどこも寒い」 京太郎「ホントだよ、どうにかならねえもんかなー」 ヒュルルル 京照「「へっくし!」」 京照「「うぅ……」」ブルブル 京太郎「12月の中旬でこんなに寒いとは」 照「もう嫌、帰る」 京太郎「待て待て待てぃ!」ガシッ 照「寒い……」 京太郎「じゃあほら、俺の上着貸してやるから帰るなって」スッ 照「わかった」 京太郎「あーそうだ、クリスマスのプレゼント何が欲しい?」 照「え?」 京太郎「なんでそんな驚いてんだよ」 照「だって、京からクリスマスプレゼントなんて言葉初めて聞いたから」 京太郎「確かに俺貰ってばっかだったけど、一応俺にだってプレゼント精神はあるんだぜ?」 照「じゃあ…………」 照「…………」ウーン 照「どうしよう……」 京太郎「マフラーとかでもいいんだけど」 照「それもそうだけど、せっかく京がくれるんだからもっと良いものが欲しい……」 京太郎「なんじゃそりゃ」 照「わからない」 京太郎「もっといいものかー」 照「うん」 京太郎「まあいいや、また今度聞くから。照はあっちだろ?」 照「うん、じゃあね」 京太郎(「俺は照のちゃんとした笑顔がまた見たい」とか言ったら引かれるよな……) 京太郎「おう、部活でな」 昼 京太郎(昼休みくらいは牌に触っていたい) 京太郎(そう思って来ちゃったわけだが) ガチャ 京太郎「ちはーっす」 京太郎(ま、誰もいるわけ……) 憩「京太郎くん?」 京太郎「あ、いた」 憩「京太郎くんもお昼なん?」 京太郎「ええ、憩さんもですか?」 憩「せやでー、ほな一緒に食べよか」 京太郎「憩さんと昼飯なんて一か月ぶりくらいですかね」 憩「最近教室で食べてたからなぁ、京太郎くんと話すのも久しぶりな気がするし」 京太郎「じゃあ今日は腹を割って話し合いましょうよ!」 憩「その使い方はなんか違う気がするけどなー」 京太郎「そういや、あまり憩さんがお菓子食べるところとか見たことないんすけど、好きなお菓子とかあるんですか?」 憩「お菓子かぁ、好きは好きなんやけど、にきびとかできたら困るし……」 京太郎「照のやつは年がら年中菓子食べてるのににきびもできないし太りもしないんですよね」 憩「太らない……羨ましいなぁ」 京太郎「憩さんはまだ太るとか気にしないでいいと思いますよ?」 憩「けど、この頃おなかプニプニするようにのうてきたし……」ズーン 京太郎「そうですか?脚とか十分綺麗ですけど」 憩「京太郎くんがそういうんなら……まあ」 京太郎「結局何が好きなんですか?」 憩「ウチはリッツとかハーベストとか、食べやすいビスケットみたいなんが好きやな」 京太郎「それだったら、マリーとかムーンライトも食べやすくておいしいですよね!」 憩「最近は食べっこどうぶつにもハマっとるんやけど、京太郎くんとしてはどうなんや?」 京太郎「俺もあれは好きですね、一気に頬張るのも良しですし」 憩「うんうん、流石京太郎くんは話がわかるなー」 京太郎「勉強しながら食べてるとついつい食べ過ぎちゃうのが少し問題ですよね」 憩「うん……せやな……」ズーン 京太郎「……そんなに太るのが気になるなら今度どっか運動しに行きますか?」 憩「あ……そうしたいのもやまやまなんやけど……」 京太郎「門限とかあるんですか?」 憩「門限というか……まあそんなもんなんやけど」 京太郎「じゃあ暇な日があったら一緒に行きましょうか」 憩「うん、ありがとな」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「もう予鈴!?次移動教室だったじゃんか!」ガタッ 京太郎「俺先に失礼します!」 ガチャ タッタッ… 憩「一緒に運動かぁ……」 憩「許してもらえるやろか……」 京太郎「憩さんの家、やっぱり厳しいんだろうな」 京太郎「この前まで娘に一人暮らしをさせていたとは思えないくらいだ」 放課後 京太郎(試験前だけど、誰かしらいるだろ) 京太郎(部室に行ってみるか) 霞「あら、京太郎くんも来たの」 エイスリン「ヨクゾキタ!」 京太郎「霞さんとエイスリンさんだけっすか」 霞「何だかんだでみんな忙しいみたいね、二人は余裕があるみたいだけど?」 京太郎「あ……いや……それほどでも」 エイスリン「……」シュン 霞「それじゃあ今日は二人でお勉強会ね、私は職員会議があるから行かなきゃだし」 京太郎「了解です!」ビシッ エイスリン「リョウカイデス!」ビシッ 霞「あらあら、兄妹みたいね」 霞「それじゃ」ガチャ バタム エイスリン「ベンキョウ、ドウスル?」 京太郎「お互いにわからないところを教え合いましょうか」 エイスリン「ワカッタ!」 エイスリン「――――――――――」ペラペラ エイスリン「――――ワカッタ?」 京太郎「ばっちりですよ!発音が綺麗でそれでいてゆっくり話してくれて楽です!」 京太郎「さすがはネイティブですね」 エイスリン「エッヘン!」 京太郎「次は俺がエイスリンさんに教える番ですね、漢字でしたっけ?」 エイスリン「オネガイ!」 京太郎「えっと、断る、平和、国士、無双、赤、海底、河底、開花、一色、一気……って!」 京太郎「麻雀の役ばっかじゃないですか!どんだけ麻雀好きなんですか!」 エイスリン「オボエヤスカッタカラ……」 京太郎「そうやって勉強するのもいいですけど、幅が限定されるんですよ」 エイスリン「ム……アタラシイノオボエル!」 京太郎「新しいの……例えばこれを書きたい!とかありますか?」 エイスリン「ウーン……」 エイスリン「キョウタロー!」 京太郎「俺ですか?」 エイスリン「スガキョウタロー、カキタイ!」 京太郎「じゃあ須賀は難しいんでまずは京太郎から書きましょうか」 エイスリン「ヨロシク!」 夕 京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京大郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京犬郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太朗京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎京太郎 エイスリン「カンペキ!」 京太郎「やだなにこのノートこわい」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「ん、もう下校時刻か、エイスリンさんも帰りますか?」 エイスリン「キョウタロートカエル!」 京太郎「じゃあエイスリンさんは戸締りお願いします、俺は掃除するんで」 エイスリン「リョウカイデス!」ビシッ 京太郎「気に入ったんですねそれ」 エイスリン「ウン!」ニコッ 京太郎(今日も癒されるなぁ) エイスリン「~♪」 京太郎「寒いのに元気ですねぇ……」 エイスリン「キョウタロー、オソイヨ」ニコッ 京太郎「はいは……」 エイスリン『マージャンヤメル』 京太郎「…………」ピトッ エイスリン「キョウタロー?」 京太郎「エイスリンさん、本当に、麻雀をやめるんですか?」 エイスリン「…………」 京太郎「マイナーとはいえ、ニュージーランドに帰ったって続けられるじゃないですか」 京太郎「エイスリンさんが麻雀やめるなんて、もったいないですよ」 エイスリン「…………」 エイスリン「ツヨクナイ、ズットマケテル」 エイスリン「アシデマトイ、ダカラ」 京太郎「足手まといなんかじゃないですよ!エイスリンさんは強いじゃないですか!」 京太郎「エイスリンさんは……エイスリンさんは自分の限界を決めつけてるだけですよ!そんなのおかしいです!」 エイスリン「…………」ウツムキ エイスリン「……ワカラナイ」 エイスリン「……ゴメンナサイ」 京太郎「……今度、俺と打ってください」 京太郎「エイスリンさんはまだ強い、それを証明します」 京太郎「つまるところ、エイスリンさんの意思次第ですけど」 エイスリン「…………」 京太郎「俺は、エイスリンさんも照も郁乃さんもみんな笑って麻雀部から引退してほしいんです」 京太郎「……俺、先に帰ってますね」 エイスリン「…………」 京太郎「つい熱くなっちまった……」 京太郎「強く言い過ぎたかもな」 京太郎「ちゃんと謝らないと」 京太郎「面と向かって話さないと、だよな」 京太郎『部屋に……来てくれますか?』ピッ ヴーッ ヴーッ エイスリン『すこしまって』 京太郎「……そこまで嫌われたわけじゃないのか?」 コンコン 京太郎「はーい」ガチャ エイスリン「ドウシタノ?」 京太郎「すみませんでしたぁっ!」 エイスリン「!?」ビクッ 京太郎「俺、なんか自分勝手にいろいろ言っちゃって、言いすぎちゃって」 京太郎「俺はそんな偉いこと言えるような立場じゃないのに、また照や咏みたいにいなくなっちゃうんじゃないかって思って」 京太郎「ほんと……すみませんでした」 エイスリン「…………」 エイスリン「ダイジョウブ、キョウタロー」 エイスリン「…………オヤスミ」 トタトタ ガチャ バタム 京太郎「許してもらえたのか……?」 京太郎「はぁ……今日は一層疲れた気がする」 【12月第2週 平日】終 テストの結果 国語 100 数学 100 化学 87 社会 77 英語 72 平均 87.2 【12月第2週 平日2】 京太郎「試験も好調だったし、今週は調子がいい気がするぞ!」 京太郎「それに今日で学校も終わりだしなー」 朝 キィィ バタム 照「おはよう、京」 京太郎「ん、おはよ」 照「京は試験、どうだった?」 京太郎「ああ、ばっちりだったぜ、照はどうなんだ?」 照「私もばっちり」 京太郎「そりゃ良かった、んじゃ行こうぜ」 照「うん」 京太郎「もう冬休みかー、夏休みからあっという間だったな」 照「京は何するの?」 京太郎「冬休みか?俺は……あっそうだ」 照「?」 京太郎「俺、来週から合宿行くからいないんだ」 照「そう」 京太郎「そういや照も選ばれてるんだよな?合宿とかもあるんだろ?」 照「私も来週くらいからだったと思う」 京太郎「へぇー、誰と一緒なんだ?」 照「…………!」 照「その手には乗らない、情報を聞き出したいならお菓子を譲渡するべき」 京太郎「お菓子さえあればいいのかお前は……」 京太郎「って違うわ!俺そこまでせこくないからな!」 照「……そう、そうなると京は私を拷問しようと……」 京太郎「いや、ないから」 照「両手と両脚を縛って、鞭打ったり、蝋燭で炙ったり」 京太郎「ないから」 照「そうしていくうちに京は私を憐れんで恋に落ちる」 京太郎「ないから」 照「…………」 京太郎「…………」 照「…………」シュン 京太郎「あーいや、ないこともないこともないこともないかなー、と」 照「…………!」パァァ 京太郎(表情読みにくいけどこういうのはわかりやすいのな) 京太郎「照の話で気づいたけど、他のチームを探るのも戦略としてはありなのか……」 京太郎「今日は弁当作んなかったから購買だな」 京太郎「しかし、いっつも人いるな……あ」 エイスリン「」キョロキョロ 京太郎「エイスリンさんか、声かけてみよ、おー」 「あ、エイスリンさんこっちこっちー!」 エイスリン「!」トタトタ 京太郎「ぉ……ぃ……」 京太郎「…………」 京太郎「買ったら教室で食べよ」 キーンコーンカーンコーン 「あ!原村さん一緒に帰ろー!」 和「はい、少しお待ちください」 「俺らも一緒にいいかな?」 「いいよね、原村さん?」 和「構いませんよ」 京太郎「……」 京太郎(原村さん、人気だな……) 京太郎(俺だって成績優秀麻雀日本一なんだからそれなりに人気もあっていいはずだし、それこそ最近だって周りの奴らとは喋ってるし男子のほとんどとも喋った) 京太郎(でも、一緒に帰る人とかあんまりいないんだよなー) 京太郎(まぁいいや、帰ろ) 【清々荘】 霞「あら京太郎くん、遅かったわね」 京太郎「そういう霞さんは早すぎませんか?結構早く出てきたはずなんですけど」 霞「今日は授業がなかったのよ、だからまあ、ね」 京太郎「それで何なんですか?」 霞「そうそう、今日は鍋パーティーをしようと思うの」 京太郎「鍋?」 霞「冬になって寒くなって来たし、学期も終わったからちょうどいいと思ってね」 京太郎「あー、なるほど」 霞「それでこれから準備をするのだけど、手伝ってちょうだい」 京太郎「手伝うって、何をですか?」 霞「買・い・出・し」ニコッ 京太郎「鍋の買い出し……って相当な量じゃないですか!」 霞「まあまあそう言わずに、おつりはあげるから」 京太郎「小学生のおつかいじゃないですか!どうせ樋口先生一人で行かせる気なんでしょう!可哀想じゃないですか!」 霞「はい、一万円」 京太郎「行ってきます!」 京太郎「つーわけで行こうぜ!」 照「どういうわけ……寒いから嫌だ」 京太郎「まあまあ、お菓子買ってやるから」 照「行く」 京太郎(ゲンキンなやつだな……) 霞(京太郎くんが同じこと言えるのかしら……) 京太郎(買うものは野菜と肉だから商店街に行けば時間はかかるけど安く済む) 京太郎(スーパーにいけばすぐに済むけど値段は少し高くなりそうだ) 京太郎(そういえば霞さんが来客もあるから余分に買っとけって言ってたな) 京太郎「まずは肉買いに行くか」 照「お菓子……」 京太郎「全部終わったら買ってやるから」ナデナデ 照「うん……」 照「早く欲しいから二人で別行動しよう」 京太郎「ダメだ、絶対にダメだ」 照「咲とは違って迷わない」 京太郎「それ以前にお菓子に金使って破産するだろお前」 照「そんなことはない」 京太郎「じゃあ今月お菓子に何円使った?」 照「……一、十、百、千……」 照「…………」ガクガク 照「お、覚えてない」メソラシ 京太郎「おい」 京太郎「んで、鍋に使うなら何がいいと思う?」 照「牛か豚」 京太郎「そのどっちにするか聞いてんだけどな」 京太郎「牛肉にしたけど、良かったか?」 照「私はなんでもいい、他の人はわからないけど」 京太郎「う……まあ牛肉嫌いな奴はいないだろ、うん」 照「次はどこにいくの?」 京太郎「じゃあスーパーに行くか」 照「お菓子!」パァァ 京太郎「いや、野菜買いに行くだけだから」 照「お菓子……」ガシッ 京太郎「いやだから野菜を」 照「お菓子、お菓子」ウルウル 京太郎(あれ、なんか可愛い) 照「お菓子!お菓子!」グラグラ 京太郎「お菓子以外の言葉を使えよ!」 京太郎「ソフトサラダ、たけのこの里、トッポ、ポッキー、牛乳プリンなどなど」 京太郎「こんぐらいで十分だろ」 照「ありがとう、流石は京」ホクホク 京太郎「皆の分も買ったし、次は……」 照「あとは野菜だね」 京太郎「野菜忘れてた……」 京太郎「また商店街に戻って来るとは……」 照「京が抜けてるから」 京太郎「お前が洗脳してきたせいだろうが」 照「京がお菓子を買わないから」 京太郎「照なんて連れてくるんじゃなかった……」 「おおきにーまた来てなー」 京太郎「よっし、帰るぞ」 照「京、持てるの?両手塞がってるし」 京太郎「まあ男だしな、それに照だってお菓子持ってくれてるだろ」 照「手、冷たそう」 京太郎「大丈夫だ」 照「…………」 照「京、一つちょうだい」 京太郎「ん、何を?」 照「いいから」グイッ 京太郎「うぉっ、何だよいきなり……」 照「お菓子食べ終わったから、京の持つ」ヨロヨロ 京太郎「食べ終わるの早い!?」 京太郎「でもいいよ、俺の仕事だし」 照「京のためなら、大丈夫」 京太郎「そっか、ありがとな、照」 照「……うん」 京太郎「ただいま帰りましたー」 照「ただいま」 霞「お帰りなさい、照ちゃんも行ってくれたのね」 京太郎「これが肉で、こっちが野菜です」 霞「はい、ありがとね」 京太郎「余分に買って来て、って俺たちの他にも誰か来るんですか?」 霞「そうよ、千里山の子たちとあとは……」 霞「阿知賀の子たちよ」 照「阿知賀……?」 霞「インターハイの監督会議のときに赤土さんと連絡先を交換して仲良くしてたのよ」 霞「決勝まで一緒に勝ち進んだ子たちだし、せっかくだからって誘ってみたわけ」 京太郎「ああ、そういうことですか」 霞「みんなもう集まってるから、上がってちょうだい」 京太郎「はーい」 照「お邪魔します」 グツグツ 晴絵「準備は良いかお前らーっ!」 宥「あったか~い」ホカホカ 竜華「ときー、ときー、何食べる?」 怜「玄ちゃーん、膝枕してぇな」 玄「えっ、あっ、はい!どうぞ!」 竜華「怜……」シュン セーラ「新子……やったけ?お前も入れー!」グイッ 憧「ちょっ、触ってこないでよ!」 セーラ「そんなこと言わんでもええやんかー」 穏乃「きのことか山菜とか猪とか採って来たんですけど!」 浩子「最後のやつはおかしいやろ」 灼「ちょっとみんなうるさ……」 泉「もうそろそろ入れた方がええんちゃいます?」 華菜「カナちゃんが野菜を運んできてやったんだ!感謝しろよ、お前ら!」 エイスリン「ダレダヨ」 晴絵「え……あのー」 ワイワイガヤガヤ 晴絵「…………」チーン 雅枝「ほな鍋パーティー始めるでー」 ワイワイガヤガヤ 京太郎「肉運んできましたよー」 京太郎(って始まってんのか、俺は空いてるところに……あそこだな) 京太郎「照、ここいいか?」 照「うん」 華菜「京太郎は鈍間だからしょうがないなぁ、カナちゃんの隣をくれてやろう!」 華菜「この野菜は私が切ったんだぞ、どうだ?おいしそうだろ?」 京太郎「照は肉も取ったのか?」 照「やっぱり牛肉はおいしい」モキュモキュ 京太郎「そうか、じゃあ俺も……」 憧「……」カチン 京太郎「新子……さん?」 憧「な、何よ」 京太郎「いや、おたま握られたまんまだと俺が取れないんだけど」 憧「……そ、そうよね、はい」つ 京太郎「おう、あんがと」スッ ピタッ 京太郎「あ、ごめ……」 憧「~~~~!!」カァァ 京太郎(ああ、人の顔ってこうやって赤くなるのか) 華菜「おお?これはアレか?新子の身体に電流が走ったってやつか?初々しいなー」 華菜「そんなことより早くカナちゃんが切った野菜を食べるんだな!」 照(騒がしい……) 華菜「やっぱりカナちゃんが切った野菜はおいしいなー」 華菜「ゆで具合もちょうどいいし、最高だな!」 京太郎「新子さん、肉うまいか?」 憧「それがどうだって言うのよ」 京太郎「俺が選んできた肉だから、どうかなって」 京太郎「新子さんにもおいしいって言われたら嬉しいしさ」 憧「ぅ……」パクッ 憧「……ま、まあおいしいんじゃないの?」 京太郎「そっか、なら良かった」 京太郎「そういや、来年の阿知賀ってどうなるんだ?」 憧「え?」 京太郎「赤土さんはプロ行くんだろ?そんで宥さんも卒業しちゃうし」 憧「……ああ、ハルエはいなくても他の先生が顧問を引き継いでくれるし、来年になれば新入生もいるから」 京太郎「じゃあまた、インターハイには出るつもりなんだな」 憧「当然でしょ、アンタたちに負けたまんまじゃ終われないんだから!」 京太郎「そりゃ楽しみだな」 照「来年はまだ憩も京もいるから負けない」 憧「あれ?ちょっと待って……宮永さんと赤阪さんとウィッシュアートさんがいないってことは……」 憧「来年の心配しないといけないのそっちの方じゃないの!?」 京太郎「あー……だな」 憧「だな、ってもっと深刻そうにしなさいよ」 京太郎「そう言われても、わかんねえとしか言いようがねえし」 憧「まあ、そうでしょうね」 京太郎「そゆこと、ところでさ」 憧「?」 京太郎「なんでこっち向いて話してくれないんだ?」 憧「しょ、しょうがないでしょ!男子の顔なんて見たくないしっ!」 京太郎「その言い方酷くない!?」 霞「はいみんな注目!」 霞「これからちょっとしたゲームをしたいと思います」 セーラ「ゲーム?」 霞「王様ゲームをやるわよ」 京太郎「またですか……」 霞「今回は従来のルールとは違って、まず罰ゲームを書いてこの箱の中に入れる」 霞「そうして王様くじ二本を引いた人が罰ゲームを実行するの」 霞「罰ゲームはペアのもの専用AがBに~するっていう形でお願いね」 照「そういうのは郁乃の十八番なんじゃ……」 怜「ま、面白そうやからええやん」 霞「それじゃあ第一ゲーム目、始めるわよ」 「王様だーれだ?」 京太郎「俺がAで……」 照「私がB」 エイスリン「バツゲーム!」 京太郎「なんで選ばれた方が罰ゲームしなきゃいけないんですか……っと」 |AがBをどう思ってるかB以外に告白| 京太郎「…………」 華菜「何を引いたんだー?」 浩子「おお、なかなかやな」 霞「はいはい、それじゃあ照ちゃんはこっちの部屋に行きましょうね」 照「何を引いたの?」 怜「ええからええから」グイグイ ガララ ピシャ 竜華「どう思ってる、言うてもただの幼馴染とかやないの?」 玄「足りない、とか?」 京太郎(どう思ってるって言われてもなぁ……) 京太郎(考えてみると……あいつは……) 京太郎「うーん……いざという時頼れる姉さん、ですかね」 泉「どっちかというと京太郎くんの方が頼られてる方だと思いますけど」 京太郎「確かにいつもはお菓子好きでぼんやりしてて、頼りにはならないんですけど」 京太郎「麻雀は強いし、勉強だってできる、今日だって買い出しの荷物持ってくれたし」 京太郎「何だかんだで頼りになるんですよ、あいつは」 怜「ほー」 エイスリン「フウフ?」 穏乃「なんかそれ、お互いのことがちゃんとわかってるっていうか!付き合ってるみたいだね!」 京太郎「付き合う?俺と照が?」 京太郎(照と付き合う、かぁ) 京太郎「……ないない」 京太郎(って、あれ?) 竜華「お似合いっぽいけどなー」 京太郎「あいつと一緒にいたらストレスで死にますよ」 京太郎(どうして、俺は満更じゃない、なんて……) 京太郎「また俺ですか……」 照「さっき、何したの?」 竜華「あ……ウチや」 照「ねえ」 京太郎「じゃあ引きますねー」 |BがAに膝枕| 怜「あーそれ私のやつや」 竜華「と、怜!?何入れとるんや、もう」 怜「これが当たっても損は無いなーって」 泉「さっきから京太郎くんにしか得が無いようなのしかないような……」 セーラ「まだ二ゲームやし偶然やろ、はよしてやー」 竜華(こんな大人数の前で膝枕て……アカン!恥ずかしすぎるわ!)ブンブン 京太郎(俺としては役得だけど……) 京太郎「ここじゃなくて、縁側でしてもらってきていいですか?」 京太郎「必ずやりますんで」 霞「まあいいけど、寒いわよ」 京太郎「はい、それでは行きましょう」グイッ 竜華「えっ、あっ」 京太郎「これで恥ずかしくないですよね?」 竜華「……そっか、わかってたんか」 京太郎「俺も同感でしたからね」 竜華「京くんは、ええ子やなぁ」ナデナデ 京太郎「あのままだと進行も止まっちゃいそうだったんで、それより寒くないですか?」 竜華「京くんの頭があるからあったかいわ」 京太郎「そうっすか……っと、そろそろ戻りましょうか」 竜華「せやな、もう十分やろ……」 怜「」ジーッ 照「」ジーッ 晴絵「」ジーッ エイスリン「」ジーッ 華菜「」ジーッ 竜華「……///」カァァ 京太郎「ちょっ、何見てんですかアンタら!」 華菜「うわっ、見つかったし!」 晴絵「撤収ー!」 京太郎「待てこらー!」 華菜「ふんご!ふごごごごごふおふごふご!」(なんでカナちゃんだけ縛るんだし!) 霞「はーい、じゃあ三ゲーム目行くわよー」 京太郎「あ、今度はBだ」 照「私がA」 灼「確率おかしいでしょ」 浩子「2/16×1/15の二乗やからそう簡単には出えへんはずやな」 照「ゲームは……」 |AがBとの出会いからこれまでの思い出を語る| 京太郎「……絶対に誰か狙ってやっただろ」 照「話していいの?」 晴絵(穏乃たちにこうして話して仲良くさせようと思ったんだけど、まあこれでもいいや) 照「あれは9年くらい前……」 照「この前、海で溺れたときも京が助けてくれた」 照「それと、京は『いなくならないでほしい』って言ってくれた」 照「だから嬉しかった、京には感謝している」 京太郎「て、照?もうそのくらいでいいんじゃないか?」 照「まだ京と私の思い出はたくさんある」 京太郎「もう充分だろ?」 照「恥ずかしがらなくていい」 京太郎「恥ずかしいから!嫌なんだよ!」 京太郎「そもそもなんでそんなに覚えてんだよ!」 照「…………」 照「京との思い出なんて、忘れられるわけがない」 京太郎「それやめて、最ッ高に恥ずかしい!」 京太郎「」チーン 霞「まあまあ、京太郎くんが小さいころからいい子だったのはわかったからいいじゃない」 京太郎「そんな認識はいいですよ……」 霞「あら、今度は私ね」 穏乃「私もです!」 霞「じゃあ穏乃ちゃんが引いてくれるかしら」 穏乃「了解しました!」 |BがAにダチョウ倶楽部のおでん芸をやる| 穏乃「……えぇぇ」 霞「まさか自分で書いたのが当たるとはね……」 穏乃「あのー、ほんとにやっちゃっていいんですか?」 霞「油揚げに大根、お肉だってあるわよ」 玄「私が押さえておきます!」 霞「そう、よろしくね」 穏乃「え……じゃあ始めますよ」 穏乃「このお鍋の中身はグツグツのアツアツだ!これを食わせてやる!」 霞「やめろ!来るな!やめろ!ウォオオオオオー!」 玄「おもちおもちおもちおもち」 穏乃「まずはこの大根、汁が染みてて熱いですよぉ?」 霞「やめろぉ、やめてぇやめなさいぃ!」 穏乃「え、えいっ!」 霞「ああぁああぁあががぁあああ熱いあぁぁいぃぃ!熱いぃぃぃぃぃぃいああぃああいああ!」 玄「まさかこれほどまでに大きなおもちが揺れる様を見れるとは思ってもみなかったのです」 穏乃「次は肉だ!えいっ」 霞「うぎゃゃぁあぁぁああゃぁ!熱いあづいいぃぃあいいいあ!」 憧「ねえ、あれって演技なの?」ヒソヒソ 宥「あったかそう……」 灼「私に聞かないでほしい」ヒソヒソ 京太郎(なんだこのカオス) 怜「お、私がBや」 憧「なんだ、良かったぁ。私がAよ」 怜「ほなら、私が引いてもええか?」 憧「はい、どうぞ」 |アツアツの白滝踊り食い| 憧「白滝は踊り食いできないでしょ、生きてないんだから」 泉「えっ」 怜「これの趣向はようわからんわ」 泉「ええっ」 憧「とにかく食べればいいんでしょ?」 怜「せやな」 憧「えいっ」パクッ 怜「んっ」チュルッ 憧怜「「…………!」」 怜「こっ、これは……!」 憧「熱いッ!とてつもなく熱いわッ!」 怜「鍋の汁が纏わりついて美味いんやけど……ぁふ」 憧「はぁ、はぁ……んくっ」 怜「熱いなぁ……っ」 憧「はい、終わり!」 怜「何がしたかったんやろ……」 京太郎(二人とも……唇についてる汁がテロテロしててなんかエロいなぁ)ニヘラ 晴絵「憧ー、汁ついてるわよ」 憧「あ、ありがと」 京太郎「チッ」 霞「さて、一通りゲームもし終わったことだし、そろそろお開きにしましょうか」 晴絵「あっ、そうだ石戸先生、ちょっと相談なんだけど……」 雅枝「せや、こっちも……」 京太郎「あの三人、何話してるんだろ」 京太郎「まずは片付けしないとだよな、誰か手の空いてる人に手伝ってもらうか」 京太郎「エイスリンさん、こっち手伝ってくれませんか?」 エイスリン「ワカッタ!」 京太郎「俺がこっちの皿とか片すんで、エイスリンさんは小皿とかコップの方をお願いします」 エイスリン「マカセテ!」 京太郎「ほいほいほい、と」 京太郎「エイスリンさんは鍋パーティー楽しかったですか?」 エイスリン「トッテモタノシカッタ!」ニコッ エイスリン「オイシイシ、アソンダシ!」 京太郎「そうっすか」 エイスリン「キョウタローハ?」 京太郎「俺もみんなでこんな時間を過ごせて楽しいですよ」 エイスリン「ヨカッタ!」ニコッ 京太郎「はい、良かったです」 京太郎「ところで、エイスリンさん日本語上手になりましたよね」 エイスリン「ソウ?」 京太郎「今となってはホワイトボードとか使ってないじゃないですか」 エイスリン「タシカニ!」 京太郎「まだ片言っぽいのは抜ききれてないですけどね」 エイスリン「ガンバル!」 京太郎「頑張ってくださいね」ナデナデ エイスリン「エヘヘ……」ホニャァ カチャン 京太郎「って!エイスリンさん左手!」 エイスリン「ア……」 バシャァッ! 京太郎「エイスリンさん!」 エイスリン「ギュウニュウ……」ビチョ 京太郎「ああ、せっかくの服が台無しだ。とりあえずこれで拭いてください」 エイスリン「…………」 京太郎「エイスリンさん?」 エイスリン「キョウタロー、フイテ!」 京太郎「ええっ!?」 エイスリン「キョウタローガフイテクレナイト、カゼヒク」 京太郎「いや、そうは言われても……」 京太郎(Tシャツの主に胸部にかかっているわけでして……) エイスリン「ヘクチッ」 京太郎(でもこのままだと臭いも付いちゃうし……) エイスリン「キョウタロー……オネガイ」 京太郎(煩悩退散煩悩退散!) 京太郎「わかりました、やりますよ」 京太郎(なるべく触らないように、意識しないように!)スッ エイスリン「キョウタロー……ヤサシクシテ」 京太郎(だから何でそんなこと言うんだよぉお!) 京太郎「わかってますよ」フキフキ エイスリン「ン…………」モゾモゾ 京太郎「じっとしていてください」 エイスリン「…………」 京太郎「今度はもう少し周りのこと見て動きましょうね」フキフキ エイスリン「ハイ……」 京太郎(濡れちゃってるんだから……中まで拭かないと、だよな) 京太郎(これは仕方のないこと、たとえ下着の色が見えたって少しくらい触っちゃったって嗅いじゃっても仕方のないことなんだ!) 霞「―――というわけで、今日はみんなここに泊まることになりました」 京太郎「どうしてそんな話に!?」 照「千里山も阿知賀も時間が遅いから帰れないんだって」 京太郎「ああ、そっか」 京太郎「けど、ここで泊まるには狭すぎるんじゃないですか?」 霞「皆の部屋にも一人ずつ止まらせてあげるのよ、そうすれば数もちょうどいいでしょ」 京太郎「でも結局俺は一人、と」 霞「あら、それはどうかしらね」 京太郎「どう、とは?」 霞「京太郎くんは確かにお盛んな年頃だけど、悪い子ではないのはわかっているから一人任せようと思うのよ」 京太郎「本気ですか!?」 霞「そのかわり、何かあったら即刻ここから出て行ってもらいますからね」 京太郎「はい!男京太郎張り切って女の子を泊まらせます!」 霞「その発言が信用できない原因なのよね……」 京太郎(部屋の片づけは終わった!あとは誰かが来るのを待つだけ!) コンコン 京太郎(来た!) 京太郎「はーい、今行きます」ガチャ キィィ 憧「」 京太郎「よっ!」 憧「」 憧「」 憧「チェーーーーーーーンジ!!!!」 京太郎「それは男の方の台詞だ!」 憧「嫌!なんで須賀と一緒に寝なきゃいけないのよ!」 京太郎「そこまで言わなくてもいいじゃねえか!せっかく国麻で仲良くなれたと思ったのに!」 憧「あんなの私の方がどうかしてたのよ!」 京太郎「ええええっ!?」 憧「と・に・か・く、ハルエに抗議してくるから!」 京太郎「ちょっと待ってくれよ!」ガシッ 憧「きゃっ!何すんのよ!」 京太郎「新子、お前このまんまでいいのか?」 憧「何よ、いきなり……」 京太郎「このまま男が苦手のまま過ごして、男と関わらずに生きていくつもりなのかよ」 京太郎「可愛い新子にそんな人生はもったいない!」 憧「そ、そうかもしれないし……私だってこのままじゃダメだってわかってる」 京太郎「じゃあさ、俺で治そうぜ、男嫌い!」 憧「へ、へぇ、ここが男子の部屋……ね」 京太郎「おう、くつろいでくれ」 京太郎(ちょろいなぁ、ちょろすぎて心配になって来るぜ) 京太郎「それか風呂入ってくれてもいいぞ」 憧「……じゃあ風呂、借りるわよ」 京太郎「どーぞーどーぞ」 ガララ ピシャ 京太郎(こうして新子さんが風呂に入ってるわけだけど……何をしようか) 京太郎「布団敷いとくか、でもどう敷こう……」 京太郎「新子さんが嫌がるから離した方がいいよな……」 京太郎「…………!」キュピーン 憧「上がったわよ」 京太郎「んじゃ、俺入って来るな。先寝ててもいいぞ」 憧「寝る……って!」 憧「なんで布団が隣り合わせなのよ!」ゲシッ 京太郎「違う!これにはわけがあるんだ!」 憧「バカ!アホ!変態!マジ有り得ない!」ゲシッゲシッゲシッゲシッ 京太郎「とりあえず聞いてくれ!」 憧「ふんっ、蹴りながら聞いてあげる」ゲシッゲシッ 京太郎(風呂上りのパジャマ姿の女の子に蹴られるって何てご褒美……) 京太郎「俺思ったんだ!新子さんが俺のすぐ隣で一夜を過ごせるようになれば男嫌いもすぐ治るんじゃないかって!」 憧「言い方がいやらしいのよバカ!」ゲシゲシゲシッ 京太郎「ぐへぇ……」 憧「ほら、早く風呂入ってきなさい」 京太郎「はい、行ってきます……」 チャポン 京太郎(今日も疲れたな……) 京太郎(あれ?パンツこっちに置いてたっけ?) 京太郎(忘れてた気がするけど……いっか) 京太郎(もうちょっとしたら上がろ) 京太郎「……およ?」 京太郎「なんで俺のパンツが置いてあるんだ?」 ガタガタ! 京太郎「ん?部屋の方か?」 京太郎「新子さん、上がったぞ」 憧「あーもう!なんで仕舞えないのよ!もう!」ガタガタ 京太郎「新子さん?俺の箪笥の前で何を?」 憧「ふぇっ?」 憧「……あっ、あっあーーーー!」カァァ 憧「こっこれは違うのよ!違うから!須賀一人暮らしだから下着風呂場に持っていかなくて、こっちに来られても嫌だって思っただけなんだから!別に須賀が困ってるだろうな、って思ったわけじゃないんだから!」アセアセ 京太郎「はいはい、あんがとさん」 憧「違うんだからね!」 憧「もう電気消していい?」 京太郎「いいぞー」 カチッ モゾモゾ 京太郎「なあ、新子さん」 憧「何?」 京太郎「新子さんってさ、いいお嫁さんになるよな」 憧「……はぁ?」 京太郎「ほら、俺のことを考えてパンツ持ってきてくれたし」 憧「だから違うって!」 京太郎「鍋のときだってみんなの分取ったりしてただろ、自分の分あんまり取ってないみたいだったし」 憧「あ、あれは……」 京太郎「周りのことをちゃんと気遣えてるってことだ」 京太郎「可愛いし、玄関見る限りじゃきっちりしてて掃除とかも好きな方だろ?」 京太郎「エプロンだって似合いそうだし、新子さんと結婚したら幸せだろうな」 憧「何よもう……好き勝手言ってくれちゃって」 京太郎「んー、本心なんだけどな」 憧「そう…………なの…………」 憧「…………」 京太郎「新子さん?」 憧「……すぅ…………」 京太郎「……寝ちゃったか」 京太郎「さてと、俺は……」 京太郎「……俺も寝よ」 夢の中の俺は山道を歩いていた そんな俺の隣にいたのは、新子さんだった 憧「なんで本当に来んのよ……」 京太郎「そっちが来いって言ったんだろ」 憧「まあ……そうだけど、さ」 京太郎「で、何の用なんだ?」 憧「別に……寂しかった、から?」 そう言った新子さんの頬は少し赤くなっていて 夢の中の俺は新子さんと親しそうに話していた 京太郎「ほぉ~ん、へぇ~」ニヤニヤ 憧「な、何ニヤついてんのよバカ!」 京太郎「憧もだいぶ素直になったなーってさ」 憧「……」カァァ 京太郎「んで、今日は何する?」 憧「どうしよっかー」 京太郎「お前の姉ちゃんに『若者は外で遊んできなさい!』とか言われて追い出されてきたんだよなー」 憧「『お前』って言うのやめてって言ってるでしょ」 京太郎「ん?ああ、ごめんな、憧」 憧「それでよし、じゃあ買い物行こっか」 京太郎「それが無難だな」 憧「え、っと、じゃあ、さ……」モジモジ 指をスカートの前で交差させて、俯いたその顔はまた赤くなっていた 明らかに現実とは違う俺たちの関係は、見ていて和やかな気分にさせてくれた 京太郎「どうした?トイレか?」 憧「んなわけないでしょ!バカ!」 京太郎「なら何なんだよ」 憧「その……はい」 新子さんはその小さな手を差し出した 京太郎「新手のおまじないか?」 憧「違うわよ!」 憧「……もう、手をつなぐくらいならできる、から」 憧「今日はこのままで……」 ぼそっと呟いた新子さんの言葉は俺に届き、夢の俺は何かを言いながら新子さんの手を握った 新子さんの手は、柔らかくて、ぷにぷしていて、少し膨らんでいて…… 憧「どこ触ってんのよバカァーー!起きなさいよこのこのぉー!」ドガッ 京太郎「ごへぇあ」 違う、新子さんの尻だった
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http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1375789615/ 咲「なにそれ、私に対しての嫌味?」 京太郎「いーえ別に?」 咲「……」 ギュー 京太郎「いだだだだだっ!!」 咲「京ちゃんの耳、よく伸びるねー」ギュー 京太郎「すまんすまんすまん! 咲をおんぶできて幸せの限りだから止めろホント痛い痛い痛い!」 咲「……ふんっ」 ギュッ 京太郎「んっ」 咲「ほら……ちゃんと支えてよ…………落ちちゃうでしょ……」 京太郎「……へいへい……」 京太郎「仰せの通りに、ワガママなお姫様」ギュッ 咲「……//」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 深堀「あの…確かにおんぶされたいとはいいましたけど」 京太郎「ふ…くっ…!」プルプル 深堀「…無理しなくていいですよ?」 京太郎「いえいえ。こんな可愛い女の子のお願いだったら、多少の無茶だってお手の物ですよ…!」ニコッ 深堀(かっこいい…///)キュン 京太郎(それに胸が背中に押し付けられて俺も得させてもらってますから!) ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ヒュー....... ドォーン! 咲「あ、花火始まったよ」 京太郎「綺麗だなー」 咲「だね」 京太郎「けど、これがインターハイに行かなかったから見れた、っていうのも皮肉な話だよな」 咲「……うん」 京太郎「……」 ヒュー ドォーン 咲「……ねえ、京ちゃん」 京太郎「ん、なんだ?」 咲「インターハイ、連れていけなくてごめんね」 咲「最後の年、だったのにさ」 京太郎「そんなん、咲が謝ることじゃねえだろ」 京太郎「俺だってこの三年間で何もできなくて、今年も個人戦突破できなかったし」 京太郎「こっちこそ、ごめんな」 咲「……じゃあ、リンゴ飴おごってくれたら許してあげる」 京太郎「なら俺は焼き鳥な」 咲「ふふっ」 京太郎「ははっ」 京太郎「そろそろ帰るか」 咲「うん!」 京太郎「んじゃ、お手をどうぞ、お姫様」 咲「もう、恥ずかしいんだよ、それ」 京太郎「わぁーってるよ」 ブチッ 咲「……鼻緒切れちゃった」 京太郎「うわ、マジかよ」 咲「あ、だけど片足だけでも大丈夫だよ、ほら」ピョンピョン 京太郎「そーゆーのいーから、ほい」シャガミ 京太郎「お姫様には立派な馬が必要だろ?」 咲「またそう言って……」 京太郎「よいしょ……っと。ま、白馬ってよりは犬だけどな」 咲「優希ちゃんじゃないんだからそんなこと言わないよ」 咲「京ちゃんは京ちゃんだよ、それに……」 ヒュゥッー ドォーッン! 咲「馬っていうなら地面に這いつくばってよ」 京太郎「それこの雰囲気で言う台詞か!?」 咲「だったらどんな言葉が良かったの?」 京太郎「いや、希望とかは別にねえけど」 咲「うーん、じゃあ……」 ヒュゥー 咲「……好き」 ドォーン 京太郎「……え?」 咲「とかの方が良かったかな?」ニコッ 京太郎「…………くっ」 京太郎「くそぉーっ!」 京太郎「男子高校生の純粋な心を弄びやがってー!」 京太郎「咲なんて市中引き回し、いや、夏休み中連れまわしの刑だぁーっ!」ドドドドド 咲「ちょっ、京ちゃん!止まってよ!」 京太郎「ウオオオオオオオオオ!ウオオオオオオオ!ニャンミー!」ドドドドド 咲「誰その人!?」 咲(……結局、残りの夏休みの間はずっと、京ちゃんと遊びました) カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「軽い」 咲「えへへ」 京太郎「軽すぎて心配になる」 優希「なにぉーっ!?」 京太郎「普通」 まこ「おうなんかコメントせえ」 京太郎「……ち、近すぎる」 久「密着しちゃうと落ちちゃうじゃない? ふふふ」 京太郎「でかい」 和「何を言ってるんですか貴方は」 京太郎「……意外とある!?」 怜「にへへー」 京太郎「ない(断言)」 泉「はっ倒すぞ」 京太郎「……意外とでけえ!」 セーラ「叫ぶなや!」 京太郎「コメントしづらい」 船Q「愛宕姉妹のある方ぐらい欲しいんやけどなぁ」 京太郎「俺もう死んでもいいや。死ぬには、いい日だ……」 竜華「死んだらあかんよー?」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「……ッ……ッッ」 ゆみ「須賀。 どうしたんだその格好は」 京太郎「あ……加治木さん……どうも……ッ」 ゆみ「……腰でも痛めたのか? どうも辛そうだが……」 京太郎「……み……見えないんですか?」 ゆみ「?」 京太郎「……いえ……なんでもないです……ッ」 モモ「~~ッ!」スリスリ 京太郎(東横さん……加治木さんの前ですけど……!!)ボソッ モモ(須賀くん須賀くん須賀くん須賀くん!!)スリスリスリスリ ムニュウウウウ 京太郎「うごぉ……ッ」 京太郎(片や背中に柔らかいものが当たり、片や首が猛烈に締まってるこの状況……) 京太郎「まさに、天国と地獄……」 ゆみ「?」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎『お、おんぶですか……』 京太郎『まぁ抱っこよか楽でしょうけど……』 姉帯『わあい!』 姉帯『(京太郎くんの背中におぶさる夢、やっと叶うよー!!)』 姉帯『わくわく!』 京太郎『…………』 京太郎『(短い人生だったなぁ……)』 京太郎『スゥ…………、…………南無三ッ!!』 グッ!! スッ 京太郎『あれ、意外と軽い』 姉帯『!!』ガーンッ ――― ―― ― 京太郎「とまぁそんなことで……」 塞「あーあーあー……」 姉帯「……」グスン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 竜華「ん……うぅ……」 京太郎「あ、気づきました?」 竜華「……須賀……」 竜華「え、須賀?」 京太郎「俺ですが」 竜華「な、なな、何してんねん! お、おま! おま!!」 京太郎「この歳で俺なんかにおんぶされるのは屈辱でしょうけど、せめて部室までは我慢してください」 竜華「や、なに言っ……!」 フラッ 竜華「きゃっ!」 京太郎「っとと。 病み上がりなんですから無茶しちゃだめですよ」 竜華「な、なんでこないなことに……」 京太郎「覚えてませんか?」 竜華「……だってウチはさっきまで……皆と……」 京太郎「軽い脱水症です。 ちゃんと水分補給してなかったでしょう?」 竜華「あぅ……」 京太郎「怜さんじゃなくて竜華さんが倒れるとは、一瞬驚きましたよ」 竜華「……だ、だって」 京太郎「わかってます。 なんだかんだで竜華さんが一番部の為に頑張ってることは」 竜華「えっ……」 京太郎「皆さん怜さんのことばかり気にかけて……そりゃあ病弱な怜さんのことを気にかけるのは当然ですけど」 京太郎「でも、竜華さんだって一人の女の子なんですから」 竜華「な……」 京太郎「無理させてすいませんでした」 竜華「…………」 ポフッ 京太郎「んっ」 竜華「……」 京太郎「……竜華さん?」 竜華「……うっさい……。今ダルいんや……」 竜華「……ちょっと肩貸し……」 京太郎「……はいっ」 竜華「ん? というか、なんで部室で倒れたのに今部室に向かっとるんや?」 京太郎「あぁ、実はその後怜さんが貰い泣きならぬ貰い倒れしちゃいまして」 竜華「え、ええっ!?」 京太郎「ですので一度二人を保健室に運んだんです」 竜華「と、怜は!? 怜は大丈夫なんやろなぁ!?」 京太郎「大丈夫です。 俺がちゃんと看護してたんで」 竜華「そ、そか……」 竜華「…………ん?」 竜華「い……今なんて?」 京太郎「はい?」 竜華「と、怜を……看護……?」 京太郎「ええ。 それが?」 竜華「……須賀……お前まさか……」 竜華「怜の服、着せ替えたんか……?」 京太郎「あっ」 竜華「おまっ!その反応はやったなぁああああ!!?」 京太郎「いいいやでも大丈夫です!上着だけですから!!ホントに!!」 竜華「信用できるか! どうせドの付くド変態の須賀のことや……怜の身体の隅々まで……」 竜華「……というか……まさかウチも……!!?」 京太郎「………、………ハハッ」 竜華「須賀ァあああああああ!!!!!」 この後、大声の出し過ぎでまた竜華が倒れたとか。 おわり。 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「おんぶですか・・・」 詠「そそ。それをすればいいんじゃね? 知らんけど」 京太郎「つっこみはひとまず置いときますね」 詠「冷てー」 京太郎「放っておいて下さい」 京太郎「まぁ麻雀の指導のお礼なんで詠さんが納得出来るなら構わないんですけど・・・」 詠「なら問題ないだろー? ほれほれ、さっさとしゃがみな」ワクワク 京太郎「いや、無理ですって」 詠「うん? さっきいいって言ったじゃんかー」 京太郎「俺的にはやってもいいんですけど・・・」 詠「けど?」 京太郎「詠さんの着てる着物、その・・・足が開けないですよね?」 詠「・・・」 京太郎「・・・」 詠 ガバッ 京太郎「ちょ!! いきなり帯緩めないで!! 脱ぎ始めないで!!」ガシッ 詠「うるせー!! 私が脱げば問題ないだろうがっ」ジタバタジタバタ 京太郎「何言ってんのか理解してます!?」 詠「いいからおんぶしろ須賀ァ!!」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「論外」 照「 」 京太郎「論外」 誠子「 」 京太郎「論外」 淡「 」 京太郎「髪とかさらっさらですね」 菫「うん? そうか?」 京太郎「貴方が白糸台の、最後の希望だ」 尭深「そ、そうかな?」 京太郎「あ、すみません調子に乗りすぎましたすみませんごめんなさい爪と指の間にリー棒は入らないです許して下s」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 優希「おい、犬!」 京太郎「あん?」 優希「今すぐタコスを買ってこい!このままじゃタコスパワーが切れてイマイチ調子を保てないのだ」 京太郎「またか……たまには自分で買いに行ったらどうなんだ?いい加減俺もうんざりしてきたぞ」 優希「えーい、口答えする出ない!」 優希「原作じゃたいして出番のないお前にわざわざ使命を与え、出番を増やしててあげようとする私の心遣いに気付かないのか!」 京太郎「!!」 京太郎「そうだったのか……だから、お前はいつも俺にタコスを買いに行かせようとしてたのか……」 京太郎「ありがとな。お前の気持ち、確かに受け取ったぜ!じゃあ俺ちょっと行ってくるわ!」 優希「おう!5秒で頼むじぇ」 優希(こいつアホだじぇ) ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 春「こ、く……と…ぉ」カタカタ 京太郎「おいしっかりしろ!後ちょっとでスーパーだから!」 春「一度で良いから……和三盆のかりん糖が、食べたかった…」 京太郎「それ黒糖じゃないからな?色はどちらかと言うと黄色っぽいからな?!」 春「こまかいこと……今はいい」カタカタカタ 京太郎「やばい…重症だ」 春「………きいろ……目の前に……」カタカタ 京太郎「何言ってんのかな春さん?目が虚ろなんだけど」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 衣「zzz....」 京太郎「……」 一「なにそれ、コアラ?」 京太郎「知りませんよ……こっちが聞きたいくらいです」 純「すげえな、衣の奴、寝ながら須賀の肩にしがみついてるぜ」 京太郎「動くに動けないし……どうしましょう?」 一「普通に起こせばいいじゃん。 衣、衣。 ホラッ」ユサユサ 衣「んぅぅぅっ……やぁだぁ……」 純「やだじゃねえ、起きろって」ユサユサ 衣「や~!」スススッ 京太郎「うおおっ」 純「こ、今度は腹のほうに……器用だなおい」 衣「……えへへへ……きょーたろぉ……」ギュウウウウ 京太郎「……どうしましょう?」 一「なんかもう、いいや」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「うおおおおおおおおおおお!!タコスタコスタコスタコスうううううう!!」 トシ「あたたた……」 京太郎(ん?……何だあの婆ちゃん、横断歩道に突っ立って――」 京太郎(っておい、あそこ信号ねーじゃん。ずっとあそこに居たら……) プップー トシ「だ、誰か……腰をやってしまって動けなくなったわ……」 プップップップー!! 京太郎「や、ヤベッ!うおおおおおおおおおおお!!間に会ええええええええええええ!!」 ズサーッ ドッカーン!! 京太郎「ふう、危なかったぜ……大丈夫か、婆さん。怪我はないか?」 トシ「あらあら……すまないねえ。危ないところを助けていただきほんとにありがとうねえ」 京太郎「おう!気にしないでください!では俺はこれで――」 トシ「あたたたたた!!」 京太郎「ど、どうした!?やっぱりどこか痛めたのか?」 トシ「ええ、ちょっと持病の腰痛が悪化してねえ。ちょっと動けそうにないんだわ」 京太郎「おいおい、大丈夫かよ……」 トシ「心配させてすまないねえ。なに、30分くらい休めばよくなると思うから、お兄さんは気にしないでおくれ」 京太郎「婆さん」 トシ「?」 京太郎「ほら、俺のここに乗りな。おんぶしてやんよ。あなたのような美しい女性を俺には見過ごすことなんて出来ねえ!」 トシ「あらあら……美しい女性なんて言われたのは何十年ぶりかしら」 京太郎「さあ、どこでも送ってあげるから俺の背中につかまってくれ!」 トシ「じゃあ、お言葉に甘えて……よっこいしょ」 京太郎(おおう……なかなかエレガントな匂いがするぜ) 京太郎「で、どこに行くんだ婆さん」 トシ「そうだねえ。今麻雀の全国大会をやってるんだけど、そこの会場まで送ってもらえないかい?」 トシ「場所がわからないなら、その都度教えてあげるから」 京太郎「ああ、そこの会場なら知ってるから大丈夫だぜ――って」 京太郎「 麻 雀 ! ? 」 トシ「ん?どうしたんだい、何か気にでも触ったかい?」 京太郎「いや、俺も今その麻雀大会に雑用係として帯同してるんですよ!」 トシ「あらまあ、じゃあお兄さんも麻雀を……?」 京太郎「そうなんっすよ!でも、俺まだまだ弱っちくて県予選で敗退しちゃったんすわ!ははははは!」 トシ「そうかい……」 京太郎「ところで婆さんは何で麻雀の大会なんかに用があるんすか?お孫さんの応援にでもきたんですか?」 トシ「違う違う、私は岩手県代表宮守女子高校の監督をしていてね」 トシ「ちょっとカップラーメンを買いに外に出たんだけど、見ての通りこのありさまでね」 トシ「それで、危ないところをお兄さんに助けられて現在に至ってるのさ」 京太郎「ふーん……その年でカップラーメンですか。塩分過剰摂取に気をつけてな!」 トシ「ところで、あなた麻雀をやってるらしいわね」 京太郎「ああ!でもさっき言った通り、まだまだ初心者だからな。今日だってパシリされてここにいるわけで」 トシ「……」ジトーッ 京太郎「ん?どうした、婆さん。俺の顔に何かついてるか?」 トシ「……ちょっと話がかわるけどいいかしら」 京太郎「おう!」 トシ「私はこう見えて、他人の麻雀の才能を磨くのに長けていてね」 トシ「見たところ、お兄さんも荒削りながら、麻雀の素質が感じられるんだわ」 京太郎「ええっ?いやいやいやいや、俺なんて全然ビギナーのヘボプレイヤーっすよ。婆さんの節穴だって!」 トシ「いいや、節穴なんかじゃないよ。厳に私はこうやって宮守女子をインターハイまで率いたからね」 京太郎「……マジで?」 トシ「ええ、マジよ大マジよ」 京太郎「ゴクリ……」 トシ「それなんだがね、もし時間が空いてるなら宮守女子の控室まで来てもらってもいいかい?」 トシ「あなたを最強の雀士に育ててあげるから」 京太郎「最強の……雀士……!!」 宮守控室 胡桃「頑張れトヨネー!愛宕率いる春季大会5位の姫松なんかに負けるなー!」 エイスリン「ワタシタチ ゼッタイ ユウショウスル! サイコウノ オモイデヲ ツクルンダ!」 白望「はやく帰りたい……でも、豊音には勝ってほしいし……ダルい」 塞「いや、そこはダルがらないでちゃんと応援しようよ!」 コンコン 胡桃「ん?誰だろ」 エイスリン「キット トシセンセーダヨ。サエ、ドアアケテアゲテ」 塞「はいはい」 ギイッ 京太郎「うっす!」 塞「……は?」 エイスリン「トシセンセー……ジャナイ!!」 胡桃「あ、あんた誰よ!関係者以外は立ち入り禁止よ!はやく出てきなさい!」 トシ「こらこら、この方は私をここまで運んでくれた恩人なんだよ。邪険に扱わないでほしいねえ」 塞「あ、あれ?熊倉先生、いたんですか」 エイスリン「ナンデ オンブサレテルノ?」 トシ「いつものあれだよ。突発性腰痛だよ。それより、ここまで運んでくれたお兄さんに感謝しないとねえ。どうもありがとう」 京太郎「ああ、別にいいっすよ!俺、こういう扱いには慣れてるんで!」 胡桃「なんだか状況をイマイチ把握できないけど……そこの人、ゴメンね」 エイスリン「ユルシテチョンマゲ!」 塞「どこでそんな言葉覚えてるの……?」 白望「あっ、もうオーラス……」 塞「嘘っ!?」 胡桃「トヨネ頑張れー!!負けるな、ファイトー!!」 咲『ツモ、400・800です』 ウオオオオオオオオオオオオオオオオ 豊音『えっ』 『2回戦第3試合決着――!!準決勝に進むのは長野代表清澄高校と南大阪代表姫松高校となりました……!!』 胡桃「ぎゃああああああああ!!やられたああああ!!」 塞「そんな……私達の夏はここで終わってしまうの……?」 エイスリン「Oh……I was very sad」 白望「……」 京太郎「おっし、咲のやつやってくれたぜ!これで準決勝進出だぜ!」 京太郎以外「は?」 シーン…… 京太郎(なんだ?急に静まって……っておい!ここ対戦相手校の宮守女子の控室じゃねーか!!) 京太郎以外「……」ジトーッ 京太郎(やべぇよ……やべぇよ……つい、咲の姿を見て応援しちまったよ……) 京太郎(くそっ!俺はバカか。婆さんもつい数レス前まで宮守女子の監督してるっていってたのに……) 京太郎(雰囲気も優希がタコスを切らして不機嫌な時みたいに悪いし、ここはとっとと立ち去ろう!) 京太郎(最強の雀士?んなの知らねえよバッキャロー!) 京太郎「で、では俺はここでおいとまさせてもらいます……それでは!」ダッ トシ「待ちなさい!」ガシッ 京太郎「ぐわっ!」 トシ「……あなた、清澄高校の生徒っだったのね?」 京太郎「さ、さあ……?何のことやら――」 トシ「嘘おっしゃい!私には丸っとお見通しなんだよ!」 京太郎「ひいいいいっ!!」 京太郎「す、すんませんした!悪気はなかったんです。ここが宮守女子の控室だということを忘れて」 京太郎「つい、本能で清澄を応援しただけなんです!許して下さい、何でもしますから!」 トシ「ほう」 胡桃「今」 塞「何でもするって」 エイスリン「イッタヨネ?」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「ここに降ろしますね」 白望「ん、ありがと」 塞「お疲れさん。シロも自分で歩けばいいのに……」 白望「京太郎も喜んでるから問題無い」 豊音「京太郎君おんぶするの好きなのー?」 京太郎「え……?いや……まぁ……はい」 胡桃「……正直にシロの胸が当たるから好きって言った方が良いとおねーさんは思うな」 京太郎「いや……別にそういうわけでは……」 塞「私がおぶるわけじゃないから良いけどさ、あれ見てみなよ」 豊音「京太郎君すごいよー」オメメキラキラ 京太郎「oh...」 白望「乗り心地は最高だからオススメ」 京太郎「ちょっと白望さ…… 豊音「どーーーーーん!」(身長197の場合、痩せすぎと言われるモデル体型ですら75kgになる) 京太郎「うわぁっ!」 塞「頑張れ男の子」 胡桃「次は私ね!」 豊音「わくわくっ」ワクワク 塞「わー・・・期待度が半端じゃないっぽいね」 京太郎「・・・ですね」 豊音「じゃ、じゃあいっちゃうよー!」ムギュッ 塞「私たちの話も聞こえてないし」 京太郎「・・・ですね」 塞「・・・1+1は?」 京太郎「・・・ですね」 塞(何となく邪念を感じる・・・) 京太郎(うぉぉ!!) 京太郎(背中に感じる程良いおもちの感触!!)ウーン、チョットイワカンガアルヨー 京太郎(ちょ、そんなにむにむにサービスとは)ヨイショ、ヨイショ 京太郎(え、まじで。まさかそんな・・・)エヘヘ、コレデピッタリダネー 京太郎(後頭部!!!圧倒的新感触!!)マダタッテクレナイノカナー 京太郎(まさか身長差がこんな素晴らしいマジックを生み出すとは・・・)エイッエイッ 京太郎(そして悪戯に頭を抱き締める豊音さんまじイタズラっ子)ハヤクオンブシテクレナイトモットヤッチャウヨー? 京太郎(実際問題上背のある豊音さんは・・・結構来るけどっ)ワワワワッ 京太郎(ここで立たないのは男じゃねぇ!!)スゴイ!!チョースゴイヨー!! 京太郎(我が生涯に一片の悔いn)アレ?キョウタロウクn 京太郎 べしゃっ 塞(うーん、可哀想だけどざまぁみろとかちょっとチャンスかもって思っちゃうんだよね)キョータロークーン!? 塞(ま、私だけのチャンスじゃないんだけど・・・)シンジャダメダヨー!! 塞(とりあえず豊音を諌めてからたっぷり世話でもしてあげるよ、京太郎くん)ウワーン!! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 春「いただきます」パクッ 京太郎「食うな!それ俺の髪の毛だから!」 春「……あむあむ」カタカタカタ 京太郎「なんで黒糖が切れただけでこんなポンコツになるんだよコイツは…」 春「まずい…」ペッ 京太郎「そりゃそうだろ。食い物じゃねぇんだし」 春「でも無いよりはマシ」カタカタカタ 京太郎「いや、その理論はおかしいから」 春「いただきます」パクリ 京太郎「ぎゃあーーっ!?!首!首に噛み付いてるから!痛ぇよ!」ジタバタ 春「あむあむ」カミカミ 京太郎「痛こそばゆい!なんだこの新感覚は!ってノリツッコミしてる場合じゃねぇよ!」 京太郎「春さん!?もうスーパー見えてきたから止めてくれない?!」 春「あむあむ…ガリッ」 京太郎「み゛ゃ゛ーーー!!!?」 春「ちょっと塩味っぽくなった。ここのはクオリティが高い」カミカミ 京太郎「それ俺の血ぃ!!」 部室に戻った時、京ちゃんの首周りがベッタベタなのを追求されたりされなかったりの未来が待ってたり カンッ! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| はやり「京太郎くん、おんぶして☆」 京太郎「なんですかいきなり……って酒くさ!!」 はやり「今日は仕事終わりにいっぱい呑んできたからね」ムハー はやり「さぁ、おんぶして私を部屋まで連れていきなさい☆」 京太郎「そんくらい自分で歩いてくださいよ」 はやり「問答無用!!」ダキッ 京太郎「ちょっ、飛び乗らないでください!!」 はやり「良いから良いから」ギュッ 京太郎「(ヤバい。おもちが背中に……)」 はやり「……………………あ、ヤバい。吐きそう」 京太郎「へ」 京太郎「…………何か言うことは?」 はやり「すいませんでしたもう二度とこんなに呑んだりしません許してください」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 煌「あいたたた……すいませんね買い物付き合ってもらったのにこんなことになってしまって」 京太郎「いえ、構いませんよ。それに先輩軽いですし、こんくらいラクショーっすよ」 煌「そ、そうですか。それは、その、そういってもらえると助かります。あと……ありがとう」 煌「しかし張り切って買出しに来たはいいけれど、運ぶのにも苦労するわ挙句に足を挫くわと情けない限りで」 京太郎「そんなこと、困ってる時はお互い様ですよ」 京太郎「それに元々部の買出しの役目は俺だったのに、こちらこそありがとうって言わせてください」 煌「京太郎さんが遅れてくるという話でしたから。でも買出しの量が多いからって追いかけてきてくれたんですよね?」 京太郎「量がこの通り……多いですからねっと」 煌「すばらっ! 私をおんぶしながら、両脇にそれだけ荷物袋持てるなんて力持ちなんですねえ」 京太郎「普段から雑用で力仕事は多いですし、俺もこう見えても男ですからね」 煌「そうですね。立派な、男の人、なんですよね……」 京太郎「えっ?」 煌「え? あ、いやこれはそういう意味ではなく!」 京太郎「え、ええと、そういう意味?」 煌「いやその、やだ私ったら!」 京太郎「だ、大丈夫ですよ、気にしてませんから! いや気にはなりますけど、そんなそのアレってことでは!!」 二人(気まずい……) ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 穏乃「あたたたた……」 京太郎「高鴨はしゃぎすぎ」 穏乃「いやははは。テンション上がっちゃって、つい」 京太郎「そら、乗れ乗れ」ひょい 穏乃「わ、なになに!?」 京太郎「その足でホテルまで帰れるのか?」 穏乃「だ、大丈夫だよ! こう見えても山育ちだし!お、おろせー! おろせー!」 京太郎「はいはい。山育ちなら、金狼でも一撃ですねと。うお、軽っ!」 穏乃「わ、高い!」 京太郎「よーし、行くぞ。さっさと帰らないとそっちの監督さんに怒られる」 穏乃「うぅ……はずかし……」 京太郎「お子様が何言ってんだ?」 穏乃「お、お子様じゃないよ! お子様じゃないもん……お、女の子だもん……」 京太郎「女の子は二十四時間ジャージでいません」 穏乃「い、今はちゃんと制服着てるでしょ! ふんだ! きょーたろーなんか大っ嫌いっ!」 京太郎「……」 穏乃「最初に会ったときから、ずっとずっとずっと子供扱いして、本当にもうっ、もうっ……」 京太郎「俺はお前のこと好きだけどな?」 穏乃「え?」 穏乃「え、あ、いや? あの? え? あ、えええええええええええ!?」 穏乃「きょ、きょきょきょきょきょーたろーー!? 今、今何言ってっ」 穏乃「あ、うん、わ、私も好きだけどっ、好きだけどでもっ、何もこんなときに――」 京太郎「……ん~? どうしたのかな、穏乃ちゃん?」ニヤニヤ 穏乃「……」 穏乃「あーっ! またからかったなー! 京太郎のバカ、バカ、バカ!」 京太郎「あっはっはっはっは! やーい引っ掛かった-!」 穏乃「おとめ心を踏みにじってーっ! 許さないんだからねっ!」ポカポカポカ 京太郎「あっはっは……いたいいたいいたいっ! マジで殴んな!」 穏乃「フカーッ!」 京太郎「猫かお前は! ……インターハイが終わったらさ、お前は奈良に帰るんだよな」 穏乃「え? うん……そりゃそうだけど」 京太郎「俺は長野。ちょっとばかり遠いな」 穏乃「メールがあるし、電話もあるよ。ケー番交換したでしょ?」 京太郎「……こうして、お前を間近に感じられなくなるのはちょっと辛い」 穏乃「え? い、いきなり何――」 京太郎「冬休み。……そっちに遊びに行っていいか?」 穏乃「……あ、うん。いいよ、京太郎なら大歓迎……!」 京太郎「次の夏休み、インターハイ。どうなるか分からないけど、また会おうぜ」 穏乃「うん……」 京太郎「次の冬休みも、次の次の夏休みも。……お前は、大学に行くのか?」 穏乃「まだ、分かんない……」 京太郎「俺は大学に行くつもりだ。だから、もし大学に行く気になったら教えてくれ。お前と一緒の大学に行きたい」 穏乃「……え……あ……」 京太郎「要するにだ。これから先、できるだけお前と一緒にいたい。……迷惑か?」 穏乃「……ううん、全然。全然、迷惑なんかじゃない」 京太郎「そっか」 穏乃「そうだよ!」 京太郎「高鴨! じゃない、穏乃!」 穏乃「うん!」 京太郎「好きです! 付き合って下さい!」 穏乃「よろしくお願いします、大好きです!」 ………… 穏乃「ただいま! 憧、みんな! 恋人ができちゃった!」 全員「ブフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!?」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 咲「優希ちゃーん、部活終わったよー……ってあれ?」 優希「くかー……」 久「あら、優希寝ちゃってるわね」 京太郎「そういえば昨日寝不足だったらしいですよ……どうしましょうか」 優希「むにゃむにゃ、もっとタコス食べるじぇー……」 まこ「ここまでぐっすり眠っとると起こすんも悪い気がするのう」 和「ですがこのままというわけにもいかないのでは?」 咲「そうだよね……」 久「うーん……よし、須賀君」 京太郎「……だいたい想像つきますけどなんでしょうか?」 久「優希をおんぶして家に送ってあげてくれないかしら」ニコッ 京太郎「ですよねー……」ガクッ ―― 咲「じゃあ京ちゃん、また明日ね」 和「また明日」 京太郎「おう、また明日な……さてとじゃあタコスの国のお姫様をお送りいたしますか……」 優希「すうすう……」 京太郎「全く気持ちよさそうに寝やがって……」 京太郎「あーあ、どうせならもうちょっと背中に色々当たるのを堪能出来る子をおんぶしたかったぜ」 優希「んう……」 優希(んっ、私寝ちゃってたのか……あれ、なんかあったかいじぇ……) 京太郎「……」スタスタ 優希(……えっ!?)ビクッ 京太郎「んっ?優希、起きたのか?」 優希「……す、すー」 京太郎「ってわけじゃないのか……まあ、起きて騒がれるよりはこのまま寝ててくれた方がいいか」スタスタ 優希(あ、焦ったじぇ……で、でもなんで京太郎が私をおんぶしてるんだ?) 京太郎「全く部長もいくら俺が一番優希と家が近いからって……」ブツブツ 優希(なるほど……) 京太郎「にしても軽いな優希の奴……あんだけタコス食ってるからもうちょい重いと思ってたんだけど」 優希(失礼な奴だな……私だって女の子なんだからそこは気をつかってるんだじょ!は、始めたのは最近だけど……) 京太郎「……」 優希「……」 優希(……京太郎の背中大きいな。自分が小さい方なのは自覚してるけど、それを抜いても男の子なんだな……) 京太郎「んしょ……」サワッ 優希「……!」 優希(ううー、そういえばおんぶされてるから太ももとか触られてるのか……な、なんだか恥ずかしくなってきたじぇ)ドキドキ 京太郎「……」スタスタ 優希「……」ドキドキ 優希(いつか、起きてる時にもこうしてほしいな……うん) 京太郎(寝息はなくなってるし、心臓ドキドキしてるし……寝たふりなのバレバレだっつうのタコス娘) 優希(でも今はこうして京太郎の背中を堪能するじぇ……えへへ)スリスリ 京太郎(くすぐったいんだが……まあ、いいか。こういうのも、なんだかんだで別に嫌じゃないしな) カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 淡「キョータロッ!」ガバッ 京太郎「うおっ。 淡~、突然は止めろよ~」 淡「あははっ、ごめーんっ」ギュッ 淡「すんすん。……ん~、キョータローはいい匂いがするなぁ~」 京太郎「そうか? むしろ汗臭かったり……」 淡「ぜーんぜんっ! 私この匂い好き!」 京太郎「そうかそうか」 淡「でも~……」 ギュウウウウッ 淡「キョータローの方がだーい好きっ!!」 京太郎「俺だって、大好きだよ淡!」 淡「キョータロー!!」 京太郎「淡!!」 アハハハッ! ウフフフッ! 尭深「幸せになるのですよ……」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 淡「……」 京太郎「……」 淡「……何よ、何か言いなさいよ。いつもみたく、バカにすればいいじゃん」 京太郎「できると思うか?」 淡「いつだって、バカにしてたじゃない」 京太郎「そりゃあ、バカだからな。お前は」 淡「ほら……!」 京太郎「でも、今のお前はバカじゃないだろ。白糸台の大将で、精一杯頑張ったんだろ」 淡「でも、負けたもん。白糸台の大将が、ぽっと出の清澄の、一年に負けたんだよ?」 京太郎「俺の中で、お前は勝ってる」 淡「何言って……!」 京太郎「負けたがどうした。お前は、大将になるまで頑張って」 京太郎「決勝に残るまで頑張って、南四局までずっと頑張ってきただろ。俺は、お前の頑張りを知っている。だから、勝った」 淡「……でも、」 京太郎「うるせえ。兄貴の俺が言うんだから間違いねえ」 淡「……ふん、バカ兄貴。かっこつけて……」 京太郎「かっこつけならお前も相当だ。……淡。俺はおんぶしてるからお前が見えない。……もう、いいだろ。意地っ張りもそこまでだ」 淡「…………う、ぐっ」 淡「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! くやしい、くやしい、くやしいっ……!」 淡「負けちゃった、負けちゃったぁぁっ……! ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい……う、ぁぁぁぁぁぁっ……!」 京太郎「よく頑張ったよ、淡。お疲れ様」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 優希「…汗臭いじぇ」 京太郎「文句言うな。こっちだって引っ付かれてくそ暑いんだっての」 優希「……ごめんなさい」 京太郎「……別にそこまで怒ってねーよ」 京太郎「お前がしおらしくなるなんて、明日は久々に雨でも降るのかもな」 優希「……うるさい、馬鹿犬 」 京太郎「偏食ばっかしてるからバテて体調崩すんだよ、このタコス馬鹿」 優希「……」 京太郎「……ちょっと急ぐか。あんま揺らさないようにするけど、気分悪くなったら言えよ?」 優希「ううん、ゆっくりでいい」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 尭深「・・・」 京太郎「・・・」 尭深「・・・あの」 京太郎「は、はい!!」 尭深「わざわざ、ありがとうございます」 京太郎「いえ、男としては当然と言いますか・・・ははは」 尭深「あ、そこは右で・・・」 京太郎「はいっ」 京太郎(偶々足を挫いている場面に出くわして) 京太郎(確か白糸台だったなーなんて思って話かけ) 京太郎(試しにおんぶを提案してみたら、まさか本当にすることになるとは・・・) 京太郎(いやっ、ひにじょーっに役得ではあるけども!!) 京太郎(体全体なんか柔らかくてさっ、スカート越しの太腿も素晴らしい!!) 京太郎(特に背中の お も ち の感触なんてもう!!) 京太郎(・・・でもこの人、なんか邪気が少なすぎて罪悪感がひしひしと・・・)モヤモヤ 尭深(・・・ちょっと、はしたない、かな) 尭深(会って間もない男の人におんぶして貰ってるなんて・・・)カァ 尭深(でも・・・話し掛けられたことは凄く嬉しかったし) 尭深(この人になら大丈夫って思っちゃったんだもん) 尭深(・・・お父さんとは違う背中) 尭深(私よりずっと広くて、頼もしい) 尭深(髪の毛も淡ちゃんと同じ色なのにかっこよく見える・・・)ナンデダロ 尭深(匂いも、ちょっと汗の匂いが混じってるけど、嫌いじゃない)クンクン 尭深(もしかして) 尭深(一目惚れって、やつかな)ギュッ 尭深(だったら―――) 尭深(もっと大胆にならなきゃ、ダメだよね)クス、スリスリ 京太郎(え、ちょ、なんなんだこれ!?) 京太郎(なんだこれっ、もぉぉぉ!!!) ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 香菜「きょーたろーには、この香菜ちゃんをおんぶする権利をあげるんだし!」ビシッ 京太郎「へいへい、ありがとうごぜえます」 香菜「コラ、京太郎! 感謝の気持ちが足りないんだし!」ペチペチ 京太郎「あいたたた、殴るな殴るな!」 香菜「フン。全く京太郎は仕方ないんだし! 麻雀もよわよわだし、頭もキンキンだし、不良っぽいんだし!」 京太郎「うっせー、こいつは地毛だ。香菜こそ、天然の猫耳みたいな髪してるじゃねえか」 香菜「香菜ちゃんは可愛いからいいんだし!」 京太郎「はいはい、香菜ちゃんは世界一可愛いですねー」 香菜「そうだろう、そうだろう。だから京太郎は、香菜ちゃんと結婚するんだし!」 京太郎「あっはっは、まだ早いっつーの!」 香菜「香菜ちゃんが嫁に行ってあげるっていうのに、何の不満があるんだし!」 京太郎「そうだな、無い……と言えば無いのかなあ。よーし、香菜。それじゃあ、結婚するか!」 香菜「やったー! これで京太郎は香菜のものだし!」 香菜「むにゃ……うにゅ……にゅぅ……」 京太郎「ははは、はしゃぎすぎたか。よっと、ただいまー」 華菜「あら、あなた。おかえりなさい、香菜は寝ちゃった?」 京太郎「ああ、おんぶしてたのに大はしゃぎで大変だったよ」 華菜「ふふ、こうしていると昔の私にそっくり」 香菜「むにゃ……」 京太郎「にしても、昔の華菜の口癖なんかどこで覚えてきたんだ」 華菜「血は争えないのかしらねぇ……」クスクス カン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「………」テクテク 穏乃「あ、きょーたろーじゃん!おーい」フリフリ 京太郎「ん、穏乃か?………ちょい待て。なんで距離を取る」 穏乃「行っくよ~!!?」イチニツイテ 京太郎「いやな予感しかしねぇ!」ヨーイ 穏乃「どんっ!!」バッ 京太郎「でりゃあ!!」ダッ 穏乃「まて~!」ダダダダダ 京太郎「誰が待つかよ!」ドドドドド 穏乃「ひっどぉーい!宥さんに言い付けてやる」 京太郎「ヤメテ!俺のハートが壊れちゃう!」 …。 ……。 …………。 ……………………。 京太郎「なん…とか巻いた、か…」ゼーハーゼーハー 穏乃「あれー?きょーたろーどこー?」 京太郎「なんつー体力してんだよアイツ。山育ちで片付くレベルじゃねぇよ」 京太郎「ま、このまま5分も隠れてりゃなんとかなるか」 穏乃「むむ…山で私に勝負を挑むとは良い度胸だね」ニヤリ 京太郎(なーに言ってんだかあのジャージ娘は) 穏乃「そこだぁ」ガバッ 京太郎「へ?」 穏乃「へへっ♪きょーたろー発見!」ギュー 京太郎「な、なんでここが分かったんだよ」 穏乃「勘!」ニパーッ 京太郎「はぁ…。聞いた俺が間違ってたよ」 穏乃「まあ良いじゃん。勝負は私の勝ちなんだし」 京太郎「なんの勝負だ。なんの」 穏乃「なんだっけ?」 京太郎「なんだそれ」ガクッ 穏乃「てな訳で負けたきょーたろーに罰ゲーム!学校まで私を運んでって」 京太郎「ちょっ!散々ここまで走ったってのに本気かよ!?」 穏乃「逃げたのはきょーたろーの勝手じゃん。良いから場合ゲーム!」 京太郎「トホホ……どうせなら玄先輩が良かったぜ」 穏乃「文句は聞きませ~ん」ギューッ 京太郎「ぐぇ。ちょっ穏乃、首絞まってるから」ペチペチ カンッ! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ガチャッ !! 洋榎「うなぁー! 外あっついわー!!!」バタンッ!! 恭子「あちゃぁ……来ちゃったよ……」 京太郎「うわぁ……来ちゃいましたね……」 洋榎「おー恭子! なんや死にそうな顔してババみとぉなっとるなぁー!! アハハハハハッ!!!」 恭子「……」 洋榎「おっす京太郎! お前もお前でシケた顔しとんなぁ! 気合出せ気合ー!!アハハハハハッ!!!」 京太郎「……」 恭子「……須賀くん、頼むわ」 京太郎「御意」スッ 京太郎「……」 洋榎「お? どしたんどしたん? なんかくれんのか?」 京太郎「……失礼しますッ」 ガバッ ギュッ 洋榎「ふぇっ」 洋榎「……あっ……?」 洋榎「なっ、やっ、ええっ!? ちょ、ちょちょちょちょおおおお!!? 須賀、おま、なにしとん……」 京太郎「よっと」 グッ 洋榎「ひゃっ」 京太郎「よいしょーっ」 グルンッ 洋榎「きゃっ」 京太郎「どっこいっ」 キュッ ポフンッ 京太郎「あ、洋榎さんむっちゃ軽いっすね」 恭子「お見事っ。流石やね」 京太郎「いえいえ」 洋榎「な、ななななな……!」 洋榎「……なんでウチが須賀におぶさって……」 恭子「どうや主将?」 洋榎「どどど、どうっておま、これ、やっ、あかんて、ほんまっ」 恭子「もっと喜びーや。 夢に見た須賀くんの背中やろ?」 洋榎「す、須賀の…………須賀の……」 洋榎(……須賀の背中……めっちゃ広くて……あったかくて…………) 洋榎「ぁ、アカンよ………こんなん……アカンて…………」 洋榎「……うぅ……//」 京太郎「静まりましたね」 恭子「グッジョブやで、須賀くん。これからも頼むわ」 京太郎「ええ、喜んで」 恭子「後でウチにも頼むわ」 京太郎「えっ」 洋榎「……アカン……アカンよこんなん……//」 ギュッ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 豊音「あれ?京太郎君、足どうしたの?」 京太郎「いえ…さっきの山道を下りる時に挫いちまったみたいで…」イテテ 豊音「だいじょうぶ?ちゃんと歩ける?」 京太郎「ええ、ゆっくり歩けば何とか…つっ!」 豊音「もうすぐ日も暮れちゃうし…ど、どうしよう…」オロオロ 豊音「あっ、そうだっ!」 ――― ―― ― 京太郎「あの…重くないすか?」 豊音「へーきへーき!重いものは持ち慣れてるんだよー」 京太郎「なんかすいません…姉帯さんに迷惑かけちゃって…」 豊音「め、迷惑なんてちーっとも思ってないよー?」アセアセ 京太郎「…」 豊音「…」 豊音「ご、ごめんね?」 京太郎「ちょ、どうして姉帯さんが謝るんですか!?」 豊音「だって私が山菜採りに行こうなんて言ったから…」ショボン 京太郎「そんな!この足は俺の不注意で…それに山菜採り楽しかったっすよ!」 豊音「ほ、本当に…?」 京太郎「ええ!だって姉帯さんと一緒なんですから!」 豊音「えっ///」 京太郎「あっ…」 豊音「////」 京太郎「////」 京太郎(き、気まずい…) 京太郎(何か話をしないと、間が持たない…) 京太郎(…しかし…あれだよな…) 京太郎(姉帯さん…大きい体がコンプレックスって言ってたけど…) 京太郎「体つきは女性らしいよな…柔らかいし、いい匂いがするし…」 京太郎「髪もすごく艶っぽいし…うなじも白くてキレイだし…」 京太郎「こうやっておんぶされてると…やっぱり恥ずかしいけど…」 京太郎「でも、あったかくて、なんかすごく落ち着く…」 京太郎「おんぶっていいよな…」 豊音「~~~~ッ////」プルプル 京太郎「ど、どうしたんですか姉帯さん!?」 豊音「なんでもない!なんでもないんだよーーっ!!////」ブンブン 豊音(京太郎君の独り言、聞こえてるよーーっ!ちょーはずかしいよー…//////)プルプル ――― ―― ― 京太郎「あのー…姉帯さん?そろそろ降ろしてもらっても…」 豊音「/////」 マァ クスクス ナニアレー 京太郎「えーと、もう町中ですし…その、さすがに人の目が…」 豊音「/////」 ママーアノオニイチャンコドモミタイー 京太郎「」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「さぁ、菫さん、どうぞ」ニヨニヨ 菫「・・・」 京太郎「菫さーん?」 菫「・・・顔が緩んでるぞ」 京太郎「そんなことありませんよ」キリッ 淡「すみれー、早くしてよー」ニヤニヤ 照「その通り」ニヤニヤ 誠子「王様の言うことは絶対ですよ、先輩」ニヤニヤ 尭深「・・・」ニヤニヤ 菫「うるさいっ、お前ら絶対にグルだろう!?」 照「これは酷い言い掛かり」 淡「証拠出せしょうこー」 菫「ぐ・・・」 京太郎(実は俺は全く関係ないんだけどな)ヤクトクヤクトク 菫(いきなりの王様ゲームがまず不自然) 菫(そしてあからさまなアイコンタクトとおかしなボディーランゲージ) 菫(事前に打ち合わせがあったと考えるのが自然) 菫(・・・というか打ち合わせをしたならもっと上手くやれないのか) 菫(こんなことに乗ってしまった私もどうかと思うが) 菫(そして何より) 菫(理由を付けてお、お、おんぶして貰えるのが嬉しいと感じている私に腹が立つ)カァァ 淡「お ん ぶー」 菫「!?」 照「お ん ぶ」 誠子「お ん ぶー」 尭深「お ん ぶ・・・」 四人「お ん ぶ!! お ん ぶ!!」 菫「・・・っ」プルプル 四人「お ん ぶ!! お ん ぶ!!」ニヤニヤ 菫「」プツン 菫(もう、いい・・・疲れた、私は、あそこで休む)フラフラ 京太郎(流石に気の毒な気がしてきた・・・) 京太郎(お? 菫先輩の目が虚ろに) 菫「京太郎くん」ポソ 京太郎「は、いぃぃ!?」 菫「疲れた、私は。どこか遠く行きたい」ムギュムニュニュ 京太郎「で、では、屋上なんてどうでしょうか!!」 菫「いいな・・・頼む、そこに」ムギュ 京太郎「了解です!!」スタスタスタッ 菫「君は・・・意外に逞しいんだな」サワサワ 京太郎「うえっ!? ま、まぁ鍛えてますからねっ」 ソウカ・・・タクマシイノハイイコトダ、ワタシハスキダゾ チョ、ホントウニダイジョウブデスカ!? アア、ワタシハダメダ。ダカラマモッテクレ。 ウッ。コリャホケンシツカ? 誠子「少し追い詰め過ぎましたかね」 照「大丈夫、菫は強い子だから」 淡「だいじょぶだいじょぶー」 誠子「無責任な・・・」 尭深「・・・それに、もう先輩の不器用なアプローチを見るのは沢山」 誠子「それは、まぁ・・・」 尭深「むしろ、感謝されてもおかしくない・・・」 誠子「そ、そうかな?」 尭深「きっとそう」 誠子(尭深、結構鬱憤が溜まってたんだね・・・) ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| (俺の彼女は見た目と違って大層子供っぽい。だがそれがいい) 豊音「ねーねー、おんぶ、おんぶ。京太郎くん、おんぶおんぶ」 京太郎「わーかーりーまーしーた」 豊音「えへへ、やったー!」 京太郎「ちぇいさぁっ!」ヒョイ 豊音「わわっ、やったっ!」 京太郎「……うん、これなら何とかなるか」 豊音「えへへー、京太郎くん。ちからもちー」 京太郎「伊達に豊音さんの彼氏じゃないっすよー」 豊音「か、彼氏って。やだなあ、恥ずかしいっ!」 京太郎「じゃ、歩きますねー」 豊音「うんっ!」 京太郎「……」テクテク 豊音「……ねえねえ、京太郎くん」 京太郎「はいはい?」 豊音「本当に私で良かったの?」 京太郎「……」 豊音「だって私でっかいし、ぼっちだし、世間とか知らないし」 豊音……京太郎くんの幼馴染みの、咲ちゃんみたいに小さくないし。それでも、いいの?」 京太郎「…………初めて会ったときさ」 豊音「うん」 京太郎「あ、守ってあげようって思った。豊音さんが辛い想いをするなら、それから守ろうって」 京太郎「笑えるなら、一緒に笑おうって。――君を、一人にしたくなかった」 京太郎「村の掟なんか、糞食らえだ。俺は豊音さんと生きる。一目で惚れて、二目でそう決めた」 京太郎「だから豊音さん。……困ったときは、頼ってくれ。俺は、豊音さんだけの英雄になるから」 豊音「……うんっ!」 カ―― 豊音「ところでさ、京太郎くん」ヒソヒソ 京太郎「わ、耳くすぐったいっ!」 豊音「えへへ。今日なんだけどさ。……泊まっていっても、いい?」 京太郎「え、あ、う……」 豊音「……だめかな?」 京太郎「オールオッケー! 今夜は寝かさないぞぅ!」 豊音「きゃーっ! もー、京太郎くんのえっちー!」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 衣「きょーたろー、衣をおんぶしてくれ。」 京太郎「はい? なんでまた……?」 衣「以前きょーたろーに負ぶさった時非常に乗り心地がよかったのでな。」 京太郎「あれ? そのとき衣さん寝てましたよね?」 衣「衣は途中で起きたぞ、夢寐にも忘れぬ心地だった。」 京太郎「そうなんですか。」 衣「兎にも角にもおんぶしろー!」 京太郎「はいはい、わかりましたよ衣お嬢様。」 衣「うむ! それでいい! それでは全速前進だ!」 ハギヨシ「須賀君が来てから衣様が明るくなられましたね、おんぶのおかげでしょうか。」 透華「あら……ならこちらもしてもらおうかしら……ハギヨシ。」 ハギヨシ「はい、透華お嬢様。」 透華「こちらは安全運転でお願いしますわ。」 ハギヨシ「かしこまりました。」 透華「……たまにはこういうのも良いかもしれませんわね。」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 「……すっかり秋ですね。」 「うん。」 バイクでゆっくり走りながら私たちは町並みを眺める。 京ちゃんが運転して側車には私が乗っている。 木々が色付く季節になり、町の並木にも風情が感じられる。 若しくは京ちゃんと一緒にいるからかもしれないけど。 家まで辿り着いてバイクが止まった。 ただ、まだ少し京ちゃんと一緒に居たいから駄々をこねる。 「京ちゃん、もうちょっと町を回らない?」 「良いですけど、バイクは置いていっていいですか?」 「うん、散歩しよっか。」 「いえいえ、今度は側車じゃなくて俺の背中に乗ってください。」 「……いいの?」 「ええ、照さんおんぶするくらい、軽いものですよ。」 大きくて落ち着く背中が肌寒い木枯らしから私を護ってくれる。 バイクを走らせてきて冷たくなった肌が少しずつ暖まる。 京ちゃんの足が止まる、目線を辿ると自販機があった。 「照さん、身体冷えたでしょ? 何か温かい物でも飲みますか?」 「ううん、別に良いよ。」 「あー……じゃあ、俺の分買っても良いですか?」 「うん。」 京ちゃんが器用に自販機から暖かいお茶を買っていた。 それを私に寄越して言う。 「俺今手が塞がってるんで持っててください。」 「わかった。」 温かいお茶を持って私の手が暖かくなる、私の手が冷たくなっていたのに気付いて気を使ってくれたのだろう。 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 玉子「進むのだ馬よ!」 京太郎「暑い…」 花子「おー玉子、いい乗りモン乗ってんじゃねーか」 玉子「花子、いつもの原付はどうしたのだ」 花子「いやーとうとう史織と2ケツで登校してるのバレてさー」 史織「花子ちゃんがぁ無茶して大通り通るから~…」 玉子「それは不運だったな、明日からこの馬を貸してやろう」 京太郎「マジっすか…」 花子「そりゃいいな」 史織「おんぶとか久しぶり~」 京太郎「…」 史織「?」ボイン 京太郎「…アリですね」 史織「キモーイ」 京太郎「ヒドーイ」 京太郎「…」ホッコリ 花子「幸せそうな顔だなあ」 玉子「下心満載であるな」 史織「私も花子ちゃんに肩車してもらいた~い」 花子「えー、史織はおっぱいの分重いからなあ」 玉子「何気に余をバカにしておるだろう」 京太郎「なーに言ってるんですか浅見さん、おっぱいには夢が詰まってるんですよ」 京太郎「即ちおっぱいが重いということは抱いた夢の重さが云々」 史織「本格的にキモいんですけどぉ」 花子「ブレないなあ…どれ、ちょっと私にも乗らせろよ」 史織「えっ…」 花子「え?ダメ?」 史織「い、いや…どうぞぉ」 花子「あぁ…冗談冗談乗ってけ乗ってけ、史織も女の子だなー」ニヤ 史織「~~~!」ゲシッ 京太郎「何故蹴った!?」 おわり 越谷流行れ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 憧「……ぅ…」ボーッ 「お、気が付いたか?いきなり倒れたからびっくりしたぜ」 憧(この声は、須賀?ああそっか私部活中に倒れたんだっけ) 京太郎「先生の話だと体調不良と軽い熱中症が重なっただけみたいだからしばらく休んどけってさ」 憧(まさか部室で熱中症になるなんてね。いや、結構多いらしいけど) 憧(………カッコ悪いとこ見せちゃったなぁ)シュン 京太郎「みんなも心配してたんだぞ?特に穏乃なんかはテンパり過ぎてさ――」 憧(……………ん?なんか可笑しいわね) 京太郎「赤土さんなんて冷静装ってたけど冷や汗がヤバくってさ。宥さんに注意されてたんだぜ?」 憧「……んぅ…」パチクリ 京太郎「どうかしたか?」on his back 憧「………ヒッ…」サァーッ 京太郎「まさかまた気分悪くなったとか?ならすぐに家まで送ってってやるからな!」オロオロ 憧「………ふきゅぅぅ…」クラクラ ポスン カンッ! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 泉「うぁ~…あっつぅ~…汗ぐっちょりで不快感がMAXやわ…」グデー 京太郎「なら足くじいてんじゃねえよ、阿呆娘」 京太郎「このクソ暑い中、おんぶしてるんだからぼやくなよ」 泉「そんなん言うても仕方ないやん」 泉「…というか…京太郎のシャツもグショグショやし…ちょっと汗臭いし…」スンスン 京太郎「…え?…マジ?…」 泉「ホンマホンマ」スンスン 泉「ちょっと制汗剤の匂いもするで。ほとんど汗の臭いだけど」スンスン 京太郎「おい、嗅ぐな!恥ずかしいだろ!」 泉「ほらアレや…くっさい靴下嗅いだらもう一度嗅いでしまうアレやで」スンスン 京太郎「今の俺、靴下並かよ!?」 京太郎「ホテル帰ったらシャワーあびよ…」 泉「…浴びんでええやん」ギュ 京太郎「…は?」 泉「…ウチはこの(京太郎の)匂い好きやで」スンスン 京太郎「…今すぐ降りろ、匂いフェチ」ドンビキ 泉「ちゃうわ!察しろや、この鈍感!」ムキー! カン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 賢姉様:おんぶなう 俺:いちいちそういうの拡散しなくていいから とー子:ちょっと淡さん!?どういうことですの!? 賢姉様:んー?どういうことって、そういうことだよー 賢姉様:今、愚弟の背中におんぶされてるのー アコ丸:またアホ姉弟がベタベタしてると聞いて シ ズ:仲良いよね。京太郎と淡 のどか:けど正直16にもなってこれはどうかと思います 巨従士:あやしい… とー子:ハギヨシ!今すぐ白糸台に向かいますわよ! 執事:かしこまりました。お嬢様 片目:ハギヨシ様、私もお供いたします 執事:ありがとうございます。美穂子さん 賢姉様:トーカ、うちに来るの?じゃあお土産よろしくね! てるる:お菓子が良いと判断できます。――以上 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| シロ「あ゛ー……」 京太郎「……」 シロ「……ダッル……」グデー 京太郎「なら離れてくださいよ……暑いんスよいい加減……」 シロ「離れるのもダルい……」 京太郎「こちとら暑いわ重いわでそろそろ倒れそうなんスけど」 シロ「……」 ギュウウウウ 京太郎「ぎゃあ」 シロ「女子に向かって重いだなんて失礼……」 京太郎「重くしてるのはシロさんでしょうが……うわ、足絡ませてきたっ」 ペロッ 京太郎「おわぁ!」 シロ「ふふっ……しょっぱい……」 京太郎「……人に勝手におぶさったり足絡ませたり首筋舐めたり……もうヤダこの人……」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「俺が花田先輩を背中合わせに背負って!」 煌「私が背中合わせに須賀君の背中の上に乗っかって!」 京太郎「俺が目標に向かって全力疾走!」 煌「私は何もしない!」 京太郎「そして体当たり!」 煌「私は何も以下略!」 「「ロングホーン・トレイン!!」」 優希「あの二人、何やってるんだじぇ・・・?」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 高一最強が足首捻ったそうです 京太郎「文化系の部活で足首捻って転ぶやつなんて初めて見たぞ」 泉「うぅ……ありえへん、こんなん何かの間違いやて」 京太郎「残念ながら現実だ……あー、なんか長野に置いてきた幼馴染み思い出してきた」 泉「ん?京太郎って幼馴染みとかいたん?」 京太郎「ああ、これがまたどんくさいやつでさ……なんかほっとけないやつなんだよなー」 泉「そう、なんや……」ズキッ 京太郎「いっつも本ばっかり読んでてさ、京ちゃん京ちゃん言いながら世話やいてくるんだよ……」 京太郎「そういえば、あんな事もあってさ!」ペラペラ 泉(……その幼馴染みの子、ずっと須賀くんと一緒にいてたんやろな、だから気兼ね無く隣にいれてたんや) 泉(……なんか、うらやましいな)ギュッ 京太郎「でもまぁ、こっちに引っ越してから寂しくなるんだろうな……って思ってたけど、そんな事無かったんだよな」 京太郎「今は泉がいるし、退屈になることなんか全然ないからな」 泉「……え?」ドキッ 泉(それって……長野の幼馴染みと同じくらいに見られてるってことなんかな?) 泉(あ、いやでも私ってけっこー自意識過剰っぽいみたいやし!船久保先輩とかにも釘刺されてるし!!勘違いに決まってる……) 泉(あ、いやでも万が一……そういう風に見られてるってことも……あーもう、なんなんやろこの感じ……!)ドキドキ 京太郎「……泉、心臓の鼓動早くなってんな」 泉「ふへっ!?」ドキッ 泉(あ、せや……体くっつけてたからモロバレやないですか……は、恥ずかしくなってきた///)カァァ 京太郎「泉、おまえ……」 泉「……!///」ゴクリッ 京太郎「胸無いから余計に分かりやすいのな」 泉「」ドスッ 京太郎「……はっ!?、その理屈で言ったら清水谷先輩の胸の鼓動は感じられないって事か!?」 京太郎「クソッ!!なんてこった!妄想は結局妄想でしかありえないって事なのか!!」 泉「……」ガシッ 京太郎「おい泉、首に腕回してどうしふぐぅぅっ!!?」ギュゥゥゥ 泉「さぁどうしてですかねぇぇぇ?」ギリギリギリ 京太郎「あぎぎ!ちょ、ちょーくすりーぱーはなばいって、しぬって、あぶないって!!!」ギギギギ 泉「落とされたくなかったらはよ保健室に連れてってくださいね、須賀くん?」ニコッ 京太郎「ぐぅおぉぉぉぉァァ!!!!?」ギリギリギリ カンッ ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| ひろえ「おかんおんぶしてやー!」ピョン きぬえ「じゃあおとんはうちをおんぶして?」 雅枝「こら!急に飛びつくやない!」ゴン ひろえ「うえーん!おかんがぶった!このぼうりょくま!」 京太郎「そんなこといわないの…ひろえは言葉使いと行動を女の子なんだから考えるんだよ?」メッ きぬえ「そうやでおねえちゃん!おんなのこはおしとやかにするっていわれとるやろ?」 雅枝「そうや…言われたことは守らないと悪い子になってまうで?」 ひろえ「…ごめんなさい」グスッ 雅枝「よし!ちゃんとごめんなさいできたな…ええ子やな…」 京太郎「じゃあそろそろ帰りますか…ほらきぬえこっちにおいで、おんぶしてあげるから」 雅枝「ひろえもごめんなさいできたからおんぶしたるで?」 きぬえ&ひろえ「はーい!」 雅枝「でも荷物もあってこの子達おんぶするのはちょっと重いな…」 京太郎「でもそれが幸せの重さですかね…」 雅枝「そうやなぁ…京太郎と結婚して子供もできて…幸せやなぁ…」 京太郎「久しぶりに手でもつないで帰りますか?」スッ 雅枝「まるで新婚みたいやな?」ギュッ 京太郎「俺の気分はいつでも新婚ですよ…なんなら今夜証明しましょうか?」 雅枝「あら…夜が楽しみやな?」 ひろえ「おかんもおとんもなかよしやな!」 きぬえ「うちらはかぞくやもん!とうぜんやで!」 雅枝「せやね…これからも家族みんなで仲良くがんばっていくでっ!」 みんな『おーっ!』 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「あれ?」 和「つうっ……」 京太郎「お、おいどうしたんだよ和!」 和「あっ、須賀君……足をくじいてしまいまして。立とうとしてるんですけど痛みが走ってなかなか……」 京太郎「無理はしない方がいいって!親御さんに迎えに来てもらうとか出来ないのか?」 和「父も母も今日は深夜まで帰らないんです……」 京太郎「うーん、そうか……そりゃ困ったな。よし、それなら……」 和「須賀君?」 京太郎「家まで送ってく。ほら、背中に乗った乗った」 和「いえ、そんな、そこまでしてもらうわけには……」 京太郎「いいっていいって。それとも暗くなるまでここでうずくまってるつもりなのか?」 和「それは……」 京太郎「こんな時くらい頼ってくれよ、な?」 和「そ、それじゃあ……失礼しますね」ギュッ 京太郎「ちゃんと掴まったな?よし、行くぞ!」 和「きゃっ!?」 京太郎「あっ、悪い、痛かったか!?」 和「ち、違います。少し驚いてしまっただけなので……」 京太郎「ふぅ、それならよかった。じゃあ改めて行くとしますか」 ―― 京太郎「……」 和「……」 和(誰かにこうして背負われるなんていつ以来でしょうか……幼い頃父に背負われて帰った日を思い出します……)ギュッ 京太郎「和?」 和「えっ?」 京太郎「いや、なんか抱きつく力が強くなったからさ。どうかしたのかなって……」 和「す、すいません。昔の事を思い出したらつい父に背負われているような気がしてしまって……」 京太郎「お父さんか……なあ、やっぱり寂しかったりするのか?」 和「そう、ですね……全く寂しさを感じないと言えば嘘になります」 京太郎「……」 和「あっ、けど、今は寂しさより楽しさを感じる事の方が多いんですよ?」 和「ゆーきや咲さん、部長や染谷先輩、麻雀部のみんながいますから」 京太郎(そこに俺はいないのね……いや、わかってたけどさ) 京太郎(元々俺は雑用くらいしかできない麻雀部にとってもいくらでも換えがきく存在だし……) 和「もちろん須賀君もその一人ですよ?」 京太郎「……」 和「須賀君?」 京太郎「和って実はエスパーだろ?」 和「な、なんですかいきなり、そんなオカルトありえません!」 ―― 京太郎「本当にここでいいのか?」 和「えぇ、ここまで来たら後は一人でも大丈夫なので。さすがにこれ以上須賀君が帰るのを遅くするわけにもいきませんし……」 京太郎「ははっ、気遣ってくれてサンキュー」 和「須賀君」 京太郎「んっ?」 和「今日はありがとうございました」 京太郎「おいおい、お礼ならさっきも言われたぜ?」 京太郎(それにお礼なら正直色々堪能させてもらった俺の方が言いたいし……) 京太郎(いや、途中から話に集中してなんかうやむやになっちまったけど) 和「いえ、それだけではなくて……久しぶりに背負われて、少しあの頃の気持ちを思い出せましたから」 和(それに須賀君の背中が意外に大きい事もわかりましたし……って私は何を考えてるんですか!?) 京太郎「なんかよくわかんないけど……」 京太郎(まあ、和が嬉しそうだからいっか) カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「何やってんだか」 憧「あははは……」 京太郎「穏乃と遊ぶならカラオケとかにでも行けよ。アイツの山(テリトリー)に入ってねんざするとか」 憧「面目無い」 京太郎「ほら、背負ってやるから乗れよ」 憧「う、うん」ギュッ 京太郎「うわっ、軽っ!!ちゃんとしメシ食ってんのか」ヒョイ 憧「うるさい!!女の体重について触れんな!!」ポコン 京太郎「いってえ!!『軽い』って言ってんのに駄目なのかよ!!」 憧「まったく……そんなんだから女の子にモテないのよ」ギュ 京太郎「うるせぇ」 憧「(京太郎の背中、意外と大きい……ヘタレだと思ってたけどやっぱり男の子なんだなぁ)ドキドキ」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 友香「脚が痛いで~」 京太郎「一日歩くつってんのに和服に草履なんかで来るから…」 友香「和服は日本の良き文化でぇ~」 京太郎「はいはい」 友香「面目ないで~」 京太郎「まーいいんだけどさ、役得だし」 友香「スケベだ!太ももばっか触られるで~」 京太郎「うっせ!うっせ!どこ持ちゃいいんだよ、触らせろ!」 友香「で~~」 梢「何でお尻丸出しなんでしょうか」 澄子「和服なんで手繰り上げないとおぶされないそうです」 莉子「友香ちゃんが露出狂になっていく…」 美幸「外で何やってるのもー!」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 緋菜「たかいし!」 菜沙「そろそろおりるし!」 城菜「菜沙はさっき乗ったからつぎはあたしだし!」 華菜「お前らいい加減しろ須賀が死にかけてるし!」 菜沙「まだまだ乗るし!」 城菜「乗り足りないし!」 華菜「昼寝しない子にはおやつあげないぞ」 緋菜・菜沙・城菜「おやすみだし!」 華菜「はーーやっと寝た。大丈夫か須賀?」 京太郎「子供だと思って油断してました。まさか3時間も乗り続けられるとは……」 華菜「あれくらいの子供は一回やると次々来てとまらないからねー」 京太郎「ずっと中腰でいたから膝と腰が痛い……」 華菜「お茶入れてくるから少し横になってろ」 京太郎「ありがとうございます……」 華菜「お茶入れてきたぞって……寝てるし」 京太郎「寝てませんよ」 華菜「ならついでに持ってきたアイスも食べて休んでろ」 京太郎「池田さんはどうするんですか?」 華菜「あいつらが寝てる間に家事済ませちゃうし」 京太郎「手伝いますよ」 華菜「良いから寝て早く回復させてろ」 京太郎「何が目的ですか?」 華菜「べ、別にチビ達が羨ましかったなんてことは無いし!」 華菜「回復してもらえば華菜ちゃんも1回くらいやってもらえるかもとか思ってないし!」 京太郎「……」 華菜「早く回復するのは別に悪いことじゃないからな!だから須賀は休んでるし!」 京太郎「……」 華菜「おい……須賀?どうした?」 京太郎「……zzz……」 華菜「……疲れてるのはわかるけど話の途中で寝られると予想以上に腹立つな」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 初美「きょうたろー!さっさと走るのですよー!」 京太郎「はいはい、やればいいんでしょ、やれば」 初美「境内一周してくるのですよー!」 京太郎「あーもう面倒くせえ!」タッタッ 京太郎「霞さんならまだしもなんではっちゃんなんだよ……」 初美「何か言いましたかー?」グイッ 京太郎「痛っ!背中つねんなよ!」タッタッ タッタッタ...... ......コソコソ 小蒔「」ジーッ 春「」ジーッ 巴「あー、あの二人まだやってるんですねー」 小蒔「巴ちゃん!はっちゃんはどうして須賀さんにおんぶしてもらっているんですか!」 春「」コクコク 春「羨ましい」 巴(ああ、二人とも正直だなー) 巴「須賀くんがはっちゃんのお菓子をつまみ食いしちゃったのでその罰、らしいですよ」 小蒔・春「「」」ピクッ 小蒔「お菓子……」 春「……つまみ食い」 小蒔・春「「!!」」ピコーン 小蒔・春「「ふっふっふっ……」」コソコソ 巴(なんか面白そうだから見守ろう) <コラー、マダオシオキハオワッテナイノデスヨー! 京太郎「ふぃー、小っちゃい先輩の世話は疲れるなー……っと、お?」 黒糖「」 ぽたぽた焼き「」 京太郎「なんで小蒔さんと春の好物がこんなところに置いてあるんだ?」 黒糖―【春】 ぽたぽた焼き―【私のです!】 京太郎(思いっきり二人の字だし……) 小蒔「」ジーッ 春「」ジーッ 京太郎(視線も感じるし……) 京太郎(何やってんだあの二人) <キョウタロー! 京太郎「今行きますよー、カルピスと麦茶どっちがいいですかー?」 <カルピスー! 京太郎(放っておこう)トタトタ 小蒔「」ウルウル 春「」ウルウル 巴「あのー……二人とも?」 小蒔「須賀さんがおせんべいを食べてくれないです……」シュン 春「黒糖、おいしいのに……」シュン 小蒔「須賀さんがおせんべいを食べたところで突撃しておしおきとしておんぶをしてもらおうと思ったのに……」 春「……」コクッ 巴(予想はできてましたよ、はい) 巴「姫様、春ちゃん、いいですか?」 小蒔「何ですか……?」 巴「そんな回りくどいやり方をしなくても、須賀くんはおんぶをしてくれますよ」 巴「正直に、正面から言えばいいんですよ」 小蒔「でも、そんなのはしたないです……」 巴「そうかもしれないですね、ですけど、たまにはそんな姫様でもいいんじゃないでしょうか」 巴「「おんぶをしてください」って頼めば大丈夫ですよ」 小蒔「巴ちゃん……」キラキラ 小蒔「巴ちゃんの言うとおりです、頑張りましょうね、春ちゃん!」 ポツーン 小蒔「……あれ?」 京太郎「えー、今度は春かよ」 春「……だめ?」 京太郎「いや、いいよ。ほれ」 春「ん……」ギュッ 春「……」スリスリ 京太郎「んじゃ、京太郎号出発だー!」 タッタッタ...... 小蒔「先を越されましたー!」ウェェン 巴「よしよし」ナデナデ カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 優希「おい犬!」 京太郎「あん?」 優希「私をおんぶしろ!タコスパワーが切れて歩けなくなったのだ」 京太郎「は?何甘えてんだ、自分で歩け自分で――ってか、さっきタコス食ってただろお前」 優希「えーい、だまれだまれだまれ!早く私を食堂までつれてけー!」 優希「おりゃ!」ピョン 京太郎「ぐはっ!」 京太郎「おい、頭を掴むんじゃねえ!」 優希「おんぶして運んでくれるまでこのままだじぇ」 京太郎「わ、わかったから!おんぶするから、せめて肩につかまってくれ!」 優希「ふふん、最初から私に従えばいいんだじぇ」 京太郎(とほほ……) 京太郎「……」 優希「おりゃ!」 京太郎「…………」 優希「うりゃりゃりゃりゃ!」 京太郎「……………………」 優希「これでもか!これでもか!」 京太郎「……あのさぁ」 優希「なんだ」 京太郎「さっきから何やってんのお前?暴れられるとおんぶしづらいんだけど」 優希「当ててやってんのよ!」 京太郎「は?」 優希「漫画でよくある胸を押しつけるあれをやってるんだじぇ。京太郎も私のダイナマイトボディにメロメロだな!」 京太郎「あの……」 優希「ん?」 京太郎「まったくその感触が背中に伝わらないんですが」 優希「な、何っ……!」 京太郎「それ以上しょーもないことやったら本気で降ろすぞ?」 優希「うるさいバカ犬!それがレディーに対する言葉か!死ね死ね死ね死ね!」ジタバタ 京太郎「お、おい!今階段降りてるんだぞ!そんなに暴れると――」 ズルッ 京太郎「うわっ!」 優希「きゃっ!」 二人「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」 ズッテンコロリンドンガラガッシャーン! ………………………… …………… …… 優希「いたたたた……」 優希「こら、犬!足を踏み外すでない!もう少しで大怪我するところだったじぇ!」 京太郎「」 優希「……京太郎?」 京太郎「」 優希「お、おい!しっかりするじょ!だ、誰か、誰かああああああああああ!!」 咲「……優希ちゃん?」 優希「さ、咲ちゃん!京太郎が、京太郎が返事をしないんだじぇ!」 咲「う、嘘!?とりあえず誰か呼ばないと……!!」アワアワ 優希「きょうたろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」 ――― ―― ― 病院 ドアハアアアアア゙ンッ! 咲「京ちゃん!」 優希「大丈夫か京太郎!?」 憩「……須賀さんのお知り合いの方ですか?」 咲「は、はい!それで京ちゃんは!!京ちゃんはどうなったんですか!?」 優希「――えっ」 そこには顔に白い布をかけられた京太郎の姿があった 憩「…残念ですが、須賀さんは先程息を引き取りました……」 咲「そ、そんな……」ヘナヘナ 優希「う、嘘だじぇ……だって、京太郎はさっきまで私としゃべって――」 憩「……」ハァ 優希「私が……私が、京太郎を……?」 優希「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 清澄部室 咲「ツモ、四暗刻です!」 優希「ぎゃー!また咲ちゃんに飛ばされたじょ!!」 咲「えへへ、麻雀って楽しいよね、一緒に楽しもうよ!」 優希「咲ちゃんばっかり和了るからちっとも楽しくないじぇ!」 久「はいはい、今日の部活はこれまでー。各自忘れ物しないよう気をつけるように」 和「もうこんな時間ですか。あっという間でしたね」 京太郎「俺、今日焼きとりばっかだったんですけど……」 咲「あれ、染谷先輩の姿が見当たらないよ。どこにいったんだろう……」 久「ああ、まこなら仮眠室で一日中寝てたわよ」 咲「え?」 久「どうやらメイド雀荘でお疲れみたい」 まこ「ぐごおおおおおおおおおおおお……ふんがああああああああああ」 優希(ひどいいびきだじぇ……) 久「まこー、起きなさい。今日の部活は終了よー」 まこ「んん……わしはまだまだ寝足りんのじゃ……んごごごご」zzz 久「あらあら」 和「……起きませんね」 久「んー、仕方ない。須賀君!」 京太郎「はい」 久「まこをおぶって家まで送ってもらえないかしら?」 京太郎「……はい?」 久「"はい"って言ったわね?じゃあ、お願いね!」 京太郎「ちょ、待って下さい!今のは違いますよ!」 久「あら、男に二言はないわよ!ほら、かついだかついだ!」 京太郎(とほほ……) (泣) 咲「頑張ってね、京ちゃん!」 和「まさかとは思いますが、女子高生をおんぶできることにうれし泣きしてるんじゃないですよね?」 京太郎「違う!!」 京太郎「ってか、俺染谷先輩の家知りませんよ?」 久「大丈夫、私が一緒についてあげるわ」 京太郎(あ、部長と一緒に帰れるしそれならしいいかも……)デローン 優希「むっ、貴様なに鼻の下を伸ばしてるんだじぇ!」 優希「まさか染谷先輩でいやらしいことを考えたな!?」 和「須賀君、最低ですね」 咲「見損なったよ、京ちゃん……」 京太郎「だああああああっ!違うわ!ほら、染谷先輩をおんぶするんで早く帰りましょう!!」 久「須賀君もこういってることだし、みんな部室から出た出た!」 優希「はーい」 久「じゃあ須賀君、まこをお願いね」 京太郎「あ、はい……よっこらしょ」 まこ「ん」 京太郎(うわっ、女の子ってこんなに軽いんだな) 京太郎(染谷先輩、いつも早弁したり、部活中ワカメラーメンとか食べてるからそれなりに重いと思ってたけど……意外だな) 久「どう?女の子をおんぶした感想は」 京太郎「いや、染谷先輩もなんだかんだ女の子なんだなぁって」 久「それまこが聞いてたら殴られるわよ」 京太郎「え」 京太郎「じゃ、じゃあフローラルな香りがします……」 久「……ふーん」ニヤニヤ 優希「早く帰ろうじぇー!私はもうお腹ぺこぺこで待ちきれないのだ」 久「今行くわー!」 帰り道 久「私と須賀君はまこを送り届けるから3人とはここでお別れね」 和「そうですね」 優希「タッコス~♪タッコス~♪タッコスが私を呼んでいる~」 咲「お疲れさまでした。京ちゃん、また明日ね」 京太郎「おう!」 タコスダーッシュダジェ! ユーキ、ソンナニイソグトコロビマスヨ! ギャアアアアアアア! ホラ、イワンコッチャナイ…… アハハハハ…… 久「あの子たちは部活が終わっても元気ねぇ……それじゃ、私達も行きましょうか」 京太郎「了解でっす」 京太郎「……」 久「……」 京太郎「…………」 久「…………」 京太郎(うわっ、なんか急に咲達がいなくなったから気まずくなったぞ……!) まこ「すぅすぅ……」 京太郎(しかもこんな時だけ染谷先輩いびきかかねえし……) 久「……ねえ、須賀君」 京太郎「は、はい」 久「須賀君って中学時代に運動系の部活でもやってたの?」 京太郎「え?」 久「だって長時間女の子をおんぶするのって疲れない?私だったら5分でギブアップするわ」 京太郎「えっ、いや、別に大丈夫っすよ?染谷先輩すっげー軽いんで」 久「ふーん、そうなんだ……」 京太郎「まあ、男子高校生ならこれくらい余裕のよっちゃんですよ」 久「………………」 京太郎(やべっ、完全に滑った!めっちゃ恥ずかしい!!) 久「……えいっ」 京太郎「へ?」 久「へー、男の子の体ってやっぱりゴツゴツしてるのね」モミモミ 京太郎「ちょ、いきなりどこ触ってるんですか部長!」 久「あら、いいじゃないちょっとくらい。えいえいえいっ!」ツンツン 京太郎「それ以上腕を刺激すると染谷先輩落っこちちゃいますよ!」 久「んふふ、頑張りなさい。ほれほれほれ!」サワサワ 京太郎「んほっ……あっ///」 久「あ」 まこ「むにゃむにゃ……ん?」 ズッテンコロリンドンガラガッシャーン!! まこ「ぎゃーす!!」 京太郎「うわっ」 久「やば」 京太郎(染谷先輩、尻から落下していったぞ……!) 久(ちょ、ちょっと須賀君!男の子ならもうちょっと耐えなさいよ!)コソコソ 京太郎(部長に何度もやめてくださいって言ったでしょ!)ボソボソ まこ「いたたたた……おい!何してくれるんじゃ、アンタら!」ギロリッ 京太郎「す、すんません染谷先輩!」 久「逃げるわよ、須賀君!」 京太郎「えっ、えっ?」 久「ほら、急いで!」スタコラサッサ まこ「待たんかいお前らあああああああああああああああああああ!!」ドドド ―――――――― ―――― ―― 久「はぁはぁ……どうやら逃げ切れたみたいね」 京太郎「染谷先輩、鬼の形相でしたよ……明日雷くらいますよ、俺達」 久「ま、まあその時はその時よ。アハハハハ」 京太郎「この人はまったくもう……」 久「ねえ、須賀君」 京太郎「何ですか、もうこういうお役は御免ですよ」 久「私、疲れちゃった。おんぶしてよ」 京太郎「へ?」 久「ほら、男の子ならまだまだ体力持つでしょ?だからおんぶして!」 京太郎「いや、流石にさっき全速力で染谷先輩から逃げたからキツイっすよ」 久「大丈夫、大丈夫!それ、捕まえた!」ガシッ 京太郎「ちょ、捕まえたじゃないですよ!肩を?まえないでください」 久「だーめ。だって私もう歩けないもん。はやく私をおんぶしないと帰れないわよ~?」ニヤニヤ 京太郎「はぁ、ほんとにこの人は自由人なんだから……」ヨイショ 久「じゃあ私の家までお願いね、レッツゴー須賀君!」 京太郎「はいはい」 ――― ―― ― それから俺は無事部長を家まで送り届け帰宅した 部長の方が染谷先輩より軽かったから比較的楽に感じたのはいうまでもない まったく、この人にはかなわないぜ ……でも、たまにはおんぶってのも、いいもんだな 美穂子「こんなこと起きていいわけがない、こんなこと起きていいわけがない……!!」 池田「キャプテン、はやくベッドで眠りにつくし!!」 おわり ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| エイスリン「キバセン!」フンス つ【足軽】 京太郎「違いますって。ただのおんぶですから。それに絵も間違ってます」 エイスリン「ソナノ?」 京太郎「騎馬戦ってのはだいたい四人一組でやるもんですよ」 京太郎「やるなら小瀬川先輩は除外するとして、ウィッシュアート先輩、臼沢先輩、姉帯先輩、鹿倉先輩の四人でやらないと」 エイスリン「デモソレダト上ニナレナイヨ?」 京太郎「……鹿倉先輩が聞いたら怒るだろうなぁ」 エイスリン「折角ダカラ“ブショー”ニナリタイナ」 京太郎「武将って、なんとまあ外国の人らしい呼び方を」 エイスリン「ポニーデ我慢スルカラコノママデモ良イ?」 京太郎「トホホ……俺ってポニー扱いなのか…」 エイスリン「ポニー可愛イヨ?キョウタロ嫌ダッタ?」 京太郎「俺だってこれでも男なんですから可愛い扱いはちょっと、ね」 エイスリン「ゴメンナサイ」シュン 京太郎「いや、あのですね。そりゃ姉帯先輩と比べたら小さいですよ?うん。そうだ俺ちっちぇっす!」 京太郎「そう考えたらポニーって呼ばれるのも当然ですよ。俺が間違ってましたごめんなさい」 エイスリン「ウウン。ワタシモゴメンナサイ」ペッコリン ムニュン 京太郎(いゃっふぅ~いっ!!頭を下げた拍子に形を変えるおもち頂きましたぁ!おっし頂きました!) エイスリン「ドシタノ?」キョトン 京太郎「………」 エイスリン「What s happened??」 京太郎「汚れた心で……ごめんなさい……」ゴフッ カンッ! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 良子「~♫」フフーン 京太郎(すげぇ・・・体温高くて、柔らかくて、えろい)ゴクリ 咏「」ウギギ はやり「」ゴゴゴ 健夜「」オロオロ 理沙「」プン・・・プン・・・ 京太郎「・・・」 京太郎「あ、あのー、次はカラオケ・・・でいいんですよね?」 良子「えぇ、いぐざくとりー、ですよ。京太郎」ムギュ 京太郎(柔けぇぇぇ!!!) 咏「・・・!!」ピコーン はやり「・・・」 咏「それよりさー京太郎」 京太郎「はい?」 咏「流石にこの時間連れ回すのも気が引けるしそろそろ帰っt」 はやり「そうだねー☆ どうせだし今夜はオールナイトでフィーバーしちゃおっか☆」ガシッ 咏「!?」モゴモゴ はやり「迂闊だよ、咏ちゃんっ。」ヒソ 咏「・・・どういうことっすか」ヒソ はやり「今帰らせようとなんてしたら、良子ちゃんも帰るとか言い出しちゃうに決まってるんだよ☆」ヒソ 咏「まじっすか」ヒソ はやり「それで人のいい京太郎くんは良子ちゃんを送って言って・・・」ヒソソ 咏「・・・」ゴクリ はやり「なんやかんやで○○になって△△しちゃってから□□でゴールインしちゃうんだから☆」ヒソッ 咏「ゴールイン(結婚)!?」ヒソォ はやて「そうだよ★」ギリッ 健夜「・・・」チラ 理沙「・・・」チラプン 良子「京太郎京太郎」 京太郎「・・・何ですか?」 良子「当ててるんですよ」ムニニ 京太郎「ちょ、止め、ぐぉぉ・・・」 良子「これでもスタイルはいい方だと思うのですが?」フゥ 京太郎(あ、やべ)ムクムク 良子「ねぇ、京太郎・・・?」ギュッ すこはやりさうた「・・・」ゴゴゴゴゴッ 京太郎(oh・・・これは死んだわ) ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 玄「ふんふーん♪」 京太郎「ずいぶんご機嫌ですね」 玄「おや、京太郎君。私の下でなにをしているですか?」 京太郎「なにしてんでしょーね」 京太郎「はしゃいでずっこけるって、アホですかあなたは」 玄「えへへ」ギュゥ 京太郎「あの、当たってますよ」 玄「当ててるんですのだ!」 京太郎「ちょ、なにやってんすか!」 玄「京太郎君は志を同じくする者だけど……」 玄「あんまり他の娘のおもちに見とれてちゃイヤだよ」ボソッ 京太郎「っ…………!///」 京太郎「とっくに」 玄「ん?」 京太郎「とっくに玄さんのことしか見えてませんよ」 玄「ほうほう、ほほう~」ニマニマ 京太郎「なんですかその顔は、鬱陶しい」 玄「いやいや。そんなことないですよ」 京太郎「じゃあ松実先輩は元気そうなのでここらへんで降りてもらって……」 玄「あれ~なんだか親愛度レベル2くらい下がってない?」 玄「あ、京太郎君あっち! あっちから帰ろう!」 京太郎「ええ、そっち遠回り……まぁ良いか」 玄「えへへ、もうちょっとだけこのままでも良いよね」ギュウ 京太郎「はいはい、お任せあれ」 玄「もーそれ私のセリフーっ!」 カン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「ん? 別におもくねーよ」 京太郎「もうちょっとでつくから、それまで俺の背中で我慢してな」 京太郎「ついた。よし、おろすぞ」 京太郎「それより、あいつら本当に乱暴だよな! お前が足挫くぐらいバンバンやりやがって……」 京太郎「別にいいって、いいわけないだろ! お前は、その、あの……」 京太郎「あ、先生呼んで来なくちゃな! じ、じゃあちょっと行ってくるわ!」 京太郎「おとなしくしてろよ」 雀卓「……」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 宥「穏乃ちゃんや憧ちゃん、それに菫ちゃんのお話もあって、オムニバス形式ってとってもあったか~い」 宥「そろそろ、私も京太郎くんや菫ちゃんにおんぶしてもらえるあったか~いSSが投下されてる頃だよね」 宥「わあ、玄ちゃんのもきてる。じゃあいよいよ私のも///」 宥「……」ドキドキ 宥「えっ?」 宥「あったかくない……。」 玄「おねーちゃんが寒がってるのです! 行くのですボクたち!」 京太郎「合点承知! 行こうぜ俺達!」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 史織「須賀君…重ぉい…」ブルブル 花子「だははは、生まれたての小鹿みたいになってるぞー」 玉子「乗り心地はどうなのだ」 京太郎「めっちゃいい匂いします!」 史織「ちょっとぉ何嗅いでるのぉ…」ブルブル 花子「引くわードン引きだわー」 玉子「京太郎!余が許すぞー!」 京太郎「あいさー!」モミモミ 史織「きゃっ…」グシャッ 花子「あーやっちまった」 京太郎「す、すまん」 史織「痛ぁい立てなぁい、部室までおぶってぇ」 京太郎「おう…悪いな、怪我ないか?」 史織「全身骨折よぉ、死ねばかぁ、ぼけぇ」ゲシゲシ 京太郎「痛い痛い」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| カピー「キュー」ネエネエ 京太郎「んっ?どうしたカピー?」 カピー「キュキュ?」コノマエオンナノコオンブシテタヨネ? 京太郎「あー、和のやつが転んで足くじいちゃったから仕方なく…」 カピー「キュー!キューキュキュ!」ズルイ!ボクモオンブシテホシイ! 京太郎「でもお前60kgくらいあるし重いんだよな…」 カピー「キュー!キュー!キュー!」オンブシテクレナイトコンヤモフモフサセテアゲナイ! 京太郎「なんだって!お前をもふもふしできなきゃ疲れも取れないし安眠できないんだぞ!」 カピー「キュ!キュー!」ナラチョットサービスシテヨゴシュジン! 京太郎「仕方ないな…ほらこいよ…」 カピー「キュー!キュ…」アリガトウ!ヨイショ… 京太郎「どんな感じだ?」 カピー「キュー…キュキュ…」オオ…タカイタカイ… 京太郎「気に入ったか?」 カピー「キュ!キューキュー!」モチロン!コノママオソトニイキタイ! 京太郎「仕方ないなぁ…じゃあ公園まで散歩するか」 カピー「キュー!」オウ! 京太郎「だけど帰りは歩いて帰るんだぞ…運動しないとな?」 カピー「キューッ…」エーッ… 京太郎「今日はちょっといいご飯だから運動しないと食べさせないぞ?」 カピー「キュ!キューキュー!」ホントニ!ゴシュジンダイスキ! カン ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 和「元々、おんぶという意味の言葉は『おぶう』という言葉がなまったものだと言われています」 京太郎「ほー」 和「そして『おぶう』という意味の言葉にはおんぶに近い意味はなかったという説もあります」 和「その場合、『おぶさる』という言葉と意味が混同されたと言われていますね」 京太郎「へー」 和「『背負う』の負うという字から派生して、『おぶう』『おぶさる』という能動と受動の言葉として確立された、とのことです」 京太郎「なるほど」 京太郎「それはともかくおぶさせてくれ和。もしくはおぶわれてくれ和」 和「そんな言葉はありません。おんぶの件は検討しておきますね」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 智葉「……すぅ」 ネリー「あー!サトハが寝てるよー!」 メガン「サトハは昨日深夜3時までワタシとラーメン談義をしていましたカラネ」 京太郎「談義じゃなくて一方的なスピーチじゃないっすか……やめてあげましょうよ」 慧宇「それで、どう部長を帰しましょうか?」 明華「起こすのは忍びないですよね……」ウーン ネリー「鼻をクワガタに噛ませて起こすっていうのはどうかな!」 メガン「斬られマスネ」 明華「血が出ますね」 慧宇「痛いですね」 京太郎「殺されるな」 ネリー「だよねー……」 京太郎「よいしょ、っと」 京太郎「どうしてこんなことになるんですか……」 智葉「すぅ……」 メガン「キョウタローは家が近いからネ」 明華「それに、重いものを持つのは得意そうですものね」 京太郎「部長に聞かれたら斬られますよ?」 慧宇「サラシが無いから男の子としても損は無いと思いますけど」 京太郎「そりゃあ確かにそうなんだが」 ネリー「私も乗る!」ピョン 京太郎「危ないから乗るなバカ!」ヒョイ ネリー「あべしっ」コケッ ネリー「うぅぅ……痛ぁーい!」 ネリー「痛いよー!これはおんぶをしてもらわないと治まらないタイプの痛みだよー!」 ネリー「誰か背が高い人におんぶしてもらわないと痛すぎて痛いよー!」 京太郎「うぜぇ……」 メガン「ジャアネリーは私の背中に乗ってクダサイ」 ネリー「やったー!」 京太郎「んじゃ、俺たちこっちの方なんで」 明華「お疲れ様でした」 慧宇「また明日、です」 ネリー「バイバーイ!」ブンブン メガン「あまり背中で暴れないでクダサイ」 京太郎「慧宇、後で宿題のこととか聞くからよろしくな」 慧宇「はい、待っていますね」 ネリー「ねー、ネリーは?」 京太郎「授業すら聞いてないやつに何を聞くというんだ」 ネリー「寝てるんじゃないよ、マンガ読んでるんだよ!」 京太郎「それも悪いわ!」 ネリー「じゃあ明日からは寝る!」 京太郎「だからダメだ!」 智葉(…………) 京太郎(また部長の家に行くのか……親戚のおじさん?とかたくさんいて恐いんだよな、ドスも置いてあるし) 京太郎(ひょっとして俺が部長を連れて行ったらボコボコにされるんじゃないか……)タラー 京太郎(やべーよこえーよどうしよう) 京太郎(……まあ、こうやって部長の胸を堪能できるんだから役得だな)プイッ 智葉「……」 京太郎(やっぱり綺麗だなぁ……) 智葉(はぁ……) 智葉(つくづく自分が嫌になるな) 智葉(こんな演技でもしなければ甘えられない、なんて) 智葉(なんだかんだで私が男の背中に乗るのは初めて、か) 智葉(案外に心地がいいものなんだな……)ギュッ 京太郎「?」 京太郎(なんか力がかかった気がする?) 京太郎「んしょ、っと」トンッ 京太郎「あとちょっとなんで我慢しててくださいねー」 京太郎「ま、聞こえてないだろうけど」 智葉「……聞こえてるよ」 京太郎「のわっ!?」ビクッ 智葉「すまないな、わざわざこんなことをさせてしまって」 京太郎「いいっすよ、むしろこんな帰り道もアリかなって思ってました」 智葉「うむ……そうか」 京太郎「あっ!あそこの駄菓子屋でアイス買っていきましょうか!」 智葉「いや、私はいいよ」 智葉(待てよ、確かあそこは……) 京太郎「俺が奢りますよ!ハーゲンダッツでもなんでも!」 京太郎「すっみませーん!」タッタッ 京太郎「アイスくっださーい!」ガララ 京太郎「……あ」 顔に傷のついた人「あ゙あ゙ん?」ゴゴゴゴ 小指が無い人「……テメエ、お嬢に何してやがる」ズゥゥン 髪が無い人「覚悟はできてんだろうなぁ?」ボキコキ 京太郎「えっ、あ、あー……」 智葉「はぁ……」 京太郎「に、逃げろー!」 「「「待てゴラァー!!!」」」 ―――翌日 ネリー「キョウタロー、大丈夫?」 京太郎「ああ、大丈夫だよ……ははっ」ボロボロ 慧宇「どうしてもそうは思えないんだけど……」 カン! ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「麻雀強くなりてぇ、どうすりゃいいんだ……」 優希「私にいい考えがあるじぇ!」 京太郎「知っているのか優希!」 咲「私も居るよ」 京太郎「咲!」 和「コーホー」 京太郎「和まで……!」 まこ「こ、これが友情パワーか」 京太郎「俺が優希、咲、和の中から相手に合わせて相性のいい奴をチョイスしておんぶ!」 京太郎「背後からそいつの指示を受けつつの闘牌!」 京太郎「おんぶドッキングで魔物並みの闘牌が可能!」 「「「「ゆゆうじょうぱぱわー!」」」」 久「何? おでん食べるギャグでもやるつもりなの貴方達?」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「地震警報で飛び出して怪我するってどんだけポンコツなんですか姉さんは」 健夜「ごめんね、不甲斐ないお姉ちゃんで」 京太郎「これからは気をつけてくださいね」 健夜「京太郎君に甘えられるならずっとこのままでもいっか」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 美幸「自分で歩けるってもー!」 京太郎「思いっきりくじいてましたから」トコトコ 美幸「行けるって…重くない?」 京太郎「めっちゃ軽いッス、麻雀牌ぐらい軽いっス」 美幸「ふざけないでよもー」 アハハハ モー モー 友香「…」 梢「…」 友梢「ドナドナドーナードーナー」♪ 美幸「牛じゃないわよもー!」プンプン 京太郎「うわっこれは暴れ牛だ!」 美幸「ちょっと!」 京太郎「はいはい暴れない暴れない、怪我が悪化しますよ」 美幸「…もー」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 照「京ちゃん迷惑かけてごめんね」 京太郎「困ったときはお互い様ですよ、照さん」 照(京ちゃん昔からかわらないなぁ)ギュッ 和(京太郎様は私よりあのチャンピオンの方がいいんでしょうか?) 和「どうしてあんなに鼻の下を伸ばしてたんですか?」 京太郎「別に鼻の下を伸ばしてはなかっただろう?」 和「どうなんでしょうね」 和(寂しくなる気持ちも察してほしいです…) 京太郎「俺にはお前しかしないんだからさ」ギュッ 和「あ…」 京太郎「俺ならこうしておんぶしてやれるからさ、いつでも頼ってくれ」 和「あ、ありがとうございます」 京太郎「少なくとも俺がこうしてる間は寂しくないだろう?」 和「はい///」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 宥「あったかくない…くすん」タンコブ 京太郎「なんで地震速報があったのに温室から出ようとしないんですかあなたは…」 京太郎「植木鉢が倒れてきてからじゃ遅いんですから。ホントに…それくらいの怪我で済んで良かったですね」 宥「……温室の植物が気になっちゃって」 京太郎「温室なら学校が修復しますってば」 宥「それもそうだよね。あはは」 京太郎「そうです。―んしょっと」グッ 宥「わわっ?!」 京太郎「あ、すいません。驚かせちゃいましたか」 宥「う、うん。ちょっとだけ…」アッタカクナーイ 京太郎「しっかし先輩。ホースに足とられ転けーの、転けた拍子に頭打ちーの、マフラー濡れーので散々な一日でしたね」 ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||| 京太郎「照さんって年々高見沢に似てきてますよね」 照「って、言われたのでギター買ってきた」 照「音楽界でも頂点を目指す」 京太郎「俺はベース」 深堀「私がド(ラ)ム」 咲「けい おんぶっ!?」
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夕 京太郎「打ち上げに行くか、っと場所は―――」 京太郎「遅れましたー……あ」 怜「お、男子チャンピオンさんや」ヒュードロ 竜華「よお来たなー」ヒュードロ 京太郎「ど、どうも、なんで二人とも白装束なんですか?」 竜華「ふっふっふーそれはなぁー」 咏『やめろ!その服だけはやめろおおおお!』 浩子『ええやないのええやないの』 咏『嫌だあああああ!』 京太郎「あ、ちょー嫌な予感」 京太郎「文化祭で使った衣装のまんまパーティーって正気ですか」 郁乃「私はそこまで恥ずかしい恰好やないからな~」 京太郎「まさかここまで計算して!?」 郁乃「さ~どうやろな~」 京太郎「ぐぬぬ……」 郁乃「着替え終わったことやし、どっか適当なテーブル行って食べてきや~」 京太郎「言われずともその気でしたよ」 郁乃「ん~なんか傷つくな~」 憩「お肉もらいますーぅ!」 エイスリン「ワタシモ!」 霞「エイスリンちゃん、袖危ないわよ」 エイスリン「アッ」 京太郎「ここ、座ってもいいですか?」 霞「ダメって言ったらどうするの?」 京太郎「他のテーブルに行きますけど」 エイスリン「ダメ!」 京太郎「えっ」 エイスリン「キョウタロー、コッチ!」 京太郎「なんだそういうことですか」 憩「せやったら京太郎くんはウチの隣やな」 エイスリン「ワタシノ!」 霞「エイスリンちゃんの隣は私なのだけれど」 エイスリン「アッ」 霞「ナチュラルに酷いわね」 京太郎「これで鍋終了ですか」 霞「はやかったわねー」 エイスリン「マンプク!」 憩「これで何かデザートでもあればええんやけど」 霞「この後の二次会で頼めばいいんじゃないの?」 京太郎「二次会なんてあるんすか」 霞「今日文化祭に来てた人とかともいるかもしれないけどね、結構大きい店よ」 京太郎「へー、あ、デザートと言ってはなんですけど」 京太郎「きのこの○山買ってきたんですよ、いります?」 霞「はぁ?」 憩「きのこ!ちょうだい!」 京太郎「はいどーぞ」アーン 憩「ん~おいしいわぁー」 エイスリン「ア○ルフォート……」 霞「ちょっといいかしら?何?きのこ?京太郎くんはきのこ派だったの?」 京太郎「派ってわけではないっすけど」 霞「きのこ派じゃなかったらたけのこも買ってくるでしょ、なのにたけのこ買ってこないって貴方の目は節穴なのかしら?」 京太郎「えっ、ええぇぇぇ」 憩「えーきのこおいしいやないですかー」ブー 霞「きのことか笑止千万、あんな棒っきれ一掴みで粉々よ」 京太郎「そりゃ掴んだら粉々でしょうよ」 霞「じゃあ貴方たちはきのこのどこがいいのか教えてくれるかしら?」 京太郎「だから俺はきのこ派でもたけのこ派でもないですから」 霞「はっ、どうだか、憩ちゃんは?」 憩「ウ、ウチは……あの形が……」ゴニョゴニョ 霞「不潔ね」 憩「」ガーン 霞「エイスリンちゃんは……ああ、ア○ルフォートとか言うぽっと出だったかしら」 エイスリン「ア○ル!オイシイ!」グスッ 京太郎(なんでこんな険悪な雰囲気になってんだよ……) 郁乃「とうちゃ~く」 京太郎「ここですか、結構大きいですね」 雅枝「よく千里山の打ち上げでも使っとるからな、お得意様やで」 咏「んじゃーさっさと入ろーぜー」 ガチャ やえ「たけのこだ!」 菫「いやきのこだ!」 咏「……失礼しましたー」 菫「ほれ照、牛肉だぞ」 照「アイスが食べたい」 菫「栄養もしっかり摂れよ」 憩「」ジーッ 菫「何を見てるんだ?」ポヨン 憩「ハムッ、ハフハフ、ハムッ!」ガツガツ 京太郎「ちょっ、そんなに食べたら危ないですよ」 憩「食べないと大きくなれないんや!」ガツガツ 京太郎「えぇぇ……」 照「……京」クイクイ 京太郎「どうした?」 照「アイス持ってきて」ボソボソ 京太郎「わかった、味は?」 照「……なんでもいい」 京太郎「了解」 京太郎(とは言ったものの、他の二人の分も持っていくか) 京太郎(どれがいいかな……) 照「……京はわかってない」 菫「……サク○レか……」 京太郎「ええっ、どっちもおいしいじゃないですか!」 菫「そう言いながら○ガリ君を食べてるのがお前という男だ」 憩「ウチは梨味大好きやで!」 京太郎「そういってくれるのは憩さんだけです、ありがとうございます」ナデナデ 憩「えへへ~」 照「……」ムッ 照「やっぱり京はわかってる」 照「だからなでなでして」 京太郎「ごめんどういう理屈かさっぱりわからない」 京太郎「俺も梨味好きですよ」ナデナデ 憩「梨味ナンバーワンやな~」 照「むむむ……」ズーン 菫(えっ、何なのカップルなの?) 京太郎「打ち上げ終わり、今日も疲れたな」 京太郎「今日の〆は何をしようか」 夜 京太郎「寝る前にメールでもするか」 京太郎「照辺りにするかな」 京太郎『今日は楽しかったか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『すまない、照は寝ている』 照『後で返信させるから待っていてくれ』 京太郎「いや、じゃあ……」 京太郎『誰なんだよアンタ』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『弘世菫だ』 京太郎『整理させてください』 京太郎『弘世さんは寝ている照の携帯を見て』 京太郎『俺に返信した、と』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『つまりは照に変身したわけだ』 ヴーッ ヴーッ 照『すまない忘れてくれ』 照『それではまた会おう』 照『おやすみ』 京太郎『おやすみなさい』ピッ 京太郎「まだ新幹線なのかな……いやそれにしても友だちの携帯なんて見るかふつー……」 京太郎「なんとなく怜さんにメールしよ」 京太郎「そうと決まれば……」 京太郎「とりあえず憂さ晴らしでも」 京太郎『チャンピオンなので今度そっちにお邪魔しますね(ドヤッ)』ピッ ヴーッ ヴーッ 怜『うわ、なんか腹立つわ』 怜『練習やなくて雑用にこきつかったる』 京太郎『嘘です嘘です冗談です!』 京太郎『練習させてくださいお願いします何でもしますから!』ピッ 京太郎「あっ、咄嗟に変なもん書いちまった」 ヴーッ ヴーッ 怜『何でもかーまあ考えとくわ』 怜『そうそう、千里山は女子高やから』 怜『今日のコスプレ似合っとったでー』 京太郎『……つまりまた女装しろと』ピッ ヴーッ ヴーッ 怜『そうやないと校内入れへんからな』 京太郎『マジですか……』ピッ ヴーッ ヴーッ 怜『でもアレやで、ハーレムやで』 怜『右手に正妻、左手にオトコ系美少女』 怜『背中に爽やか美少女、膝に超絶病弱美少女』 怜『どや、最高やろ?』 京太郎『……ですね!』 京太郎『よっしゃー今から楽しみだー!』ピッ ヴーッ ヴーッ 怜『ほなそろそろ寝るわ、おやすみ』 京太郎『おやすみなさい』ピッ 京太郎「……おお」 京太郎「なんか知らないけど興奮してきた!」 京太郎「明日からも頑張るぞー!」 【10月第2週 休日】終 【10月第3週 平日】 京太郎「文化祭終わり!」 京太郎「今週末は選抜の合宿か、そろそろオーダー決めとかするのかな?」 京太郎「今週も頑張って行こう!」 京太郎「今朝も相変わらずのぼっちだったんだぜ!」 咏「ふーん」 和「そうですか」 京太郎「あれ、二人とも冷たいなー」 咏「お前が誰と来ようと知らんし」 和「同感です」 京太郎「うわっ辛辣」 昼 京太郎「ご飯の前には手洗いっていうけどそんなんあんまり気にしないよな」 京太郎「とりあえずトイレトイレーっと」 京太郎「あっ」 和「あっ」 和「またお手洗いで弁当ですか……」 京太郎「ち、違わい!トイレだよトイレ!」 和「でも、友だちいないんでしょう?」 京太郎「憐れみの目で見ないで、ちょっと辛い!」 和「よろしければお昼を一緒に、というのもやぶさかではないのですが」 京太郎「だからただのトイレだから!大きい方だから!」 和「えっ……」ドンビキ 京太郎「あっ」 京太郎「…………」 京太郎「」ダッ きょうたろう は にげだした! 京太郎「なんかもう、なんだかもう疲れた……」 京太郎「もう帰ろっかな……」 放課後 京太郎「今日も練習に来たぞ」 絹恵「あ、京太郎くーん」 京太郎「絹恵さん、こんにちはー」 絹恵「うん!ええ挨拶やな!」 京太郎「今日も一緒に頑張りましょうね」 絹恵「京太郎くんこそな!」 京太郎(相変わらず何もすることがなくて困る) 良子「やあ、また来てたんだね」 京太郎「良子さんに会うためですよ」 良子「ふむ、ずいぶんとグラッドなことを言ってくれるね」 京太郎「紅茶かコーヒー、いりますか?」 良子「それじゃあ今日は紅茶で」 京太郎「了解です」 京太郎「アールグレイ?ですね」 良子「うん、ありがとう」 良子「そういえばキャンプの件なのだけれど、場所は東京になったよ」 良子「最近できたばっかの旅館を取っておいた」 京太郎「東京ってことは……白糸台と、ですか?」 良子「というよりは関東選抜の最終候補+αといったところだね」 良子「こちらも同じく最終候補14名で向かう、オーケー?」 京太郎「オーケーです」 良子「よし、それじゃあ事務連絡も終わったことだし、何か話さない?」 京太郎「いいんですか?コーチともあろうお方が」 良子「京太郎と話すのは楽しいからね」 京太郎「大丈夫なのか選抜……」 京太郎(良子さん、元気そうだけど友だち出来たのかな) 京太郎(まさか俺以外に友だちがいないとか……なんか嬉しいけど悲しい) 京太郎(聞いてみるか) 京太郎「良子さん、最近は友だち出来ましたか?」 良子「よく聞いてくれた!」 良子「実はこの前初めて針生アナと福与アナと食事をしたんだよ!」イキイキ 良子「お二人ともいい人で本当に楽しかったよ」 京太郎「そういえば針生アナの連絡先は持ってたんでしたっけ」 良子「インターハイのときにお世話になったからね」 京太郎(同年代で同性の友だちが出来たのか、とすると俺はもうお払い箱かな、なんだか複雑な気持ちだけど) 京太郎(良子さん嬉しそうだし、なんて言えばいいんだろう) 京太郎(なんかちょっぴり悔しい気がする……) 京太郎「じゃあ!じゃあですね!」 良子「ん?どうした」 京太郎「俺とも今度食事に行きませんか?」 良子「えっ?」 良子「そっそれって……デート?」 京太郎「デートじゃないですよ、友だちとしてです」 良子「だ、だよね!」アセアセ 京太郎「それで、いいですか?」 良子「うん、もちろん!いつにする?」 京太郎「そうですねー……」 京太郎「この練習が終わった後でいいでしょうか?」 良子「了解、楽しみに待ってるよ」 京太郎「はい、それではまた後で」 京太郎(良子さんと食事かー楽しみだな) 京太郎(そろそろ対局に入ってみよう) 京太郎「さて空いてる卓はーっと」 雅枝「須賀、こっち入れ」 霞「私たちと打ちましょうか」 洋榎「京太郎が最後の一人かーウチの勝ちも同然やな!」 雅枝「須賀ー洋飛ばしたらなんかご褒美やるわ」 洋榎「えっなんで!?」 霞「ツモ、4000・8000」 京太郎「」ズタボロ 洋榎「京太郎大丈夫かー?」 京太郎「あはは……」 雅枝「よーし、ほなもう一局いくでー」 霞「監督、京太郎くんはもう……」 雅枝「うーん……それじゃあ戒能コーチ入ってや」 洋榎「どんだけウチを虐める気なんや!おかしいやろ!」 京太郎「あはは……」 京太郎「練習終わり……ああ、なんかへこむな……」 良子「ごめん、遅れたね」 京太郎「いえ、いいですよ」 良子「それじゃあ行こうか、どこに連れて行ってくれるんだい?」 京太郎「えーっと、ここですね」 京太郎「ここですね」 |ワグナ○リア| 良子「ワグナ○リア?」 京太郎「最近人気があるみたいですよ」 良子(……ワグナ○リア) 良子(そういえばこの前……) 恒子『ここの近くにワグナ○リアっていうレストランがあるらしいよ!』 えり『それがどうかしたんですか?』 恒子『あっれー針生アナ知らない?最近このへんのカップルに大人気なんだってさ!』 良子『だったら私たちが行くことはないのでは?』 恒子『いやーでも一回は行ってみたくない?』 恒子『戒能プロは彼氏ができたらしいし針生アナだって……』プクク えり『だから彼はそんな人じゃないですから!』 良子『ボ、ボーイフレンドなんていませんから!』 恒子『ええ~ほんとに~?』 良子(やっぱり京太郎は私のこと……)カァァ 京太郎「良子さん、どうかしましたか?」 良子「どうもしていないノーウェイノーウェイ」 良子「それじゃあ何を頼もうかな!」 京太郎「結構迷いますね……」ウムム 「ご注文はお決まりでしょうかー?」 京太郎(なんで刀なんか下げてんだこの人……) 京太郎「俺はこのえびフライプレートで、良子さんは?」 良子「私も同じので」 「はい、それでは彼女と食べよう!タルタルソース付えびフライプレートがお二つ、でよろしいでしょうか?」 京太郎「えっ」 良子「えっ」 「えっ?どうかなさいましたか?」 京太郎「なんでもないです、お願いします」 「かしこまりましたー」 京良(品名ちゃんと呼んでなかったー!) 京太郎(やばいやばいよ、良子さんに変な目で見られるよ!) 良子(京太郎……私なんかが彼女……)プシュー 京太郎「…………」 良子「…………」 京太郎(気まずい!気まずいぞこれ!) 京太郎(どうにかして空気を変えないと!) 京太郎(どうしようどうすればいいんだ!) 京太郎(でも、良子さんも同じのを頼んだんだよな) 京太郎(ということは良子さんもちゃんと品名を読んでいなかった?) 京太郎(なーんだ、そんなことだったんだな) 京太郎「つまり……そういうことです」 良子「そ、そういうこと……って」 良子(京太郎は私を彼女だと思っている?) 良子(でもさっきはデートじゃないって……) 良子(決心したってことなのか?)カァァ 良子「わ、私も……」 良子「これから、よろしく///」カァァ 京太郎(よろしく?よくわかんないけどわかってもらえたみたいだ) 「お待たせいたしましたー、どうぞごゆっくりー」 京太郎「それじゃあ食べましょうか」 良子「うん……」カァァ 良子(私が彼女……でも彼女って何をすればいいんだ?) 良子(この前買った本によると……) 良子(あーん、だっけ?) 良子(…………) 良子(こんなパブリックなところでやるのは……恥ずかしい) 良子「……」モグモグ 京太郎「……」モグモグ 良子「きょ……京太郎」 京太郎「なんですか?」 良子「そ、その……だな……」モジモジ 良子「あ……」 京太郎「あ?」 良子「あ!アイス!アイスがほしい!」 京太郎「ですね、ここいら辺ちょっと暑いですし」 京太郎「頼みましょうか」ピンポーン 良子「……ありがとう」 良子(なんでヘタれるんだ私のバカ!) 京太郎(良子さん楽しんでくれてるみたいだな) 【帰り道】 京太郎「えびフライおいしかったですねー」 良子「うん……そうだね」 良子(緊張しすぎて味なんてわからなかった……) 京太郎「それじゃあ俺はここまでですね、良子さんはまたビジネスホテルに泊まってるんですか?」 良子「なかなかいいホテルだよ、京太郎も来る?」 京太郎「いやいやいや!そんなことしたら流石にまずいですって!」 京太郎「もしサタデーとかに撮られたらどうするんですか!」 良子「そうだね、京太郎に迷惑がかかるし」 京太郎「他の人にもそんなこと言っちゃだめですからね、誤解して襲ってくるかもしれませんし」 良子「……うん」 京太郎「夜遅くなると危ないですし、そろそろ行きますね」 良子「グッナイ」 京太郎「今度は合宿でー!」ブンブン 良子「じゃあねー!」ブンブン 良子「……ふぅ」 良子「京太郎が心配してくれている……ハッピーな気分だよ」 良子「あと二年か……」 京太郎「合宿は東京って言ってたよな」 京太郎「なら挨拶でもしておくべきだよな」 京太郎「でも誰にしよう……」 京太郎「照とか淡にしてもあんまり意味ないし、弘世さんか小走さんか辻垣内さん?」 京太郎「いや、ここは渋谷さんにしよう」 京太郎「気楽な内容で行こう」 京太郎「ここは丁寧にあいさつからいくか」 京太郎『突然のメールすみません、須賀です』 京太郎『今度の合宿よろしくお願いします』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッ ヴーッ 尭深『こんばんは』 尭深『こちらこそよろしくね』 尭深『それはそうと、どうして須賀くんが挨拶なんて?』 京太郎「部外者から見ればわからないよな、説明しておくか」 京太郎『一応俺もその合宿についていくことになってるんですよ』 京太郎『だから挨拶を、と思いまして』ピッ ヴーッ ヴーッ 尭深『そういうことなんだ』 尭深『それなら弘世部長か小走先輩の方がよかったかもね』 京太郎「そういえばそうだよな……」 京太郎「渋谷さんは照と淡の間の学年なんだよな」 京太郎「そこいらへんも訊いておくか」 京太郎『ところで、照と淡が面倒かけてませんか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 尭深『宮永先輩も淡ちゃんも私のお茶菓子食べてくれるし』 尭深『二人ともいい子だよ』 尭深『須賀くんは心配性なのかな?』 京太郎『心配性というか、まあそうですね』 京太郎『バカ二人がお世話になってます』 ヴーッ ヴーッ 尭深『まるで二人のお兄ちゃんみたいだね』 京太郎『そう見えますか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 尭深『とっても、ね』 尭深『そういう人がいるのってちょっといいかも』 京太郎『ふっふっふ、別に俺を頼ってもいいんですよ?』ピッ ヴーッ ヴーッ 尭深『じゃあそうしてみようかな』 尭深『悪いけどそろそろ寝るね』 尭深『合宿でも頑張ろうね、お兄ちゃん』 尭深『おやすみ』 京太郎「渋谷さんからお兄ちゃん……かぁ」 京太郎「いいね!」 京太郎「あのメンバーのなかで一番のおっぱいだったし、なんか燃える」 京太郎「俺もそろそろ寝るかな」 【10月第3週 平日】終 【10月第3週 休日】 【合宿1日目】 雅枝「説明は以上や」 雅枝「合宿中は各自自分の実力のために尽力するように」 雅枝「あー、そうそう合宿中テレビの密着取材が入るさかい、そこんところよろしく」 雅枝「ほな各自対局開始!」 京太郎「あのー、良子さん?」 良子「何かな京太郎」 京太郎「良子さんこの前東京のホテルって言いましたよね?」 良子「ここも十分立派な東京のホテルじゃないか」 京太郎「立派ですとも、ええ立派です、立派ですけども!」 京太郎「なんで、なんでこんな山奥なんですか!?」 京太郎「新大阪から東京まで来たぞ!って浮かれてたら電車に乗って」 京太郎「どこで降りるんだろうなーとか考えてるうちに終点まで来てるし!」 京太郎「まあまだそれは良しとしてですね」 京太郎「ここって旅館じゃないですか!」 良子「旅館もホテルじゃないか?」 京太郎「なんか違うんですよ!」 良子「な、なるほど……」 良子(よくわからない) 京太郎(あれ、俺って何が言いたかったんだろ……) 京太郎「大体の人にも挨拶したし、何しよう」 良子「京太郎、暇なの?」 京太郎「良子さん……そうなんですよ、よかったらまた特訓してくれますか?」 良子「うん、私におまかせあれ!だよ」ムネハリッ 京太郎「おおぅ……」 京太郎「シャープシュート」ゴッ 良子「いいぞ、雰囲気でてる!」 京太郎「それじゃあ次ですね」 京太郎「カン!カン!もいっこカン!」 京太郎「麻雀って楽しいよね!」ニッコリ 良子「うん、いいよ」グッ 良子「うまく私の真似ができるようになってるね、流石は京太郎だよ」 京太郎「えへへ、そうですか?」 良子「それじゃあ次に行ってみようか」 京太郎「今度は負けませんからね!」 良子「ふふん、どうかな」 良子「ねえ、京太郎、よかったら私の力を身に着けてみない?」 京太郎「身に着ける、ですか?」 良子「うん、本家に伝わる簡単な儀式なんだけど、どう?」 京太郎「うーん……なんか怪しいですけど」 良子「大丈夫だよ、三十分でもあれば終わるし、疲れるのは私だけだから」 京太郎「それも少し……悪い気が」 良子「やっぱり……ダメ?」ウワメヅカイ 京太郎(唐突に可愛いんですけどなにこれ!) 良子「京太郎?」 京太郎「わかりました、ただし安全にお願いしますよ」 良子「うんっ!」 【儀式終了】 良子「儀式終わり!どうかな?」 京太郎「」ハナヂドバァ 良子「あれ?京太郎?京太郎?」ユッサユッサ 京太郎(お互い裸になって体を寄せ合う儀式とか……)チラッ 良子「京太郎?」タユンタユン 京太郎(そんなん考慮しとらんよ……)ドバァ 昼 憩「おーい、京太郎くーん!」 淡「こっち来なよ!」 京太郎「うげっ」 淡「なんだようげってー!」ウリウリ 憩「せやでーこっち来て一緒に打とうやー」 尭深「あ」 京太郎「あっ渋谷さん助けて!」 尭深「お茶入れたけどいる?お兄ちゃん」ニコッ 京太郎「」ブフォッ 憩「お……お兄ちゃん?」 淡「なるほどー京太郎はそういう趣味なんだ……」 京太郎(あれっ、なんかやばい感じ) 憩「ほなこっち来て打と!お兄ちゃん!」ニコッ 淡「お兄ちゃんは私のだよ!ね?お兄ちゃん」ニコッ 尭深「お茶熱いから気を付けてね、お兄ちゃん」ニコッ 京太郎(何この状況どうすりゃいいの……) 京太郎「ロン、これで俺の勝ちだな」 淡「あわわわわ」 淡「まさかお兄ちゃんに負けるなんて……」 京太郎「いつまで続けるんだそれ」 尭深「はい、お茶」 京太郎「渋谷さんはもどったんですね」 憩「ウチがトップやー」 尭深「うん、言葉にすると恥ずかしいから」 淡「ねーねー京太郎!お昼食べに行こうよ!」 京太郎「はいはい、勝手に行ってこい」 憩「ウチ!ウチがトップやで!」 淡「むぅ、京太郎酷いよ!」 京太郎「ふふん、俺に勝ってから言うんだな!」 淡「わかったよ!じゃあもう一局だ!」 京太郎「受けて立つ!」 京太郎「昼でも食いに行くかなーってここいらへんで食べられる店ってないんだよな」 京太郎「食堂行こ」 「なあ!みんなでプール行かねえか?」 「この前できたあそこっすか?」 「そうそう!タダ券もらったから、どうだ?」 「……私なら大丈夫」 「お姉ちゃんも泳げないでしょ」 「……泳げるもん」 「じゃあ決まりっすね、みんなで行くっす!」 雅枝「須賀、どないした?」 京太郎「はっはい!なんでしょうか!」 雅枝「飯食べ終わったんやったら練習や練習」 京太郎「いやーまだデザート頼んでなかったんで」 雅枝「ほな話しながら食べよか」 京太郎「おっ、いいですね」 雅枝「なんか聞きたいこととかあるやろ、どや?」 京太郎「そういえば……」 雅枝「なんや?」 京太郎「監督の旦那さんって一体どんな人なんですか?」 雅枝「旦那……」 雅枝「……はぁ」 京太郎「あっ、すみません」 京太郎「踏み入ったこと聞いて……」 雅枝「いや、別にええんや」 雅枝「あの男はほんまに……最悪や」 京太郎「あれ?お亡くなりになったとかじゃ?」 雅枝「そうなってくれたらええんやけどな、もう離婚したわ」 京太郎「やっぱりすみません……」 雅枝「いつかは話すことになるかもしれんから別にええわ」 京太郎「……いつかは?」 雅枝「私が須賀にお義母さん呼ばれるかもしれんからな」 京太郎「あ……あー」 雅枝「絹も洋も、泣かせたら承知せんで、ええな?」 京太郎「いつかは監督を鳴かせるかもしれませんよ?」 雅枝「はっはっは、後で覚えとけよ」ニッコリ 雅枝「私は先戻るわ、ほなまた」 京太郎「さよならー」 恒子「ほうほう須賀京太郎くんは熟女にまで手を出している、と」 みさき「これは大スクープですね」 京太郎「ちょーっと待ってくださいそこのお二人さん」 恒子「ありゃ、ばれちゃった?」 京太郎「ばれるも何もないですよ」 みさき「この子が有名な須賀京太郎くんですね……」 えり「有名も何もインターハイ優勝者でしょうが」 みさき「あ、そうでしたね」 えり「村吉アナはツッコミ側だと思ってたんですけど」 みさき「針生アナがいるのでまあ多少は」 京太郎「どうしてお三方がここにいるんですか……」 恒子「聞いてなかったかな?ここに取材が入ってるって」 京太郎「でも別々の局ですよね、それに三日もいるつもりですか……」 恒子「そのくらい話題性があるってことだよ、あ、私たちも練習に参加したりとかもするから」 京太郎「麻雀できるんですか?」 えり「ルールとセオリーは十分覚えてますから」 みさき「だてにアナウンサーやってませんからね」 京太郎「まあそういうことなら」 恒子「そーそー、その意気だぞ少年!後で麻雀教えてねー」 京太郎「えっ?」 えり「そういうことなので失礼します」 みさき「これ私の名刺です、どうぞ」 京太郎「あっはい」 恒子「そんじゃねー」 えり「失礼します」 ガララ 京太郎(なんだよこの合宿ー!) 昼 京太郎「食後の腹ごなしにちょっと打つか」 京太郎「どの卓が空いてるかなー」 智葉「須賀、ここにいたのか」 京太郎「辻垣内さんじゃないですか、どうしたんすか?」 智葉「うちの監督が用があると言ってな、とりあえずついてこい」 京太郎「は、はあ……」 智葉「監督、連れてきました」 臨海監督「おっ、来たか」 京太郎「初めまして、須賀京太郎です」 臨海監督「初めまして、うむ中々にハンサムじゃないか」 京太郎「どうも、監督さんこそスーツが似合っててかっこいいですよ」 臨海監督「世辞がうまいな、気に入ったよ」 臨海監督「そんなに硬くならなくていい、そこに座ってくれ、サトハも」 臨海監督「前から常々君とは打ってみたいと思っていたんだ、興味を持つと我慢できないタイプでね」 臨海監督「三麻もいいが、あと一人誰か欲しいな……」 明華「私が入りましょうか?」 臨海監督「ミョンファか、よろしく頼む」 明華「須賀さん、よろしくお願いします」 京太郎「いえこちらこそ」 智葉「それでは始めましょうか」 京太郎(臨海の監督さんにレギュラー二人ってなんか緊張する……) 臨海監督(スガ……カイノウに似ている打ち手だ) 臨海監督(地区予選ではアラカワ、インターハイではミヒロギと似た打ち方をしていたがこれは一体どういうことなんだ) 臨海監督(そして、これで終わりだ) 臨海監督(……パールハーバー) 臨海監督「ツモ、海底面清、4000・8000」 臨海監督「三人ともトビだな」 智葉「」チーン 京太郎「」チーン 明華「」チーン 臨海監督「面白い対局だったよスガ、来年はうちに来ないか?」 明華「またですか監督……」 智葉「面白いも何も一方的なタコ殴りだったのですが……」 京太郎「そもそも臨海って女子校じゃないんですか?」 臨海監督「大丈夫大丈夫、金さえかければ何とでもなるから」 京太郎(絶対ダメな大人だよこの人……) 夕 臨海監督「午前の様子を見るに、スガは暇なそうだが、どうだ?私と特訓でもしないか?」 京太郎「まあ確かにやることないですね」 臨海監督「よし、なら早速取りかかろう」 京太郎「そういえば監督さんはメジャーで活躍していたんでしたっけ?」 臨海監督「活躍、というほどではないがな」 臨海監督「あそこの卓が空いたようだ、入っていてくれ」 臨海監督「まあ、今日はこんなところかな」 臨海監督「欧米流の麻雀なんだが、理解はできた?」 京太郎「……ほんのちょっと」 臨海監督「そうか……物事最初はこんなものさ」 京太郎「そうですよね……」 京太郎(世界って広いんだよな、考えてみれば明華さんだって世界ランカーらしいし) 京太郎(でも俺だって日本一の男子高校生なんだ!) 京太郎(まだまだ負けてられないよな!) 臨海監督「ふっ、まだ続けてみるか?」 京太郎「……はい!どうせなら時間ギリギリまで!」 臨海監督「うん、いい意気だ。それでは次は……」 雅枝「これで今日の練習は終了や!」 雅枝「各自部屋で休むように!ほな解散!」 「ありがとうございましたー!」 京太郎「結局あの後もわからないまんまだったな……」 京太郎「後二日もあるんだからのんびり行こう」 京太郎「さてと、俺の部屋は……ここか」 京太郎「どうせ一人部屋なんだろうな……」ガチャ 「赤阪さんお帰りなさ……い……」 京太郎「あ……えーっと」 京太郎(この人確か……多治比さん、だっけ?) 真佑子「ど、どなたでしょうか?」ガクガク 京太郎(ってのんびりしてる場合じゃねえ!) 京太郎「すみません、部屋間違えました!」 真佑子「ちょっ、ちょっと!」 バタム! 京太郎「部屋番……401だよな、良子さんに文句つけないと……」 郁乃「あっれ~京太郎くんここで何しとるん~?」 京太郎「実は部屋の場所がわからなくて……」 郁乃「でも京太郎くんと私は同じ部屋やろ~?」 京太郎「えっ」 郁乃「ほな入るで~」 真佑子「多治比です……どうも」 京太郎「須賀京太郎です、よろしくお願いします」 郁乃「二人とも仲良くな~」 京太郎「さっきはなんかすみませんでした」 真佑子「いいですよ、着替えを見られたってわけじゃないんですから」 真佑子「顔上げてください、ね?」ニコッ 京太郎「は……はい」カオアゲ 京太郎(多治比さん、優しい人だな……) 真佑子「この私の優しさに感謝して一生跪いてろこの下等が」ボソッ 京太郎「……はい」 京太郎「…………」 京太郎「ええっ!?」 京太郎(急にキャラ変ったよ何この人!?) 夜 京太郎(ちょっと気まずいから他の人の部屋にでも行くか) 京太郎(誰の部屋に行こう……) 京太郎「適当に歩いてきたけど、ここは誰の部屋かな?」コンコン 京太郎「失礼しまーす」ガチャ 雅枝「……須賀?」 京太郎「……あ」 雅枝「私の部屋に何の用や?」 京太郎「そ、それはですね……」 京太郎「えーっと、ここは誰の部屋だ?」 ガチャ 臨海監督「スガ?こんなところで何をしているんだ?」 京太郎「ここ監督さんの部屋だったんすね」 臨海監督「いかにもそうだが、どうしたんだ?」 京太郎「それはですね……」 京太郎「ちょっと部屋の居心地が悪かったのでお話でも、と思いまして」 臨海監督「ん……そうか、いいぞ上がれ」 京太郎「失礼しまーす」 臨海監督「それで何の話をしようか、私はなんでもいいよ」 京太郎「ううん、そうですね……」 京太郎「じゃあ監督さんの過去の経歴について……とか?」 臨海監督「経歴、か」 臨海監督「知っての通り私は元メジャーの選手だったんだがあまり活躍と言う活躍はなくてね」 臨海監督「コカジさん相手にはズタボロだったよ、まあ恋人がいたというのもあったんだろうけど」 臨海監督「そんなこんなで限界を感じてメジャーから身を引いたんだ、そんなところにかかってきたのが臨海からの声だった」 臨海監督「どうやら私は人に教える方が向いているみたいでね、内心複雑だったよ」 臨海監督「話していて自分でもつまらないな、今度はスガの話を聞かせてくれるか?」 京太郎「俺の方が退屈ですよ、まだまだ」 臨海監督「ふむ、そうか」 臨海監督「そういえばスガはミヤナガと幼馴染らしいけど、そこはどうなんだ?」 臨海監督「噂に聞くに遠距離恋愛だとか」 京太郎「俺と照が遠距離恋愛!?誰がそんなことを!」 臨海監督「私が」 京太郎「根も葉もなかったよ!」 臨海監督「でも結構そんな噂は聞くぞ、それこそアラカワと付き合ってる、とかミヒロギと付き合ってるとか」 京太郎「そもそもなんでそんなことを初対面の監督さんが知ってるんですか」 臨海監督「さっきも言っただろう、私は興味を持つと我慢できないタイプなんだ」 京太郎「えぇぇ……」 臨海監督「そういえば最近はカイノウやハリウアナと関係を持っているとも聞いたがそこのところは?」 京太郎「ないない、なんでもないですから」 臨海監督「そうか……つまらないな」ボソッ 京太郎「聞こえてますからね!」 【脱衣所】 京太郎「風呂は確か温泉って言ってたよな、楽しみだ」 京太郎「そういえば霞さんから……」 霞『ここの温泉は混浴だから、京太郎くんは11時から入ってね、その前に他の子を入れちゃうから』 京太郎『つまり11時前に入れば混浴ができる、と』 霞『そんなことしたらどうなるか……わかるわよね?』ニッコリ 京太郎『イエス!マム!』ビシッ 京太郎「というわけで用心をして11時半」 京太郎「誰か入ってないかな……」 京太郎「いるわけないよな……」 ガララ カポーン 京太郎「うん、わかってた」 京太郎「ちょっとの希望はあったよ、洗面所の前の髪の毛とか、石鹸の匂いとかで期待してたよ」 京太郎「でももうなんか……寂しいよな」 京太郎「気を取り直して飛び込んでみるか」 京太郎「イィィィィッヤッホオオオオオウ!」 バッシャーン 【そのころの脱衣所】 良子「……ふぅ」ヌギヌギ 良子「今日はあまり京太郎と喋れなかったな……」 良子「恋人……なんだよね」※違います 良子「もっとアグレッシヴにならないといけないよね、よし」 イィィィッヤッホオオオオオウ! バッシャーン 良子「まだ誰か入っているのか?」 良子「いや、この際中の人とも仲良くなろう!私ならできる、私ならできる!」 良子「こんばんはー」ガララ 京太郎「あー!気持ちいいー…………」 良子「…………」 良子「これはドリームだ、そうに違いない」ホッペツネル 良子「いたっ!」 良子「ってことは……夢じゃない?」 京太郎「え……っと、どうして良子さんがここに……?」 良子「……それは……だな……」 良子(そういえばカスミに言われてた気がする……) 良子(このまんまだと私は京太郎の風呂に入りに行った淫乱女だと思われるんじゃ……)ガクガク 良子(どうすればいいんだ……) 京太郎(なにこれどうしよう……なんで良子さんがここにいるんだよ) 京太郎(一応腕で隠れてはいるけど……ナイスな……)ブフォッ 良子「京太郎、鼻血出てるぞ!」 京太郎「えっ、うわ本当だ」 良子(京太郎がのぼせてる……のぼせたときってどうすればいいんだっけ……) 良子(えっと、確か……) 良子(膝枕……か) 良子(縁に座って……)チャポン 良子「きょ、京太郎!///」カァァ 良子「膝枕……するよ」 京太郎「えっ」 京太郎(現状を整理しよう) 京太郎(俺は温泉に入っている、当然裸だ) 京太郎(そして今、良子さんに膝枕してもらっている……良子さんも裸だあそこは腕で隠しているけど) 京太郎(どうすればいいんだよ……良子さんの肌やわらかいし白いし……) 良子「京太郎、落ち着いた?」ナデナデ 京太郎(頭、撫でてくれるし……怜さんとかいつもこんな気分なのかな……) 京太郎「はい、ありがとうございます」 良子「よかった、どうしたのかと思ったよ」ホッ 京太郎「……っておかしいでしょう!」ガバッ 良子「」ビクッ 京太郎「どうして良子さんがここにいるんすか!」 良子「……ごめん、入る時間を間違えたんだ……」 良子「私は……京太郎と入っても、その……嬉しいんだけど」 良子「迷惑だよね……もう上がるよ、ごめん」ショボン 京太郎「そ、そんなことないです!俺も嬉しいです!もっと二人で楽しみましょうよ!」 京太郎(何言ってんだ俺ぇぇぇえ!) 良子「そう……なの?」パァァ 京太郎(ええいままよ!) 京太郎「もちのろんですよ」 良子「じゃあまずは何する?体洗いっこする?それとも一緒にお風呂に入る?」 京太郎「え、えーっと……」 京太郎(何その選択肢……おかしいでしょ……) 京太郎「じゃあ……良子さんの身体を洗いますね」 良子「いいのか?」 京太郎「俺だけされてばっかりっていうのは少しなんなので」 良子「……わかった」 京太郎「まずは髪から洗いますね」 良子「うん」 京太郎「どうですかー?」ワシャワシャ 良子「気持ちいいよ」 京太郎「おかゆいところはありませんかー?」 良子「ふふっ、サロンみたいだな」 京太郎「俺もそう思いました、あははっ」ワシャワシャ 良子「痛っ!」 京太郎「ど、どうしました!?」 良子「ごめん、ちょっとシャンプーが目に入ったみたいで……」 京太郎「ごめんなさい、もうちょい丁寧にやります」 良子「ごめんね……」 京太郎「次は体洗いますね」 良子「よろしくね」 京太郎(流石に前はできないよな……) 京太郎「良子さん、髪もそうでしたけど肌も綺麗ですよね」 良子「そうかな?意識したことはなかったけど……嬉しいな」 京太郎「はい、背中終わりです。あとはご自分でどうぞ」 良子「えっ……前は?」フリムキ 京太郎「俺から言ったことですけど、前はダメでしょう」 良子「ダメ……でも……」 良子「……京太郎なら……ううん」 良子「京太郎に、洗ってほしいんだよ」ウワメヅカイ 良子「それでも、ダメかな?」ウルウル 京太郎「」ドキッ 京太郎「どうなってもしりませんからね!」 良子「京太郎になら、どんなことでも……」モジモジ 京太郎(腕が終わってついに最初の関門……胸) 京太郎(確かに触りたいとは思ってましたよ、揉みたいと思ってましたし顔もうずめたいと思っていました) 京太郎(でも何でこのタイミング……) 京太郎(腹くくるしかないよな…………ぐへへ)ワキワキ 京太郎「失礼しますね」モミッ 良子「んっ……」 京太郎(やわらけぇー!やわらけえよぉー!)ムニョンムニョンモミモミモミモミモミ 京太郎(感動!感動した!俺ぁ感動したよぉぉぉぉおお!)モミモミモミモミモミモミ 良子「きょ、うたろぉっ、!そ、そのくらっ!ああっ!」 京太郎(ふぅ……満足した、次はへそか)チョン 良子「んぁっ!」ビクン 京太郎(へそが弱いのかな?)クニクニ 良子「あんぅ、やぁっ!」ビクンビクン 京太郎(……エロい) 京太郎「これで洗い終わりですね、そろそろ入りましょうか」 良子「……ぅん」ビクンビクン 【そのころの脱衣所】 霞「戒能プロ、どこ行ったんでしょうね」 善野「一緒に来ればよかったんやけどねー」 健夜「ここの温泉って若返り効果があるんですよね!」 雅枝「せやで、年寄りに優しいやろ」 臨海監督「コカジプロには特にね」 健夜「どういうことですかね?」ピキピキ ワーワー キャーキャー 良子「…………」 良子(あの声は小鍛治プロ?ということは……) ソロソロハイローカー ガララ 良子「京太郎、潜って!」 京太郎「えっ、何を!?」 健夜「あれ?戒能プロいたんだ?」 霞「呼びに行ったんですけど、もう来てたんですね」 良子「が、我慢できなくてね」 良子(どうしよう、このままだと京太郎が痴漢にされてしまう……) 良子(そういえばあっちに……) 良子「あっちの方にもう一つ大浴場がありましたよ」 善野「あっちってどこ?」 良子「別の脱衣所から入るんですよ、こっちは疲労回復の湯であっちが若返りの湯らしいです」 雅枝「あ、あっちやったんか、ほな行ってくるわ」 臨海監督「私も行きますかね」 善野「小鍛治プロも石戸さんも早くいかへん?」 霞「私はまだ10代ですし……」 健夜「」ギロッ 霞「ひっ、行きますね!」 健夜「私も行こうかな」 良子「私も後から行きますね」 雅枝「ほなまたー」 ガララ 良子「……はぁ」 良子「京太郎、大丈夫か?」 京太郎「」マッサオ 良子「京太郎?京太郎?」 京太郎「」マッサオ 良子「京太郎ー!」 京太郎(現状を整理しよう) 京太郎(俺は温泉に入っている、当然裸だ) 京太郎(そして今、良子さんに膝枕してもらっている……良子さんも裸だあそこは腕で隠しているけど) 京太郎(って、何このデジャヴ) 良子「京太郎、起きた?」 京太郎「おかげさまで、どうもすみません」 良子「ううん、よかったぁ」ホッ 京太郎「こう二回も膝枕してもらってると悪いっすね」 良子「心配したから……いいよ」 京太郎「そう言われても……じゃあ俺も何かしてあげますよ!」 京太郎「何しましょうか?」 良子「何って……なんでも?」 京太郎「俺にできることなら、なんでも」 良子「じゃ……じゃあ……それじゃあ……」モジモジ 良子「充電……してもらってもいいかな?」 京太郎「……充電?」 京太郎(充電って……充電ってまさか……) ここから妄想―――――――――― 良子「京太郎の電気、私に流してほしい!」 良子「しびれさせて?」 京太郎「良子さん!」ガバッ 良子「きょうたろぉ、激しいよ……」 京太郎「流し込むぜ!俺の電気!」 ――――――――ここまで妄想 京太郎(ぐへへ……) 良子「京太郎、どうかした?」 京太郎「いえいえなんでもないですよ、それで、充電とは?」 良子「……エクスプレインよりもやってみた方がはやいと思うから、京太郎は浴槽の縁に座って」 京太郎「はい」 京太郎(……座ると俺の息子がやばいことにならないか?) JR京太郎「呼んだ?」 京太郎(ちょっとすっこんでろ!間に挟まってろ!) 良子「それで私がそこに座る、と」ストン 良子「充電充電!」 京太郎「充電充電!」 良子「チャージチャージ!」 京太郎「チャージチャージ!」 京太郎(どんなプレイ!?) 京太郎(何が悲しくて現役で美人で巨乳な若手プロと疑似挿入して充電充電言わないといけないの!?) 良子「……京太郎」 良子「疲れた」 京太郎「声が涸れるまで叫んでたらそうなりますよ」 良子「だよね……」 良子「……京太郎」 京太郎「何ですか?」 良子「国麻、頑張ろうね」 良子「私は地区選抜のコーチとして、京太郎は個人の部で、一緒に勝とう」 京太郎「……はい、絶対に負けませんからね」 良子「ふふっ、楽しみだね」 京太郎「俺もですよ」 良子「……もう少し、このままでいいかな?」 京太郎「もう吹っ切れましたよ……」 良子「……ありがとう」 良子「京太郎」 京太郎「なんですか?」 良子「私、京太郎といると……毎日が楽しいんだ」 良子「京太郎はどう?」 京太郎「俺もですよ、良子さんや照や憩たちがいて毎日が楽しいです」 良子「……うん、そうだよね」 良子「それじゃあ私は小鍛治プロたちの方に行くから、京太郎は後で出てきて」 京太郎「はい、おやすみなさい」 良子「おやすみ」フリフリ ガララ 京太郎「よし、出てきていいぞ息子よ」 JR京太郎「我慢できねえぜ!」 京太郎「温泉はちょうど白濁!此処ならできる!いくぞ我が息子よ!」 JR京太郎「ヒャッッッッハアァァァ!」 【合宿初日】終
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朝 京太郎「照と打ちたい」 京太郎「憩さんと咏と打ったときみたいに」 京太郎「何が変わるのかわかんねえけど」 京太郎「昨日は何とか辻垣内さんから逃げ切れたけど、照の場合は和了することが怪しいし」 京太郎「まずは特訓するか」 京太郎「おはようございまーす」 憩「お、京太郎くんか」 京太郎「憩さん、早いですね」 憩「まあね、どや?一緒に打たへん?」 京太郎「別に構いませんけど、他の面子はどうするんですか?」 憩「もう集まってるからはやくはやく」 京太郎「はいはい」 憩「連れてきましたよーぅ」 郁乃「お、来た来た~」 エイスリン「キョウタロー!ナマケ!」 京太郎「何を言っているんですか」 郁乃「京太郎くんには強くなってもらうで~」 結果 一位 憩 二位 エイスリン 三位 京太郎 四位 郁乃 京太郎「うむむ……」 郁乃「ラスってもうたか~あはは」 エイスリン「ケイ、ツヨイ!」 憩「たまたまやで、結構危なかったし」 京太郎「エイスリンさんと憩さんに和了られっぱなしでしたよ」 郁乃「みんな強いな~」 憩「いや、あんたはワザと振り込んでたやろ」 郁乃「あれ~?そう見えた~?」 エイスリン「キョウタロー!ゲンキダシテ!」 京太郎「はい、ありがとうございます」 エイスリン「ヨカッタ!」ニコッ 京太郎(いっつも元気だなぁ) 昼 京太郎「バイトでもするか」 京太郎「今日はどんなバイトがあるのかなー」 京太郎「遊園地スタッフ、か」 京太郎「結構近いところにあったんだな」 京太郎「規模はあまり大きくないみたいだけど」 京太郎「よし、行ってみるか」 「ハハッようこそダイスニーランドへ」 「DISNEYLANDと書いてダイスニーランドだよ」 京太郎「スペル同じですよね、東の夢の国パクってますよね」 「ハハッそんなわけないじゃないか、大体あそこだって騙してるじゃないか、何が東京だよ千葉じゃないか」 京太郎「そりゃあそうですけど!いくらなんでもダメだと思うんですよ」 京太郎「あそこのマスコットの黒の部分を赤で塗りつぶしただけのマスコットは」 「とにかく、うーん、まずは園内の掃除をしてもらおうかな」 「ゴタゴタ言ってねえでさっさと行けよ」 京太郎「いきなり口調変わりすぎでしょ!」 「おう、帰ったか」 京太郎「もうキャラ壊れてますよね、それ素ですよね」 「るっせーな、キャラなんてそんなもんだよ」 「常時笑ってるネズミもウヒョウヒョ言ってる犬もよくわかんねえ言葉しゃべってるアヒルも全部猫被ってんだよ」 「ま、実際被ってんのは着ぐるみだけどな、ハハッ」 京太郎「笑い方はそれが素だったんですか」 郁乃「ただいま帰ったで~」 「おう、荷物ならそこに置いとけ」 郁乃「あれ?今日来るバイトって京太郎くんやったん?」 京太郎「そう言う郁乃さんこそ」 「なんだ?二人とも知り合いなのか?」 「イチャイチャしやがって」 京太郎「知り合いですけど、イチャイチャはしてないですよね」 「男女が喋ってたらイチャイチャ、そうとしか言えねえ」 「そろそろ終業だから帰っていいぞ」 京太郎「えっまだ16時ですよ?」 郁乃「この人が趣味で開いた遊園地やからな~」 「そういうことだ、とっとと帰れ」 郁乃「遊園地ん中綺麗やな~って思っとったけど、京太郎くんやったんやな」 京太郎「まあ掃除とかは得意な方なんで」 郁乃「どうせなら京太郎くんと一緒に働きたかったな~」 郁乃「あ、今日は買い物行くからここまでや」 郁乃「ほなまた~」 京太郎「お疲れ様でしたー」 夕 京太郎「雀荘に行くか」 京太郎「この前みたいな賭けは見つかると困るからな」 京太郎「いつも通りノーレートで行こう」 憩「あ、京太郎くーん」 京太郎「憩さんも来てたんですか?」 憩「まあね」 おっさま「おっ、須賀ちゃん、どうや久しぶりに打とうやないか」 おっさん「げっげっげっ、けちょんけちょんにしたるわ」 京太郎「は、はあ、よろしくお願いします」 一位 京太郎 二位 憩 三位 おっさま 四位 おっさん おっさん「飛ばされてもうた……」 憩「今回は調子よかったみたいやね」 京太郎「流石に二回も負けるわけにはいかないので」 おっさま「やっぱり須賀ちゃんも荒川ちゃんも強うなったわ、また打とな」 京太郎「はい、負けませんからね」 おっさま「おお怖い怖い」 憩「ほな帰ろか」 京太郎「はい、それではまた!」 おっさん「楽しみにしてるでー」 おっさま「バイトにも来てなー」 京太郎「五か月前と同じ面子でしたね」 憩「せやったな」 京太郎「今朝のことでもわかりましたよね?憩さんは強いです」 憩「この前はほんま、おおきに」 京太郎「別にいいですよ、それじゃあスーパーかどっかに寄って帰りましょうか」 憩「せやね、行こか」 夜 京太郎「最近は月が綺麗だな、流石は秋」 京太郎「今年も月見団子作ろうかな、みんなを呼んでみるのもいいかも」 京太郎「散歩でもしてくるか」 京太郎「今日はあんまり寒くないな」 京太郎「人もぽちぽち見かけるし」 京太郎「ここに来てもう五か月、か」 京太郎「学校まで歩いてみるか」 ウーウーウー 京太郎「救急車か、近くの病院っていうと……荒川病院」 京太郎「憩さんの病院か、やっぱり何回見ても大きいよな」 京太郎「憩さんは親元を離れて生活したいからこっちに住んでるんだっけか」 京太郎「風邪になったら来てみるか」 憩「あれ?京太郎くん?」 京太郎「憩さん、どうしてここに?」 憩「んーちょっとな、京太郎くんは散歩?」 京太郎「はい、一緒に帰りましょうか?」 憩「あーうん、そうしよか」 憩「もう秋やなー」 京太郎「秋ですねー」 京太郎「月が綺麗ですよ」 憩「……はぇっ!?」 京太郎「どうかしましたか?」 憩「うっううん!何でもないで!」 憩「気にせんといてや!」 京太郎「は、はあ……」 夜 京太郎「憩さんを送り届けてきたぞ」 京太郎「今度は駅の方にでも行ってみるかな」 京太郎「夜の街、やっぱり長野とも東京とも違うな」 京太郎「そういえば、戒能さんは今どこにいるんだろうか」 京太郎「学校でまだ働いてんのかな」 竜華「~♪」 京太郎「あ、竜華さーん」 竜華「あ、京くん、何しとるん?」 京太郎「それはこっちの台詞ですよ、何してるんですか?」 竜華「怜の家に泊まっとるんや、来る?」 京太郎「行きませんよ、お家の人に迷惑じゃないですか」 竜華「あはは、それもそうやな」 京太郎「それでその買い出しのため、と」 竜華「せやで!」 京太郎「買い出しはいいですけど、気を付けてくださいね」 京太郎「ここいら辺不審者が出るらしいので」 竜華「大丈夫大丈夫」 京太郎「……だといいんですけどね」 京太郎「それじゃあまた」 竜華「じゃあねー!」 【9月第1週 平日】終 【9月第1週 休日】 京太郎「今日で夏休みも最後か」 京太郎「宿題は……まあ、大丈夫だろ」 京太郎「今日も楽しもう!」 京太郎「…………大丈夫だよな?」 京太郎「朝の散歩とでも行くか」 京太郎「今日はどこに行こうかなー」 ガチャ バタム 京太郎「んーっ!」ノビー 京太郎「いい天気だなー!」 バタム エイスリン「キョウタロー?」 京太郎「エイスリンさん、おはようございます」 エイスリン「オハヨッ!」 京太郎「エイスリンさんも散歩ですか?」 エイスリン「コレ!」バッ 京太郎「何も描かれてないですけど……?」 エイスリン「コレカラ!」 京太郎「ああ、これから描きに行くってことですか」 エイスリン「」コクッコクッ エイスリン「イコッ!」 京太郎「いいですね、行きましょうか」 京太郎(なんやかんやで絵のモデルになることになった) エイスリン「ウゴカナイデ!」 京太郎「すみません!」 エイスリン「」ジーッ 京太郎(でも、一生懸命描いてるな……) エイスリン「」カキカキ 京太郎(完成が楽しみだ) エイスリンの好感度が上がった! 昼 京太郎「誰かの部屋に遊びに行くか」 ピンポーン 京太郎「うーたーちゃん、あっそびーましょ」 ピンポーン 京太郎「あっそびーましょ!」 シーン 京太郎「咏ー?」 シーン 京太郎「…………」 シーン 京太郎「別のことをしよう」 京太郎「勉強するか」 京太郎「誰か呼んでこようかな」 憩「京太郎くんおるー?」 京太郎「はーい、何ですか?」 憩「一緒に勉強せえへん?」 京太郎「今俺から呼ぼうかと思ってたんですよ」 憩「そうなん?ま、ええわ、まずは何からやろか?」 京太郎「じゃあ最初は国語から、でいいですか?」 憩「ええでーほな始めよか」 京太郎「そういえばあと3週間後に中間試験なんですよね」 憩「中間試験はきっついでー、ウチの高校の試験やる度に難しくなっていくんや」 京太郎「え、そうなんですか?」 憩「せやから頑張らんとな」 京太郎「ですねー……」 憩「ま、ウチがおるから任せといてや!これでも学年一位なんやから!」 京太郎「そうだったんですか!?」 憩「あれ、知らんかったん?」 京太郎「ええ、でもすごいですね」 京太郎「麻雀できて、勉強もできて、それに可愛いんですから」 憩「かっ、かわええ?」 京太郎「憩さんは十分可愛い人だと思いますよ?」 京太郎「笑顔は特に可愛いと思いますよ?」 憩「ぁぅ……お、おおきに…っ…」カァァ 憩「う、ウチ用事思い出した!」 京太郎「??」 ガチャ バタム! 京太郎「なんだったんだ?」 京太郎「……あーあ、また一人、か」 京太郎「頑張ろ」 夕 ピンポーン 霞「京太郎くん、いいかしら?」 京太郎「どうぞー」 ガチャ バタム 霞「京太郎くんの担任の先生から連絡があって、夏休みの宿題が増えてたそうよ」 京太郎「えっ」 霞「社会の宿題が増えちゃったらしくってね」 京太郎「それをどうして夏休み明け前日に言うんですか」 霞「忘れちゃってた、てへっ☆」 京太郎「…………」 霞「…………」 京太郎「に、似合ってました、よ?」メソラシ 霞「…………ごめんなさい」 霞「ここは……こうね」 京太郎「なるほど、流石は霞さんですね!」 霞「まあ、これでも一教師だから」 京太郎「じゃあここはわかります?」 霞「そこは……えーっと……」 霞(わ、わからない……どうしましょう) 霞(京太郎くん期待してるし……あーもう、かすみんまいっちんぐ!」 京太郎「えっ」 霞「えっ」 京太郎「………えーっと」 霞「声に出てた?」 京太郎「」コクッ 霞「」ブワッ 霞「私なんて!私なんて!」 霞「うええええん!」 京太郎「か、霞さん!?」 霞「もう嫌あああ!」 霞(京太郎くんにも年増って思われたし、絶対) 霞(何でもう京太郎くんには知られたくないことばかり!) 霞(前だって……!) 霞(前だっていきなり私にキス………した…り)カァァ 京太郎「泣き止んだ……か?」 霞「も、もう嫌!」 京太郎「えええっ!?」 ガチャ バタム! 京太郎「な、何だったんだ……」 京太郎「今日はどっかに食いに行くか」 京太郎「バイト代もあることだし」 京太郎「そういえばそろそろ国麻の選考会とかあるんだっけか」 京太郎「高校生男子の部はなぜか無いらしい」 京太郎「……なんでだろう」 華菜「なーにさっきからぶつぶつ言ってんだ?」 京太郎「…………いや、まあ少し」 華菜「ま、私には関係ないことだし」 華菜「ところで、一緒に食わないか?」 京太郎「は、はあ……」 京太郎(この人……誰?) メニュー のんびり定食 ゆっくり定食 さっさと定食 いそがば定食 はやめに定食 京太郎「速っ!頼んで5分も経ってないぞ」 華菜「ここの定食は名前によって出てくる速さが違うんだ」 華菜「のんびりは出てくるまでに約30分、ゆっくりは1時間」 華菜「さっさとは7分、いそがばは5分、はやめには1分」 京太郎「1分て、人間業じゃないでしょう」 京太郎「あれ?あなたさっきゆっくり定食頼んでませんでした?」 華菜「そうだけど?」 京太郎「はふっはふっはふっ!」 京太郎「ごちそうさまでした」 華菜「お、おい?」 京太郎「さすがに1時間も待ってられないので、すみません」 華菜「おーい、須賀ー?」 京太郎(……結局誰だったんだ?)ウーン 京太郎(確か……池?)ウーン 京太郎(そうだ、小池さんだ!)ピコン 京太郎(解決解決)ウンウン 夜 京太郎「暇だし、することないし」 京太郎「咏にメールでもするか」 京太郎『咏ってどうやってあんな火力を出せるようになったんだ?』 京太郎「アイツは郁乃さん並にわかんないことが多いからな」 京太郎「送信」ピッ ヴーッ ヴーッ 咏『火力?あー私にもわっかんねーんだよな』 咏『気づいたらできるようになってたっつーか、まあとにかくわっかんねー』 京太郎「適当すぎるだろ、っていうかこっちもわかんねえよ」 京太郎『でも俺に教えられたくらいなんだから何かあるんじゃないのか?』 咏『あーあれなんとなく』 咏『こんな感じかなーって教えたら京太郎が簡単にできるようになっておっどろいたよ』 京太郎「?余計わからなくなってきたぞ?」 京太郎『つまりあれは適当だった、と』 咏『そゆこと』 咏『あの打ち方でインターハイ優勝してくれて誇らしかったぜ、知らんけど』 咏『それになんか嬉しかった』 咏『何言ってんだろうな、もう寝るわ』 京太郎「……嬉しかった、か」 京太郎『寝る子は育つって迷信だったんだな』 京太郎「よし」ピッ 京太郎「本当にどこまでもわからないやつだ」 咏の好感度が上がった! 京太郎「もう一人くらいメールしてみよう」 京太郎「戒能さんに送ってみるか」 京太郎「これが初メールだな」 京太郎「ってかそもそもあまりメールをしてない気がする」 京太郎『須賀京太郎です、初メールですね』 京太郎「最初はこのくらいで」 十分後 ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、やっと来たか」 良子『ありがとう!』 京太郎「それだけ!?」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「もう一通来たな」 良子『すまない(笑)、先走って(笑)出してしまった(笑)』 良子『嬉しかったものでつい(笑)』 良子『あと、私はもう松山に帰ったから学校では会えないと思う(笑)』 良子『国麻(笑)の選考会(笑)にはまたそっちに行くから(笑)会えたらいいな(笑)』 京太郎「笑いすぎだろ!」 京太郎「必要なの最後だけでいいじゃん!国麻(笑)って馬鹿にしてるみたいじゃん!」 京太郎「まああまり慣れてなかったんだろう、こっちから話題でも……」 京太郎「戒能さんと言えば……あのおもち、だよな」ゴクリ 京太郎『おもちについてどうおもいますか?』 京太郎「よし」ピッ 京太郎「よし、じゃねえだろ!」 京太郎「うわぁ、送っちゃったよ、どうしようもう取り返しつかないよ」 ヴーッ ヴーッ 京太郎「やっと返ってきた」 良子『おもち、ricecakeはやはり磯辺焼きがfavoriteだ』 良子『きなこはどうしても口の中がパサついてしまってな』 良子『そっちはどうなんだ?』 京太郎「今度は笑わなくなってる」 京太郎「おもちなんて使ってるのあの部屋と俺くらいだからな、そりゃそうか」 京太郎「でも戒能さんの口の中、か……」ゴクリ 京太郎『俺も磯辺焼き派ですね』 京太郎『納豆とかもいいですよ』 ヴーッ ヴーッ 京太郎「お、今度は早いな」 良子『納豆はあまり、な』 良子『入れた後口の周りがネトネトするし、なんだか好きになれないんだ』 良子『茨城にもあまりいいfeelingが持てないんだ』 京太郎『小鍛治プロですか?』 良子『いつも私ばかり狙ってくるんだ』 良子『困ったものだよ』 良子『もうすぐmeetingだから、good night』 京太郎『お疲れ様です』 京太郎「送信」ピッ 京太郎「納豆の件さぁ……」 京太郎「無意識?無意識なのか?」 京太郎「さて、次は何をしよう」 夜1 京太郎「」モゾモゾ 京太郎「いやいやいかんいかん」 京太郎「戒能さんは友だちなんだ、ダメだダメだ」 京太郎「煩悩を払おう」 京太郎「えいっ!えいっ!」ブンッブンッ 華菜「うるさいぞー須賀ー」 京太郎「えいっ!えいっ!」 華菜「須賀ー?何やってんだー?」 京太郎「あ、小池さんじゃないですか」 華菜「小池じゃないし!池田だし!」 京太郎「少し特訓をしてましてね」 華菜「特訓?」 京太郎「ええ、小池さんは何を?」 華菜「池田華菜だ、お前がうるさいから注意をな」 京太郎「そうですか、すみませんでした」 華菜「どうってことないし!それじゃあまた明日な」 京太郎「はい、おやすみなさい」 【9月第1週 休日】終了 【9月第2週 平日】開始 京太郎「あー今日から学校か……」 京太郎「行くしかないよな」 朝 京太郎「……だるい」 郁乃「同じく~」 京太郎「ああ、郁乃さん」 郁乃「この道も懐かしいな~」 郁乃「はぁ」 京太郎「はぁ」 郁乃「そういえば前~」 京太郎「何ですか?」 郁乃「京太郎くんとデートしに行くとか~」 郁乃「行かないとか~」 京太郎「ああ、そんな約束してましたね」 郁乃「忘れとったん~?」プクーッ 京太郎「いつ言い出そうかと思ってただけですよ」 京太郎(実は忘れてたなんて言えない) 京太郎(どうにかして話題を変えないと……) 京太郎「飯、ちゃんと食ってるか?友達は出来た?たまには実家に顔だせよ。仕送りは足りてるか?」 郁乃「え?え?え?」 京太郎「飯、ちゃんと食ってるか?友達は出来た?たまには実家に顔だせよ。仕送りは足りてるか?」 郁乃「二回も言わんでええから!」 郁乃「ご飯は霞ちゃんと当番制にしてあるし、友だちは善野ちゃんがおるし」 郁乃「仕送り、というか私、親もおらへんから~」 京太郎「そう……ですか、なんかすみません」 郁乃「ええってええって~ほな早く行こ~」 京太郎「はいはい」 京太郎(なんとか逸らせたな) 京太郎「やっと昼か……」 京太郎「どこで食べようかな」 京太郎「毎度毎度おなじみ!屋上!」 京太郎「案外人いないんだよな」 京太郎「さーて、誰かいないかなー」 京太郎「お、あそこに郁乃さんがいるぞ」 京太郎「おーい郁乃さん!」タッタッ ビチョ 京太郎「……どうして犬の糞があるんだ……」 京太郎「メゲるわ……」 キーンコーンカーンコーン 京太郎「さて、放課後はどうするかな」 京太郎「よし、公園にでも行くか」 京太郎「部活は、まあ女子の大会が近いから邪魔をしないようにする」 京太郎「誰かいないかなーっと」ブチョ 京太郎「…………」 犬の糞「」ワタシダ 京太郎「…………」 京太郎「おかしいだろ!」 京太郎「なんで一日に二回も犬の糞踏むの!?」 京太郎「…………帰ろ」 夕 京太郎「街に行くか」 京太郎「朝以来誰とも会えてない気がする……」 京太郎「図書館に来てみたぞ」 京太郎「勉強勉強っと」 淡「あ!京太郎だー!」 京太郎「淡!?」 「図書館ではお静かにお願いいたします」 京太郎「はい、すみません」 京太郎「で、どうしてここにいるんだ」ヒソヒソ 淡「それは女のヒミツというヤツだよ」ヒソヒソ 淡「京太郎はここで何してるの」ヒソヒソ 京太郎「それは男のヒミツというヤツだ」ヒソヒソ 淡「わかった!お宝本だね!」 京太郎「違うわ!全く以て違うわ!」 「静かにしろと言いませんでしたか?」 京太郎「はい、すみません」 淡「京太郎じゃあねー」 京太郎「またなー」 京太郎(結局何しに来たんだよあいつ……) 京太郎「照にでもメールすっかな」 京太郎「今日は何て送ろう……」 京太郎『学校が始まったんだけどさあ……』 京太郎「送信っと」ピッ ヴーッ ヴーッ 照『始まったんだけど、何?』 京太郎『犬の糞二回踏んじまったんだよ……』 京太郎『どうしよ』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『知るか』 京太郎『俺の幼馴染は冷たいなー』 京太郎『冷たすぎて投資しちゃうなー』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『投資してどうする気?』 京太郎『……逃避?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『さて、どうしてくれようか』 京太郎『許してくださいごめんなさい』 ヴーッ ヴーッ 照『許してほしくばプリンをおくれよ』 京太郎『口調変わりすぎだろ、焼きプリンでいいか?』ピッ ヴーッ ヴーッ 照『口調じゃない、これはメールだからメール調』 照『牛乳プリンで』 京太郎『誰もおごるとは言ってねえよ』ピッ 京太郎「あれ、来なくなったか?」 ヴーッ ヴーッ 照『ばか』 照『おやすみ』 京太郎『今度会ったらおごってやるよ』ピッ 京太郎「あたりさわりのないメールだったな」 京太郎「俺も寝るかー」 照母「照ー風呂空いたわよー」 照「わかった」 照母「メール、終わったの?京太郎くん」 照「なっ、なんで」 照母「だってずっとにやけてるんだもん」 ヴーッ ヴーッ 照「……京」ニヘラ 照母「ほらまたー、好きなんだったら早く告っちゃえばいいのに」 照「京はそういうのじゃない……っていうか……その……」 照母「じれったいわねー、思ったことはぱぱっと言っちゃえばいいのよ」 照「それで喧嘩して別居までしてるくせに」 照母「あーあー聞こえなーい、それじゃあ私仕事行ってくるわね」 照「勝手だなぁ」 照母「おやすみってきまーす」 ガチャ バタム 照「行ってらっしゃい」 照「咲とモモ……」 照「にやけてる?」 ヴーッ ヴーッ 照「京」ニヘラ 照「……またにやけてた?」 照「どうしたんだろ……」 照母『好きなんだったら―――』 照「」ブンブンブン 照「どうせ京は私なんて……」 照「でも……」 照「好き、なのかな」 照「……わからない」 照「ばか」 ――――――――――― 「ごめん、遅れた」 「もう三人で始めちゃったからちょっと待っててなー」 「それ、ロンっす」 「うげっ」 「お姉ちゃんは本でも読んでて、借りてきておいたから」 「わかった」 コンコン 「宮永さん、ああ上級生の方よ」 「ちょっと来てくれるかしら?」 「……わかりました」 「なんで他の人のぶんまで……」 「あれ?」 『先に帰ってるね』 「……はぁ」 ――――――――――― 照「私は、必要なのかな」 【9月第2週 平日】終了 【9月第2週 休日】 京太郎「やっと一週間が終わった~」 京太郎「久しぶりの学校となると結構きついな」 京太郎「今朝は何をしようかな」 朝 京太郎「ここに来るのも久しぶりだな」 京太郎「まずはどこから行こうか!」 京太郎「水族館に来てみたぞ」 京太郎「どこから見ようかなー」 恭子「ん?君はたしか……」 京太郎「あ、えーっと、末原先輩でしたっけ?」 恭子「君は……須賀くん、やったか」 恭子「まあなんでもええ、ちょっとええか?」 京太郎「はい」 絃「すぅ……すぅ……」 恭子「さっきこの人とぶつかってもうて、気ぃ失ったみたいなんや」 京太郎「は、はぁ……」 京太郎「なんで霜崎さんがここに……」 恭子「なんや、知り合いなんか?」 京太郎「ええ、まあ」 恭子「とりあえず、運んでくれるか?」 京太郎「よっこらせっ、と」 京太郎「さ、行きますか」 恭子「んで、須賀くんとその……」 京太郎「霜崎さんです」 恭子「霜崎さんはどういう関係なんや?」 京太郎「関係……ですか」 京太郎「そうですね……」 京太郎「ただの友人ですよ」 京太郎「確かひっかけ橋で会って、東京の浅草で買い物をしたりしましたね」 恭子「ふーん」ジトッ 京太郎「な、なんですかその目は」 恭子「由子も主将も……ふーん」ジトッ 恭子「あ、ここやで」トントン 絃「う、ぅーん」パチッ 絃「あれ、須賀さん、に……さっきぶつかった人?」 恭子「お、目ぇ覚めましたか?」 絃「こ、この度は迷惑をおかけして申し訳ありません!」 絃「誠に申し訳ありません!」 恭子「いや、ぶつかったんこっちですし」 絃「いえいえ、何もかも私が悪いのです、すみませんすみません」 恭子「え、えっと……」アセアセ 恭子「ど、どうすればええんや?」ボソボソ 京太郎「じゃあ…………」 京太郎「後は俺が引き受けます」 恭子「頼むで」 絃「っひっく、ひっく」シクシク 京太郎「霜崎さん、末原先輩が困ってるので、もう泣き止みましょう」 絃「ですが、私のせいで……」シクシク 絃「うわぁあぁああん!」 京太郎「ど、どうしましょう」ボソボソ 恭子「私にわかるか!」ボソボソ 京太郎「電気街に来てみたぞ」 京太郎「大阪にはいろんなところがあるんだなー」 京太郎「あ、あの人……」 もこ「…………」ブツブツ 京太郎「対木さん、だったっけ?」 もこ「!」ビクッ もこ「貴様はゴールデンフレ「違う」」 もこ「如何にして我の居場所を突き止めた……?」 京太郎「は、はあ……」 京太郎「で、何をしてるんだ?」 もこ「…………我暗黒に囚われし者、故に道無からずとも……」グスッ 京太郎「迷子になったんだな」 もこ「」コクッ 洋榎「お、京太郎やん!」 もこ「!」ビクッ 京太郎「ど、どうも」 洋榎「こんな所でなにしとるんや?」 洋榎「あ……デ、デート中やったか?」 もこ「否、断じて否!」クワッ 京太郎「そこまで強調する!?」 京太郎「この人、対木さんが迷子になってしまったんですよ」 洋榎「そ、そうなんか……」メソラシー 洋榎「それで、どうするつもりなんや?」 京太郎「……そうだ!」 京太郎「洋榎さんと絹恵さんに手伝ってもらおう」 洋榎「き、絹か?」 京太郎「あれ、そういえば絹恵さんはいないんですか?」 洋榎「え、えーっと、その、なんというかー」 洋榎「うーん、せやなー」 京太郎「はぐれたんですか?」 洋榎「ぎくっ」 京太郎「携帯電話の充電もなくなって連絡ができない、と」 洋榎「ぎくぎくっ」 京太郎「はぁ……対木さんの目的地はどこなんだ?」 もこ「古を打ち破りし白き鬼の交錯する地」 もこ「希望が響き、白き光ある場所」 京太郎「新大阪駅な、洋榎さんは?」 洋榎「ま、まずは対木ちゃんを連れていこ、な?」 京太郎「洋榎さんは?」 洋榎「あ、その……新大阪です」 京太郎「じゃあ俺が絹恵さんに連絡しとくので一緒に行きましょう」 洋榎「でなーそれでなー」 もこ「」コクッコクッ 京太郎(二人とも仲良くなったみたいだ) ワイワイガヤガヤ 京太郎(ん、人が多くなってきたな) 京太郎(はぐれたら困る……どうしよ) 京太郎「対木さん」ニギッ もこ「!?」ビクビクッ 京太郎「はぐれると危ないから、な?」 もこ「」コクッ 洋榎「なんや、ウチははぐれてもええんか」プクーッ 洋榎「可愛くてかよわい乙女にようやるわ」 京太郎「どこがかよわいんでしょうかね……」 洋榎「ふんっ」プイッ もこ「」カァァ 絹恵「あ!お姉ちゃーん!」 洋榎「絹ー!」 絹恵「よかったぁ、あえたぁ……」 洋榎「ごめんな、絹」 絹恵「京太郎くん、おおきに!」 京太郎「いえ、どういたしまして」 もこ「」コクッコクッ 絹恵「あれ、その子……彼女さん?」 もこ「」ブンブン! 京太郎「ああいや、違うんですよ」 絹恵「でも、手ぇ繋いどるし」 もこ「」パッ 京太郎「この人も迷子だったんですよ」 絹恵「あ、なんや、そんなんなんか」 洋榎「よっしゃ!絹!新世界いくで!」 絹恵「今度ははぐれんようにね」 洋榎「またなー」 絹恵「おおきにー」 京太郎「さよならー!」 京太郎「さてと、ここまででいいか?」 もこ「」コクッ 京太郎「じゃあまたな、もう迷うなよ」 もこ「」コクッ もこ「……ありがとう」 京太郎「おう、んじゃなー」 もこ「」ブンブン! 夕 京太郎「帰ってきたことだし、散歩でも行くか」 京太郎「今日はどこに行こうかなー」 京太郎「ま、適当に回るか」 「お、アンタあれやろ!」 「インターハイチャンピオンやないか!」 「すごいな!」 「握手握手!」 「サインしてください!」 「ちょーうれしいよー」 京太郎「地元ともなるとやっぱり知名度が段違いだな、感動感動」 夜1 京太郎「……」 京太郎「インターハイから竜華さんと同じ部屋、洋榎さんと同じ部屋」 京太郎「……そろそろ出すか」 京太郎「お、咲からメールだ」 京太郎「なになに」 咲『ふぇぇ、京ちゃんが男の人と寝てる夢見ちゃった、どうしよう』 京太郎「俺はホモじゃねえっての!」 京太郎「……男といえば、龍門渕の井上さんってかっこいいよな」 京太郎「でもあの人も脱いだら女の人なんだよな……」モゾモゾ 京太郎「ダメだ……やっぱりおもちがないと」 京太郎「そういえば戒能さん……」 京太郎「……よし」モゾモゾ 夜2 京太郎「ふぅ……」 京太郎「少し散歩に行ってくるか」 京太郎「~♪」 竜華「京くーん!」 京太郎「あ、竜華さん、こんばんは」 竜華「京くんはまた散歩?」 京太郎「はい、最近は専らですね」 竜華「そっかー、今日はセーラの家に泊まってるんや、ちょっと急いどるからまたな」 京太郎「さよーならー」 京太郎「さーてと、もう帰るかなー」 「なァ、そこの兄ちャんよ」 「これ、キレイか?」バサッ 京太郎「」 「くくく、いいねェその顔」 「いいもん見させてもらッたぜ、じャあな」 【9月第3週 平日】 京太郎「なんだったんだよアレ」 京太郎「でもああいう趣味だから竜華さんとかには行かないんだよな」 京太郎「そう考えれば……まだ」 京太郎「……はぁ」 エイスリン「ドウシタノ?」 京太郎「ああ、エイスリンさんですか」 エイスリン「……」カキカキ バッ |ガリガリの人の絵| 京太郎「元気がないように見えます?」 エイスリン「」コクッ 京太郎「少し、嫌なことがあったので」 エイスリン「……ソッカ」 京太郎(嫌な雰囲気だな……) 京太郎(話題を変えないと) 京太郎(そういえば美術の宿題があったような……) 京太郎「エイスリンさんの絵って上手ですよね」 エイスリン「ソ、ソウカナ?」 京太郎「はい!エイスリンさんの絵は大好きです!」 エイスリン「ダ、イスキ……」カァァ 京太郎「もしよければ、絵の描き方教えてくれませんか?」 エイスリン「……ウン、イイヨ」 京太郎「いいんですか!ありがとうございます!」 エイスリン「……エヘヘ」ニヨニヨ 京太郎「あれ、エイスリンさん?」 エイスリン「ダイスキ……」ニヨニヨ 京太郎「エイスリンさん?おーい」 エイスリン「エヘヘ……」ニヨニヨ 京太郎「んーっ、昼だー!」 京太郎「今週から試験勉強か」 京太郎「前みたいに誰かにご褒美とかねだってみようかな……」 京太郎「そんなことより昼飯昼飯」 京太郎「屋上に来てみたぞ」 京太郎「今日は誰もいないみたいだな」 京太郎「……ほんとに誰も来ないな」 京太郎「そういえば、今日で試験二週間前か」 京太郎「今日から部活動制限じゃねえか……」 京太郎「雀荘に行くかー」 京太郎「勉強なんて前と同じ要領でやればいいんだから楽勝楽勝!」 京太郎「あれ?竜華さんに……戒能さん!?」 京太郎「週末までこっちには来ないんじゃ?」 良子「少しワークを済ませてきたんだ」 良子「この子は須賀くんの知り合いなのか?」 京太郎「ええ、まあ」 竜華「し、清水谷りゅりゅかと言いまひゅっ!」カチカチ 京太郎「ちょ、緊張しすぎじゃないですか!?」 良子「ぁ、戒能……でしゅ」 京太郎「あーもう人見知り!噛むのはやってるんですか!?」 京太郎(そんなわけでいざ打ち始めてみました) 良子「チー」カクッ 良子(プロフェッサー熊倉の紹介で打ったミス赤土の阿知賀ールズたちの打ち筋) 良子(そして以前の合宿で盗み取ったシューターの打ち筋) 良子(試させてもらう!) 京太郎(にしてもドラが集まらない……) 京太郎(高いのが作れねえし……) 京太郎(戒能さんなんて赤ドラ混じりの三副露) 京太郎(ここ、なら)トン 良子(君ではない) おっさま「~♪」トン 良子「それだ」 良子「ロン」 良子「三色ドラ4」 良子「12000」 京太郎「うげっ、和了られた……」 良子「流石に高校生二人に負けるわけにもいかないので」 良子「連荘」 竜華(なんで京くんは戒能プロとあんなに自然に話してるんやろか?) 東一局一本場 親 良子 37000 竜華 25000 おっさま 13000 京太郎 25000 同コンマのため、流局 良子(今度は鳴き一通) 良子(……どうだ?) 竜華(戒能プロはもう聴牌か……) 竜華(確か今年の大阪選抜のコーチは戒能プロやった) 竜華(ウチがどこまで通用するか!) 竜華(気張ってくで!) 京太郎(とりあえず振り込まないようにしないと) 東一局二本場 親 良子 37000 竜華 25000 おっさま 13000 京太郎 25000 竜華(きたでー!) 竜華(最高状態やないけど、ノッてるノッてる!) 竜華(これは何て言えばええんやろ)ウーン 竜華(準最高状態?) 竜華(怜みたいに言うと……99年生状態か?) 竜華(なんか米寿みたいやな……) 京太郎(うへぇ、聴牌できね)トン 竜華「ロン!16600や!」 東二局 良子 37000 親 竜華 41600 おっさま 13000 京太郎 8400 京太郎(えぇ……) 京太郎(よりによって倍満……) 京太郎(取り返さないと、低くても!)ギィン 京太郎「ロン!8000!」 良子(ふむ……まだパーフェクトでは使えないようですね) 東三局 良子 37000 竜華 41600 親 おっさま 5000 京太郎 16400 良子(今回も狙ってみましょうか……) 竜華(負けられへん!) 京太郎(こっから一気にまくってやるぜ!) 良子(…………ポテンシャル) 良子(可能性を見せてもらいましょう) 良子(ん、来ましたか) 良子「ツモ、2000・4000」 オーラス 良子 45000 竜華 39600 おっさま 1000 親 京太郎 14400 同コンマのため、流局 良子(テンパイ……しかしこの巡目で、ですか) 良子(この打ち筋もまだまだですね) 良子(あと一つは制約無しだと異様に扱いやすいですね) 良子(データも取れましたし、あとは) 竜華(テンパイきたで!)グッ 京太郎(ようやくテンパイ!)グッ 良子(この二人を見るだけです) 良子(それにしても……) 良子「テンパイ」 竜華「テンパイや……」ヘナァ おっさま「テンパイ」 京太郎「テンパイ……」ヘナァ 良子(なんでこんなに仕草が似てるんでしょうか……) 良子(フレンドリーだからでしょうか?) 良子(ちょっぴりジェラシーです)プクーッ オーラス一本場 良子 45000 竜華 39600 おっさま 1000 親 京太郎 14400 良子(倍満テンパイ) 良子(客人と京太郎を狙えば飛んでしまう) 良子(可能ならばそんなことはアンウォンテッド、ならば)カクッ 良子(あなたを狙わせてもらいましょう)ギィン 竜華(!)ゾクッ 竜華(なんやこの感じ……ウチが狙われとる?) 竜華(関係あらへん!) 竜華(前に進むで!)トッ… 竜華(あれ、そういえば泉が言うとったな) 竜華(それに、戒能プロの打ち方は確か……)…ッン 良子「ロン」 良子「16000」 良子(二回で気づきましたか、十分パッシングマークです) 良子(楽しませてもらいました) 終局 良子 61300 竜華 23300 京太郎 14400 おっさま 1000
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ダヴァン「やっぱり日本のラーメンは最高デス!」 京太郎「で、これで何軒目ですか?」 ダヴァン「……4軒目?」 京太郎「俺来たのさっきですよ!?」 ダヴァン「朝に1杯、10時のおやつ代わりに1杯、キョータローと行く前の腹ごなしに1杯デスネ!」 京太郎「そんな曇りなき笑顔で言われても……ラーメン3杯食ってんのに入るんですか?って今さら愚問でしたね」 ダヴァン「ラーメンはムゲン!!」 京太郎「はいはい。あ、来ましたよ」 ダヴァン「おおお……サイコーですね!!」 京太郎「じゃ、いただきまーす」 ダヴァン「やっぱりサイコーです!」 京太郎「今3分の2ってとこですか?」 ダヴァン「イエス!スープもしっかりね!スープ残す人多いけど、私はそんなことしまセン!」 京太郎「なるほど。あ、すいませーん替え玉お願いします」 ダヴァン「へ?」 京太郎「あ、どうも」 ダヴァン「キョ、キョ、キョータロー!!い、今のはホワッツ!?」 京太郎「混ざってる混ざってる。いや、替え玉ですよ?」 ダヴァン「替え玉……なんですかそれは!?」 京太郎「ひょっとして、スープ飲み干すから替え玉知らなかったんですか?」 ダヴァン「なんということだ……スープを残す人達には替え玉という新たな可能性があったトハ……」 ダヴァン「私にも替え玉を!」 京太郎「いや、麺残ってるじゃないですか。食ってしまってからいいましょうよ」 ダヴァン「なるほど!」ズルズルズル、ズズーッ ダヴァン「さあ!レッツ替え玉!!」 京太郎「……スープないじゃないですか」 ダヴァン「……あ」 ダヴァンが替え玉を注文できたのは7軒目だったとか
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【冬休み五日目】(合宿三日目) 京太郎(はうっ……!) 京太郎(体が重い……!けれど俺の眼は開いている!) 京太郎(これが世に聞く金縛りと言うやつなのか……!) 京太郎(……でも本当に重いな、何なんだろ) 京太郎(何だこの柔らかい感触)プニプニ 京太郎(弾力があって、スベスベで……)プニプニ 京太郎(こんな抱き枕あったっけ?)プニプニ 京太郎「……」バサッ 穏乃「…………ん~」ギュゥ 京太郎「なんだ高鴨か……」プニプニ 京太郎「……高鴨!?」 京太郎(何これなんだよこれ!なんで俺裸なの?ってかなんで高鴨まで裸なの!?) 穏乃「京太郎……寒い……」ギュゥ 京太郎「ちょっ、そんな寄せられるとまずっ―――!」 穏乃「んっ…………」モゾモゾ 京太郎(こっ、これは世に聞く素股……!?) 京太郎(回復技「あさのひざし」で覚醒したマイサンが高鴨の太ももに包み込まれているだとォ!) 京太郎(まずい、この状況は非常にまずい!) 京太郎(第一この状況を咲に見られでもしたらまず冥土直行便!) 京太郎(高鴨を起こせば事情は聞ける、だがこの快感は得られなくなってしまう……!) 京太郎(どうする!どうする俺!) 京太郎(昨日何があったかは知らないが……) 京太郎(こんなところにいられるか!俺は布団に戻る!) 京太郎(さーて寝巻寝巻ー) 京太郎「なんで高鴨の布団にあるんだよ……へくしょん!」 京太郎「さむっ、早く着替えないと」 京太郎(高鴨が俺の布団で寝てるから、俺は高鴨の布団で寝ないとか) 京太郎(夜話してたとき、あいつずっと枕抱きしめてたよな……) 京太郎「」クンクン 京太郎(何これ、高鴨みたいなのでもこんな匂いするのか) 京太郎(すげえ、クセになりそう) 京太郎(つーか、そもそもなんであいつが俺の布団にいたんだ?) 京太郎(……まあ、起きた後で聞けばいいか……) 京太郎(…………) 京太郎(なんとか起床時間前に起きて高鴨を移動させておいた……) 京太郎(なんでああなったんだ……?) 朝 京太郎「はい、それでは練習を始めまーす」 咲「いつもより元気なくない?大丈夫?」 京太郎「ああ、大丈夫、無問題だ」 京太郎(昨日は何があったんだ……気になってしょうがないぞ) 咲「?」 穏乃「京太郎、おはよっ!」 京太郎「よっす」 穏乃「なんか元気無いね、どうしたの?」 京太郎「ん……なんでもない」 穏乃「そっかー」 京太郎(高鴨のせいだなんて言えないよな、俺の夢だったという可能性も否めないわけだし) 京太郎(って、今俺高鴨と二人っきりじゃん、話聞けるじゃん) 京太郎(どうしよ、聞いてみようかな……) 京太郎「高鴨、ちょっと聞いてもいいか?」 穏乃「え?なになに?」 京太郎「今日夢見た?」 穏乃「へ?」 京太郎「いやー、今朝俺と高鴨が裸で抱き合ってる夢見てさ」 京太郎「やっぱりそんなんありえないよなー」 穏乃「…………」 京太郎(静かになった?考えてるのか?) 穏乃「う、うん!そうだよ、私と京太郎がそんなことするなんて、そんなの絶対おかしいよ」アセアセ 京太郎「……お前って俺のこと京太郎って呼んでたっけ?」 穏乃「えっ、ほ、ほら、大星さんとか三尋木さんとか京太郎って呼んでたから私も呼ぼーって」 京太郎「そうなのか?」 穏乃「そ、そーだよ!あ!あっちの対局終わったみたいだから私行ってくるね!」 京太郎「高鴨?」 ―――時をさかのぼること、深夜 穏乃「ん……」モゾモゾ 穏乃(ダメだ、目が覚めて寝れないや) 穏乃(どうやったら寝れるかな……) 京太郎「ん~……」Zzz 穏乃(須賀……かぁ) 穏乃(男の子の身体ってどんなんなんだろ) モゾモゾ 穏乃(浴衣だから脱がしやすいなぁ)モゾモゾ 穏乃(うわ、これが男の子の身体か)サワサワ 穏乃(これ全部筋肉なのかな、あ、乳首とかもあるんだ) 穏乃(……なんか暑くなってきたな……)モゾモゾ 穏乃(誰も見てないし、脱いじゃえ!) 京太郎「んぅ……」ギュゥ 穏乃「へっ!?」 穏乃(私、抱きしめられてる?) ギュゥゥゥ 穏乃(少し苦しいけど……でも、安心する……) 穏乃(私も……)ギュゥ 穏乃(ちょっと息荒くなってきた……なんでだろ) 穏乃(眠くなってきたし……このまま……)ギュゥ 穏乃(京太郎…………京太郎、かぁ……) 穏乃(そんなことがあったなんて言えない!絶対に!)ブンブン 京太郎(結局あれは夢だったのか、一夜の過ちとかじゃなくてよかった、うん) 淡「きょうたろー、何の話してたのー?」 京太郎「ん?高鴨とか?」 淡「なーんか変な話をしてた気がするんだよねー」 京太郎「いやまさか、高鴨はそういうのに縁なんて無い方だろ」 淡「んー、だよねー」 京太郎「それで、次はお前が抜けてきたのか」 淡「そーそー、でもさ、練習ばっかだと疲れるから喋って時間つぶさない?」 京太郎「まあいいけど」 淡「じゃあ何話そっかー?」 京太郎「俺としてちょっと気になることがあんだけどさ」 淡「何?」 京太郎「なんで男女が同じ部屋に寝てるのにエロエロなイベントがほとんどないんだろうな」 淡「えっ、いくらきょうたろーでもそれは引くよ?」 京太郎「お前相手だったらこっちから願い下げだよ」 淡「いくらきょうたろーでもそれは怒るよ?」 京太郎「いやだってお前……」チラッ 淡「?」ペターン 京太郎「ふっ」 淡「鼻で笑った!今鼻で笑ったよね!」 京太郎「高鴨みたいな太もものエロさもなく、滝見さんほどの胸もない淡……ふっ」 淡「可愛いじゃん!私、可愛い!ほらほら!」 京太郎「はいはい可愛い可愛い」 淡「ばーかーにするなー!」ポイッポイッ 京太郎「痛っ!痛い!牌投げるなって!痛っ!」 昼 京太郎「午後は自由時間にするから、どっか遊びに行っていいぞー」 穏乃「やった!ラーメン!ラーメン!」 淡「サキサキー、どこ行こっかー」 咲「私は……行きたいところとかはあんまりないかな、咏ちゃんは?」 咏「んー私もよくわかんねーし、大星に任せるよ」 淡「任されたよ!じゃあれっつらごー!」 ワイワイガヤガヤ 春「…………」ポリポリ 京太郎「…………」 春「…………」ポリポリ 京太郎「滝見さんはどこか行ったりしないのか?」 春「」コクッ 京太郎「そっか、外寒いもんなー」 春「……そっちは?」 京太郎「あいつらの輪に入るのはなんか悪い気がしてな、邪魔しちゃいそうだし」 春「…………」ポリポリ ゴソゴソ 京太郎「何してるんだ?」 春「笑う犬」 京太郎「DVDなんてあるのか、知らなかった」 春「」コクッ 京太郎(……暇だ) 京太郎(部屋の中には俺と滝見さんだけ) 京太郎(何かすること……)チラッ 春「……」ポリポリ ポヨン 京太郎(胸……おっぱい……乳……おもち……) 京太郎(滝見さんの豊かな胸を観察し、研究する……天才なのか俺は!) 京太郎(……だが、どういう場面を研究すればいいんだ?) 京太郎(ここは滝見さんに揉ませてもらって、実際の揉み心地を研究しよう!) 京太郎(頼み込むなら土下座というのが古からの習わし!) 京太郎(本当にすまないという気持ちで……胸がいっぱいなら………!どこであれ土下座ができる……!たとえそれが……) 京太郎(肉焦がし……骨焼く……鉄板の上でもっ……!) 京太郎「滝見さん!」 春「……何」 ブス… ∫ ;′ ∫ ,;′ ブス…',. -――-゙、 ;' ジジジ… ; / へ ` 、'; ∫ 京太郎「俺に!胸を揉ませてください!」 _;'___{. , -/、/=;´イヽ;'_ /三三j='rー、\_ 、)_℡, ;;〉三'`、ジジ… /三三└'゙ー ;‐;;‐;;'`ー;;ヾ'`"´三'三;`、 囮ヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱヱ囮 囮災炎災炎炙災炒炎災灸災炭囮 ◎┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴◎ 春「…………」 春「…………」ポリポリ ヤッタ!ヤッタ!ヤッタ! 春「……ふふっ」ポリポリ 京太郎「見なかったことにしないで!せめて反応して!寂しいから!」 春「…………許可すると思う?」 京太郎「いいえ全く」 京太郎「だが!しかし!それでも!ここで退くわけにはいかないんだ!男として!健全な青少年として!」 春「……無駄な情熱」 京太郎(本当に揉みたいという気持ちで……胸がいっぱいなら………!どこであれ土下座ができる……!たとえそれが……) 京太郎「頼む!この通りだ!」 春「……どうして?」 京太郎「俺はただ、滝見さんの胸が揉みたい!触りたい!あわよくばしゃぶりつきたい!だって欲求不満だから!」 京太郎「滝見さんなら、俺の願望を満たしてくれると思ってる!俺は滝見さん(の胸)が大好きなんだ!」 京太郎「一目見たときから思ってた!頼む!俺に揉ませてくれ!」 春「…………」 春「……病院に行くべき」ジトッ 春「頭の」 京太郎「冷たい!視線も言葉も冷たい!だが、俺は――――ッ!」 春「…………」ジトッ 京太郎「…………」 京太郎「ごめんなさいでした……」 春「…………」ポリポリ 京太郎(……俺は、何をしていたんだろう) 春「…………」ポリポリ 京太郎『俺は滝見さん(の胸)が大好きなんだ!』 春「…………」ポリ... 夜 京太郎「練習再開だ、準備しろー」 淡「えー!今晩も休ませてよ!」 京太郎「終わったら散々くつろいでるだろうが」 淡「むぅ……」 京太郎「結局お前が来るのか……」 淡「だって遊びたいんだもん!」 京太郎「お前なぁ……」 淡「ほらほら、ちゃっちゃとやっちゃお?」 京太郎「……はぁ」 淡「ねーねーきょうたろー」 京太郎「何だよ」 淡「私のこと好きー?」 京太郎「はぁ!?何言ってんだよ」 淡「どーなの?」ズイッ 京太郎「……まあ、好きか嫌いで言えば……嫌いではないけど」 淡「じゃあ好きなんだ!」 京太郎「そういうわけでもないんだが……それが何だよ」 淡「じゃあさ!じゃあさ!」 淡「私が頑張ったらさ、いっぱい甘えていい?」 京太郎「甘える?」 淡「撫でてもらったり、お菓子食べさせてもらったり?」 京太郎「ん……いいぞ、それでお前が頑張れるなら」 淡「よしっ!たくさん頑張っちゃうよ!……っとその前に」ポスン 京太郎「おい」 淡「これ知ってる?充電っていうんだよ?」 京太郎「いや知らないけど」 淡「こうすると淡ちゃんパワーがどんどん溜まっていくんだ!こう、ドバァーっと!」 京太郎「さいですか」 淡「よーし、頑張ろー!」 咏「よっす」 京太郎「よっ」 咏「あんさぁ、京太郎ってもうオーダーとか決めた?」 京太郎「いや、まだ全然だけど、そろそろ決めた方がいいか?」 咏「そうなんじゃね」 京太郎「一つ大会のことで気になってたんだけどさ、一戦目と二戦目でオーダー変更とかできんの?」 咏「ああ、できるはずだったと思うぜぃ、知らんけど」 京太郎「そっか……ちゃんと考えなきゃな」 京太郎「ほい、それロン」 咏「うげっ、また和了られた……」 京太郎「もうちょい守備堅くした方がいいぞ、大きいの和了る前に和了られてたら意味ないしな」 咏「それもそうなんだけど……京太郎が強いんだよ」 京太郎「やるからには本気でやらないとダメだろ」 咏「確かにそうなんだけどさ……」 京太郎「ま、こっからも一緒に頑張っていこうぜ」 咏「……おう」 咏(……ってか、京太郎なら多分……) 咏(……違う、今はそんなこと考えてる時間じゃねえ) 【風呂】 カポーン 京太郎「ふぅ~」 京太郎「明日で合宿最後か、今まで誰かが入ってきて落ち着けなかったけど」 京太郎「今日だけでもゆっくり休めてよかった……」 ザバッ 京太郎「うっし、明日も頑張ろう!」 京太郎(臨海の監督さんたちもここに泊まってるんだよな……) 京太郎(まだ、俺がこいつらを引っ張れてるのか不安だし、行ってみよう) 淡「ねえーきょうたろー聞いてる?」 京太郎「ん、おお聞いてる聞いてる」 淡「ホントにー?」 京太郎「ホントホント」 淡「んーとね、それで――――」 ―――一時間後 京太郎「」キョロキョロ 京太郎「作戦、開始だ」 コンコン 京太郎「失礼しまーす」 京太郎「監督さんの部屋がここだって聞いて来たんですけど……」 霞「あら、京太郎くんじゃない」 晴絵「おっす、須賀くん」 善野「何しに来たん?」 京太郎「皆さん同じ部屋で寝てるんですか……?」 トシ「そういう仕様らしいから仕方ないんだよ」 臨海「キョウタロウ?」 霞「それで、何の用なの?」 京太郎「はい、実は――――」 雅枝「なるほどな、つまりはアドバイスが欲しい、いうことやな」 晴絵「シズとかは直線的で扱いやすいと思うけどなぁ」 京太郎「あいつ以外が問題なんですよね」 臨海「それなら、私たちでレッスンしてあげるのがよいでしょうか」 霞「そうですね、少し夜が遅いですけど」 善野「須賀くん、時間大丈夫?」 京太郎「はい!頑張ります!」 トシ「それじゃあ始めようかね」 臨海「―――――と、ざっとこんなものかな」 晴絵「どうだ?勉強になった?」 京太郎「なるほど、ばっちりです!」 トシ「彼女たちと同い年の須賀くんなら、親身にもなってあげられるし、発破だってかけやすいはずさね」 雅枝「あのチームをまとめるのに適してるっちゅうわけやな」 京太郎「そうだったんですか?」 善野「せやから、須賀くんも自信持って頑張ってな」 霞「敵同士だけど、頑張ってね」 京太郎「はい!本当にありがとうございました!」 臨海「ここまでで、いいかな」 京太郎「同じホテルなのにわざわざ見送りなんていいですよ」 臨海「これでも私たちは教育者だからな、心配なものは心配なんだ」 京太郎「そうっすか、ありがとうございます」 臨海「いや、礼なんていらないよ」 京太郎「でもこんな時間に俺の相談に乗ってくれて申し訳ないというか」 臨海「……そういえば、君はどうして私を訪ねてきたんだ?石戸先生の方が相談もしやすかっただろうに」 京太郎「んー……監督さんが頼りになりそうだったから、ですかね」 京太郎「霞さんたちが頼りないってわけじゃないんですけど、一昨日とか俺のこと看ていてくれたじゃないですか」 京太郎「だから監督さんのところに行こうとしたんだと思います」 臨海「……そう、か……そう言われて悪い気はしないな」 京太郎「というわけで、ありがとうございました」 臨海「うん、頑張ってくれ」 京太郎「へへっ、負けませんからね」 臨海「こちらもそう老いぼれちゃあいないよ、じゃあな」スタスタ 京太郎「おやすみなさーい」 【冬休み5日目】(合宿三日目)終 【冬休み6日目】(合宿四日目) 京太郎(清々しい朝!冬の日差しにその寒さ!) 京太郎(けどさぁ……) 京太郎「…………」サワッ 咲「んっ」ビクッ 京太郎(なんで咲の胸を触ってるんだ俺……)サワサワサワサワ 京太郎(ってかなんでこんな後ろから抱き着いてるような体勢になってんだよ……)サワサワサワサワ 京太郎(今までないものだと思ってたけど、服越しでも案外あるもんなんだな)サワサワサワサワ 京太郎(そもそも昨日何があったんだ?)サワッ 咲「あっ、んっ……」ビクビクッ 京太郎(急に震えだしたけど、寒いのか?) 京太郎(布団もっとかけてやらないと……) バサッ スタスタ... 咲(なんか変な感じがしたから起きちゃったけど)モジモジ 咲(何なんだろうこの感じ……体がすごく熱くて……) 咲(ちょっと気持ちいい、かも……) 咲(京ちゃん、私の胸が好きなのかな) 咲(……触ってくれたってことはそういうことだよね) 咲(なんだか、嬉しいな) 朝 京太郎(……はっ!) 京太郎(朝、か?) 京太郎(でもなんか暑いような……) 咏「ぅ…………」モゾモゾ 京太郎(なんでまた俺の布団で寝てるんだよ……) 京太郎(小さいからはみ出なくっていいけどさ) 京太郎「えいえい」ツンツン 咏「にゅ……ぅ……」プニプニ 京太郎(一昨日は滝見さん、昨日は高鴨、そんで今日は咏か) 京太郎(何なの俺、何か憑いてるんじゃねえの?) 咏「んぅ…………きょぅたろぉ……」 咏「……すきぃ…………」 京太郎「!」ビクッ 京太郎(びびったぁ……寝言か、そりゃそうだよな) 京太郎(第一好かれるようなことあんました覚えないし、うん) 京太郎(けど、もし俺が咏と付き合ったら……) 京太郎(…………) 京太郎(通報されるな) 淡「今日はみんなで人生ゲームをしよー!」 京太郎「……はぁ」 咲「いいの?京ちゃん」 京太郎「ときには息抜きも必要だろうからな」 淡「私黄色使うねー!」 春「……青」 穏乃「じゃあ私は赤!」 咏「んーと……じゃあ私は緑にするかねぃ」 淡「あ、そーだ!一番金持ちの人は誰かに命令できるってことにしよ!ってかそうするから!」 京太郎(うわぁ、めんどくせぇ……) 淡「今めんどくせえって思ったでしょ!」 京太郎「なっ、どうしてそのことが!」 淡「私ときょうたろーは以心伝心だからね!愛し合ってるっていうのー?」 咲「」ムッ 咏「」ムッ 淡「んー、私が勝ったら何しよっかなー」 春「勝たないから心配しないでいい」ポリポリ 淡「へータキミン言うねー」 京太郎「とっとと始めるぞー」 一位 京太郎 二位 春 三位 穏乃 四位 淡 五位 咲 六位 咏 淡「うわ、びみょー」 咲「また家が燃えちゃったよぉ……」 咏「竜巻で飛ばされるよりまだマシだろ……」 穏乃「やった!ブラックバス釣れた!」 京太郎「何とか一位だったけど、滝見さんすげーな」 春「……ギャンブルは得意」ポリポリ 京太郎「俺が一位だから何か命令していいんだよな?」 淡「……チッ」 京太郎「あくどい顔で舌打ちするなよ!なんか恐いから!」 京太郎「じゃあ咏が俺にマッサージ、咲は滝見さんにマッサージな」 咲「え?」 咏「ふぇ?」 穏乃「そんなのでいいの?」 京太郎「ああ、気持ちよけりゃいいだけだから」 淡「なにそれつまんないー!」 春「……なんで私まで」 京太郎「細かいことは言わずに、な?」 春「…………」ポリポリ 咏「でもよぉ、マッサージってどうすりゃいいん?」 京太郎「肩揉んだりでいいぜ、そこまで本格的にやる必要はないからな」 咏「へいへい、んじゃ始めるよ」 咏「京太郎って結構肩凝ってるのな」 京太郎「んーまあな」 咏「ん……しょ」 京太郎「こういうのもいいな、なんかリラックスできるわ」 咏「それは私の腕がいいからなんじゃねーの?知らんけど」 京太郎「そうかもな、毎日やってもらいたいくらいだぜ」 咏「ま、毎日って……」 京太郎「ん?どうした?」 咏「どうもしてねえよ!」グキッ 京太郎「痛っ!?」 咲「滝見さんのうなじ、綺麗だね」 春「…………」コクッ 咲(滝見さんの胸大きいな……) 咲(私も黒糖食べれば大きくなるのかな) 咲(もし大きくなったら京ちゃんも……ってなんで京ちゃんのこと考えてるの!) 咲(京ちゃん大きいの好きだもんね……羨ましいなぁ) 咲(って、あーもう!) 春「?」 淡「つまんなかったからもう一回!」 京太郎「せめて種目変えようぜ……」 一位 京太郎 二位 穏乃 三位 淡 四位 咏 五位 咲 六位 春 京太郎「また俺の勝ちだな!」 淡「つまんないつまんないつまんないー!」 穏乃「うーん、いい線行ってたと思ったんだけどなぁ……」 咏「まあ、いっか」 咲「順位下がっちゃったよぉ……」 春「……命令は?」ポリポリ 京太郎「お、そうだったな、んじゃ、命令は――――」 京太郎「全国で充電ってのが流行ってるらしい」 咲「充電?」 京太郎「一人がもう一人の膝の上に乗ってエネルギーを蓄えるとかなんとか」 穏乃「へー、今度憧にやってもらおうかな!」 京太郎「つーわけで、俺が滝見さんに充電をする」 咏「は?」 淡「え?」 春「…………」ポリポリ 京太郎「ほら、俺今二連勝だから最下位の滝見さんに運気を注入するっていうか」 咲「それって滝見さんが京ちゃんの上に座るってことだよね?」 京太郎「ん、それがどうかしたか?」 咲「どうかしたか、って……」 京太郎「よし、んじゃ滝見さん乗ってくれ」 春「…………」ポスン 淡「……それだけ?」 京太郎「これだけ」 淡「なにそれ!またつまんないよ!」 春「……黒糖食べさせて」 京太郎「おう、いいぞ」ヒョイ 春「…………」ポリポリ 咏「なんでこんなん見てないといけないんだよ……」 穏乃「滝見さん、充電されてる感じとかするの?」 淡「まっさかーそんなことあるわけ……」 春「……須賀くんが伝わってくる」 淡「何その効果!?」 淡「もう一回!もう一回!」 咲「もう昼だからそろそろやめない?」 淡「諦めちゃだめだよサキサキ!」 咲「諦めるも何もないと思うけど……どうする?京ちゃん」 京太郎「俺も黒糖食べていいか?」 春「……食べさせてあげる」 咲(なんで向かい合ってるの!?) 京太郎「じゃあ俺も」 春「…………」ポリポリ 京太郎「…………」ポリポリ 咲(なんだか兄妹みたいで微笑ましい光景だけど、どうしよう咏ちゃん!)チラッ 京太郎「服に黒糖こぼれてるぞ」ヒョイ パクッ 春「あ……」 咏「」イラッ 咲(こっち見てないや……こうなったら高鴨さん)チラッ 穏乃「滝見さん私も黒糖食べたい!」 春「……どうぞ」 穏乃「ありがと!」ボリボリ 咲(あ、これダメなパターンだ) 咲(でも私がしっかり聞かないと!) 咲「京ちゃん、お昼ご飯食べに行く?」 京太郎「……」ナデナデ 春「…………」ポリポリ 京太郎「滝見さんの髪、綺麗だな」 春「……春でいい」 春「…………」 春「……なんでもない」 京太郎「春の髪、綺麗だな」 春「…………」カァァ 咲「」イラッ 昼 京太郎「今日の午後は自由時間だぞー」 淡「よーやくきょうたろーもわかってきたみたいだね」ウンウン 穏乃「三尋木さん!ラーメン食べに行かない?」 咏「おーいいぜぃ、どっちが食べられるか勝負な」 穏乃「よしっ!燃えてきたぞぉぉぉぉおおおお!」 淡「じゃあタキミン遊びに行こー!昨日行けなかったからね!」 春「……」コクッ 京太郎「……んじゃ、俺たちも遊びに行くか」 咲「えっ、私と?」 京太郎「咲以外に誰がいるんだよ、ほら行くぞ」 咲「あっ、ちょっと待ってよ京ちゃん!」 咲「わぁ、本がいっぱいだよ、京ちゃん!」ピョンピョン 京太郎「確かに大きいけど、はしゃぎすぎだろ」 咲「長野じゃこんなに大きいところあんまり無かったもん!ああ……いいなぁお姉ちゃん」 京太郎「咲、ホントに本のこと好きなの……」 ポツーン 京太郎「……な」 京太郎「あんにゃろうどこ行きやがった……」 京太郎(目を離したらいつもこうだ、まあ本屋なら大体……) 咲「京ちゃんどこぉ……」 咲(お手洗いにも行きたいのにぃ……) 京太郎「ったく、何やってんだよ」ギュッ 咲「ぁ……」 京太郎「トイレに行きたかったら俺に言え、連れて行ってやるから」 咲「そんなこと、言えるわけないじゃん……」 京太郎「お前がいなくなったら困るんだよ、だから、さ」 京太郎「俺がいるときは、俺に頼れ」ニコッ 咲「…………あぅ」カァァ 京太郎「スッキリしたか?」 咲「お、女の子に何言ってるの!京ちゃんのバカ!」ポカポカ 京太郎「相変わらず咲はちんまいなー」 咲「もー!」 咲「…………」ジーッ 京太郎(こうして咲と本屋に来たわけだけど……) 咲「…………」ペラッ 京太郎(……なんかつまんねえ) 京太郎(何かいたずらしてやるか) 京太郎(にしても何読んでんだ?)チラッ 咲(京ちゃんの顔が……うぅ)カァァ 京太郎(恋愛小説か?咲もそういうの読むんだな)チラッ 咲「///」ポシュー 京太郎(咲の耳……か) 京太郎(……よし) 咲(京ちゃんの顔が近いから集中できないよぉ……)カァァ 咲(でも京ちゃんに怪しく思われちゃうからちゃんと読まないと……)ジーッ 京太郎「ふーっ」 咲「ひゃぁっ!」ビクッ 京太郎「あっはっは!なんつー声出してんだよ」 咲「も、もうっ!京ちゃんのバカ!」 咲「あっち行っててよ!」 京太郎「はいはい、十分経ったらまたここに来るから絶対に動くなよ」 咲「言われなくてもわかってるもん!べーっ!」 京太郎(―――とは言われたけど、時間が来るまで何しよ) お品書き 1.牌のお姉さんの麻雀教本 中級編…2000円 2.牌のお姉さんの麻雀教本 上級編…2800円 3.小鍛治健夜の目指せ!グランドマスター!…2800円 4.戒能良子のものまね王! 5.迫り来る怒涛の修羅場…2000円 6.女性を落とす40の方法…1000円 7.ライトノベル…600円 8.小説…600円 9.恋愛小説…600円 10.野依理沙の感情コントロール法…1000円 11.一日を活用する本…1500円 12.咲が読んでたのと同じ恋愛小説…700円 京太郎(咲も読んでたし、俺も似たようなの読んでみるか) 京太郎(……思春期の恋愛模様を描いた作品、か面白そうだ) 京太郎(咲の読んでたやつはどんな話だったんだろ) 京太郎(まあいいや、買いに行こ) 「ありゃぁたっしたー」 京太郎(後は咲を探しに行くだけだな) 京太郎(この辺のコーナーだったよな……あ、いた) 咲(京ちゃんまだかな……)モジモジ 京太郎(何だあいつ?足踏みしたり脚寄せ合ったり……) 咲(なんでまたお手洗いに行きたくなっちゃうんだろう……)モジモジ 京太郎(?) 京太郎(こっちに気づいてないのか?じゃあ……) 京太郎「おい、咲」 咲「へっ……あ、京ちゃん」 京太郎「早く行くぞ」グイッ 咲「えっ、なに、どこ行くの?」 京太郎「トイレ、行きたくなったんだろ」 咲「どうしてわかったの?」 京太郎「お前のことだからな、ほら着いたぞ」 咲「あ、ありがと……」モジモジ 咲(どうして京ちゃん、私がお手洗いに行きたいってわかったんだろ) 咲(なんで私を引っ張って行ってくれるんだろ) 咲(…………) 咲(帰るときは、私から京ちゃんの手繋ごうかな) 咲(手をつないで買い物に行くって、デートみたいだよね) 咲(……こんな風に、また遊びに行けたらいいな) 咲「お待たせ、京ちゃん」 京太郎「ん、そんなに待ってねえよ」 咲「えへへ、それじゃあ帰ろっか」ギュッ 京太郎「あ……ああ、そうだな」 咲(恋人繋ぎって、ちょっと大胆だったかな) 京太郎「って咲、本買わなくていいのか?」 咲「あっ、忘れてた!ちょっと待ってて!」トテトテ 京太郎「だから走るなっての!」 夜 京太郎「いよいよこの合宿も終わりっつーわけで、練習するぞー!」 穏乃「おー!」 淡「元気150%の淡ちゃんなら負けないよ!」 咲「私も負けないもん!」 春「…………」ポリポリ 咏「うぅ……胃もたれきつぃ……」 淡「そい!リーチ!」 咲「じゃあ私も、リーチ」 咏「そんじゃ、リーチ」 穏乃「リーチ!」 「「「「……」」」」 京太郎「何やってんだあいつら……」 春「……きょうたろう、始めて」 京太郎「ん……ああ」 京太郎(春が集中できるからって充電しながらやってるけど……) 春「…………」ウツラウツラ 京太郎(人の膝の上で寝るなよなー) 春「ん……」モゾモゾ 京太郎(やばっ、動かれると流石にまずいっ) 京太郎(これは起こすしかない……よな) 京太郎「おーい、春ー」 春「…………」 京太郎「後ろからじゃ起きてんのかどうかわかんねえよ……」 京太郎「…………」 春「…………」 京太郎「……俺も寝るか」 京太郎「最後の相手は高鴨か」 穏乃「んそっ、よろしくね!」 京太郎「おう、頑張るぞ!」 穏乃「うぉぉぉぉおおおお頑張るぞぉおぉおおお!」 京太郎(なんだろう、このやり取り終わらない気がするぞ?) 穏乃「いやぁー、今日で合宿も終わりなんだねー」 京太郎「手、動かせよ」 穏乃「須賀は楽しかった?私は楽しかったよ」 京太郎「いや、だからさ」 穏乃「東京のラーメンおいしかったし、麻雀も楽しかったし!」 京太郎「集中しようぜ、集中」 穏乃「大星さんや宮永さんともまた打てたから良かった!」 穏乃「須賀はどう思う?」 京太郎「麻雀しようぜ」 穏乃「うん、やっぱり楽しかったよね!」 京太郎「どこをどう捉えればそうなる!?」 京太郎「これで合宿は終わりだ!」 京太郎「そしてぇえぇえええええーーーー!」 淡「打っち上っげだーーーー!」ドンドンパフパフ 咲「わ、わー!」 咏「いえーい!」 穏乃「ラーメン!ラーメン!」 春「…………」ポリポリ 淡「でもどこに行くのー?」 京太郎「う……んー、どうしよ」 京太郎「じゃあカラオケでいっか」 咲「えぇ……私歌とか上手くないよ?」 京太郎「楽しけりゃいいんだよ、みんなもいいだろ?」 穏乃「憧によく連れていかれたからね、オッケーだよ!」 淡「私もいいよ!」 咏「ま、いんじゃね」 春「…………」ポリポリ 京太郎「誰から歌うんだ?」 淡「その前にルール決めようよ!」 咏「ルール?」 淡「六人の内負けた人が言うこと聞くとか!」 咲「わざわざそんなことしないでもいいんじゃ……」 淡「じゃあ一番の人がきょうたろーに充電してもらうとかは?」 咲「」ピクッ 咏「」ピクッ 京太郎「おい待てそのルール、俺が一位じゃ意味ないじゃねえか」 淡「え~、どうせきょうたろーは勝てないよー」 京太郎「何だと?」 穏乃「まーまー二人とも落ち着いて」 淡「タキミンはどう思う?」 春「……いいと思う」 京太郎「くっ……」 淡「嫌だったら代替案を提案してねー」 京太郎「折衷案ってことで俺が一位になったら他の人に命令」 京太郎「他の人が一位になったら俺が充電、でどうだ?」 咲「どうだ、っていうか……」 咏「京太郎が得しすぎだろ……」 淡「うん、それでいいや!」 穏乃「じゃあ一番は私行くよ!」 春「…………」ポリポリ 穏乃「青空が眩しいー、君がいる風景はー」←16点 淡「重さじゃー測れない、こんな想いー」←52点 咲「こわいもののない世界ならー」←58点 淡「何なのこの機械!おっかしいんじゃないの!」 淡「私が52点なんてあり得ないでしょ!」 京太郎「ふっ」 淡「鼻で笑うな!」 春「雲の形、突き抜けるー」←96点 咏「毎日ナニがあって、頭抱えてもー」←92点 京太郎「たましいゴーンと、チャイムを打たれたならー、打たれちゃったら!」←61点 淡「なんできょうたろーの歌より私の方が下なの……」ガックシ 咲「それは同感かも……」ガックシ 穏乃「うん……」ガックシ 京太郎「なぜそこまで落ち込む!?」 春「きょうたろう、充電」 京太郎「お、おお、いいぞ」 春「」ポスン 春「……頭撫でて」 京太郎「ああ、よしよし」ナデナデ 淡「ちょっ、そんなオプション――――!」 淡(待てよ、ここで頭なでなでを禁止したら私が勝ってもあまり得はない!) 淡(それにこう考えている間にもタキミンのきょうたろーポイントがどんどんたまっていく!) 淡(まさかこれが――――) 春「……ふっ」 淡(先手必勝のジャスティス!勝てば魏呉蜀!) 咲(勝てば官軍だと思うけど……) 淡(ここは黙るしかない!) 京太郎「淡、どうかしたか?」 淡「ううん、なんでもないよー」 淡(タキミン……恐ろしい子……!) 春「……きょうたろう」 京太郎「どうした?」 春「何かして」 京太郎「何か、って何だよ」 春「……抱きしめたり、とか」 京太郎「なら今頭撫でてるじゃん」 春「そうじゃなく……」 京太郎「んー……じゃあ……」 京太郎(咲とかがいるからあんまり大胆なことはできないとして……) 京太郎(そうだ!) 京太郎「……春」ボソッ 春「」ビクッ 京太郎「どきどきしてるんだ、俺の胸……春を充電したい、十年も、二十年も」ボソボソ 京太郎「っ……お前のそばに居続けたい」ボソボソ 京太郎「きっと、お前のことが好きなんだ……いや、春が好きだ、断言できる」ボソッ 京太郎「りゆうはわからない、色々ありすぎて、お前の好きなところが多すぎて」ボソボソ 京太郎「……なあ、春」 春「……///」カァァァァァ 京太郎「好きだぞ」ボソッ 春「///」ボシュー 咲「あの二人何してるのかな?」 淡「さあー?じゃあ次の曲入れちゃおー!」 穏乃「信じる、それだけで越えられないものーはない」←97点 淡「ほどかれてくの、どこまでもー」←70点 咲「がんばっちゃったがんばった我々東南西北わーいわーい!」←83点 淡「だからなんで私がこうなんのよ!」 穏乃「点数上がったんだからいいじゃん」 淡「アンタが一番おかしいでしょ!」 春「君の知らない、私だけの秘密」 京太郎「春は歌上手いなー」 春「……」カァァ←31点 咏「冒険でっしょ、でっしょ!」←76点 京太郎「ハートのエッジに挑もう、思うたけ見つめてー」←92点 穏乃「今度は私だよ!」 京太郎「ぐぬぬ、あとちょっとだったのに……」 穏乃「ねぇー私にも何かしてー」 京太郎「だから何かって言われてもな……」 京太郎「んじゃ、遠慮なく」サワッ 穏乃「ふぇっ」 京太郎「高鴨の太ももって結構筋肉ついてんだな」サワサワ 穏乃「ちょっ、何触ってんのさ!」 京太郎「こんな恰好で寒くないのか?」サワサワ 穏乃「はしってるから……大丈夫、だけど……」 京太郎「でも、ちゃんと肌スベスベしてるし、女の子って感じするぜ」サワサワ 穏乃「それ、褒めてくれてるのかわかんないんだけど」 穏乃(さっきから何かが当たってる気がするし……須賀に触られてると……何だろう) 穏乃(ちょっと変な……)モゾモゾ 春「…………」ボリ!ボリ!ボリ! 咲「京ちゃん何やってんだろ……」 咏「あいつ……」 淡「タキミンまであらぶってる……」 淡「次は絶対に勝ってやるんだから!」 穏乃「私はもういいや……」 咲「私も頑張る」グッ 春「…………」ポリポリ 咏「今度こそ勝つぜぃ~」 穏乃「みみーもとで囁き呼ぶ声に振り向けば、気づかぬうち開かれていたトビラー」←66点 淡「ガッティーノ、ガッティーナ、私だけの傍にいてねー」←15点 咲「わーたっしーとしようよ、ココロが晴天ドキツモ昇天」←75点 淡「」チーン 京太郎「ぶははははは!どんだけ機械に嫌われてんだよ!」 咲「京ちゃん、淡ちゃん可哀想だよ」 京太郎「でもよぉ、あっはははは!」 淡「うっさいうっさいうっさーい!どうせきょうたろーだってこんな点になるもん!」 京太郎「ならねーよ、ま、見てればわかるけどな」フフン 春「アザレアを咲かせて、暖かい庭までー」←5点 咏「おおきな夢、夢、スキでしょ?」←83点 京太郎「本気の恋ー、それは突然花が咲くー」←90点 淡「みんなしてずっこいずっこい!」 京太郎「結局実力ってことだな」 淡「むぅ……」 咏「んで、命令何すんの?」 京太郎「おっ、そういえばそうだったな」 咲「エッチな命令とかは……ダメだよ?」ニコッ 京太郎「わ、わかってらぁ、そんぐらい」アセアセ 春「…………」ポリポリ 京太郎「んー、と、じゃあ……淡?」 淡「なによぉ……」グスッ 京太郎「いや、負けたからって泣くなよ」 淡「だって、きょうたろー程度に負けるとかありえないし……」グスッ 京太郎「ナチュラルに失礼だな、おい」 春「……命令」ポリポリ 京太郎「ああ、ちょっと考え中な」 京太郎(全員に猫のごとく甘えてもらう、とか言おうと思ってたけど俺もそこまで空気が読めない男じゃあない) 京太郎(淡が泣いたままだと嫌な気がするし……淡の脇をくすぐって励ますとかいいんじゃないか?) 京太郎(あわよくば淡の胸に触れる、って違うわ!どんだけ変態なんだ俺!) 京太郎(それにあんな胸触ったってなぁ……)ハァ 京太郎「淡」 淡「なに?」 京太郎「ほい」ガシッ ヒョイッ 淡「はぁっ!?」 咲咏穏「ええっ!!」 春「…………」ポリポリ 淡「なっ、何してんの!」 京太郎「ほーれ高い高ーい」 淡「子どもじゃないんだから降ろしてよー!」ジタバタ 京太郎「はっはっは、じたばたはHPが少なくないと威力弱いんだぜー」 淡「っていうかスカート見えるから!」ゲシッ 京太郎「ぐへぁっ」グラッ 咲「あっ!」 咏「京太郎のバランスが!」 穏乃「大星さん危ない!」 淡「きゃぁっ!」 京太郎「淡っ!」 京太郎(これだと淡が頭から落ちる、最悪病院行きだ!) 京太郎(それだけはさせない!) ドッシーン! 咲「きょ、京ちゃん!」 京太郎「いつつ……腰打ったっぽい」 咏「ったく、気ぃ付けろよなー」 京太郎「わりぃわりぃ」 淡「もー!きょうたろーのせいで危なかったじゃん!」 京太郎「人が身を挺して守ったっつうのに一言目がそれかよ……」 淡「ぁ……それはありがとう、だけど……」モジモジ 淡「って!そもそもきょうたろーが高い高いなんてしなきゃよかったんじゃん!」ウガー 京太郎(一瞬でもしおらしくてかわいいと思った俺がバカだった) 淡「こうなったらやり返してやる!えいっ」ガシッ 京太郎「うおっ!」 淡「んぐぐ……」 淡「持ち上がれぇ……!」 京太郎「淡、あんまり無理しない方がいいんじゃないか?」 淡「うっさい!やり返すったらやり返すんだから!」 ――十分後 淡「なんで持ち上がんないのさー!」 京太郎「体格差があるからしゃあないだろ」 淡「きょうたろーの筋肉硬かったし、抱きしめてるみたいで気持ち良かったよー!」 京太郎「なんでこの状況で褒められてんだろ俺」 京太郎「次で最後にするか」 咲「そうだね、もう結構遅いし」 咏「じゃさ、じゃさ、最後は全員で同じ歌歌ってその得点を競うってのはどうなん?」 淡「あ、いいねーそれ!」 穏乃「じゃあ何歌うの?」 春「……だんご三兄弟」 咲「中々古いね!?」 京太郎「そりゃみんな知ってるだろうけどさ……」 淡「じゃあセーラームーンとかは?」 咏「そっちのがおぼろげなんだよねぃ……」 穏乃「タ○リ倶楽部のオープニングは?」 京太郎「あれカラオケに入ってんのか?つーかどんなチョイスだよ」 淡「タ○リ……なにそれ?」 咲「私も土曜日は夜遅くまで本読んでるから知らないな」 京太郎「それ、見てるって言ってるようなもんだぞ」 咲「空耳しか見てないもん!」 淡「だから何それ?」 京太郎「結局、おいでよ亀有を歌うことになったぞ!」 咲「どうしてこうなっちゃうの……」 穏乃:96点 春:90点 淡:66点 咲:27点 京太郎:21点 咏:1点 咏「1点……1点……」チーン 淡「また勝てなかった……」ガクッ 咲「私だって4位だったんだから、元気出そ!」 春「…………黒糖、いる?」ポリポリ 淡「いるいるっ!ちょーだい!」 咲「ゲンキンだなぁ……」 穏乃「また私が一番かぁ……よっ!」ポスッ 京太郎「俺の膝に慣れるの早くね」 穏乃「まあ、嫌いじゃないからねー」 京太郎「新子だったら「こんなこと死んでもやらないわよっ!」とか言いそうだよな」 穏乃「あはは……有り得るね」 京太郎「今回も何かするか?」 穏乃「うんっ、おまかせで!」 京太郎「んじゃ、まずは」サラッ 穏乃「ん……」 京太郎「高鴨の髪の毛さらっさらだな」ススッ 穏乃「えーそうかな?」 京太郎「綺麗だし、いい匂いもするぞ」ソソッ 穏乃「なんかむずむずする……」 京太郎「やっぱり女の子の髪って気持ちいいな」 咲「……やっぱり?」ゴッ 京太郎「ヒッ」 咲「京ちゃん、他の女の子の髪触ったことあるの?私にはないのに?」 京太郎「そ、それは言葉の綾というやつで、触ったっつうか撫でたときとか……ほら!小さいときにお前のことも撫でてたろ!」 咲「……そういうことならいっか」 咲「ほら、続けなよ」 京太郎「は、はい……」 京太郎(なんか重い雰囲気になってんですけど!?) 京太郎(やべーよ殺されるよ、何だよあの殺気、このまま抱きしめようかと思ったけど絶対無理だよ) 穏乃「もう終わり?」 京太郎「う……ああ……うー……」 京太郎(けどまだこうしていたい自分もいるわけで……) 京太郎「いや、まだだ!」ギュッ 穏乃「わっ!」 京太郎(あっれー?どうして俺は高鴨を抱きしめてんの?おっかしいなー) 淡「髪いじって抱きしめるって……」 咏「あんさぁ、京太郎?流石に限度ってものがあると思うぜぃ」 京太郎「ちっ違うわ!これは俺が無意識下に行った行動であって俺自身の行動じゃないんだ!」 京太郎「そうっ!いわばそれは反射!思考とは真逆!目の前いる高鴨を抱きしめるのは俺の性なんだ!」 淡「なお悪いわっ!」ゲシッ 京太郎「脛はやめろって痛いから……」 京太郎(なおさら酷い雰囲気になった気がする……) 咲「」ニコニコ 淡「」ジトッ 咏「」ジーッ 穏乃「~♪」 春「」ポリポリ 京太郎「なあ、高鴨?」 穏乃「穏乃でいいよ、私も京太郎って呼ぶから!」 京太郎(この状況で何言いだしちゃってんのお前!?) 京太郎「何言っちゃってんの、おい」 穏乃「今さ、京太郎に抱きしめられてるとなんか安心するんだ」 穏乃「ウチ女子高だから、久しぶりに男子と話したのに楽しくて」 穏乃「だから京太郎とはもっといい友だちになりたいな、って」 京太郎「今言うことなのかよ……」 京太郎(しかもこの惨状で) 穏乃「なんか言うタイミング逃しちゃいそうだったからね」 京太郎「そ、そうか」 京太郎(何これ、何が言いたいのこいつ) 京太郎(言われて滅茶苦茶嬉しいけど……) 咲「ジュゴゴゴ」ニコニコ 淡「ジュゴゴゴ」ジトーッ 咏「ジュゴゴゴ」ジーッ 春「……」ポリポリ 京太郎(ストロー悲鳴あげてるから!こっち向かないで怖いから!) 穏乃「京太郎ー」 京太郎「なっ、なんでございますでしょうか」 穏乃「呼んでみただけだよ、えへへ」 京太郎(そういうことされると……もう……)カプッ 穏乃「ひゃぁっ?」 京太郎「んっ……」ハムハム 穏乃「京太郎ぉ、くすぐったいよぉ」 京太郎「ははほはっへはいへぇ」 穏乃「耳元で喋らないでよ、ふふっ」 京太郎(なんで俺、穏乃の耳咬んでんだろ……) 京太郎(あとは耳に息を吹いて終わらせよう) 咲淡咏「」ゴゴゴゴゴゴゴ 京太郎(あいつらに殺される気しかしない!) 京太郎「……ん」 京太郎(俺の唾液ですごくエロく見える……) 京太郎「ふーっ」 穏乃「んんっ!」ビクッ 京太郎「こ、これで終わりだ!」 京太郎(何やってんだろ俺……) 京太郎「かーっ!歌った歌ったー!」 淡「きょうたろーの変態」 京太郎「まだ言うか」 咲「8時くらいだけど、新幹線間に合うかな?」 咏「大丈夫なんじゃね、知らんけど」 穏乃「んー、でも確かに危ないかもね」 京太郎「じゃあここで解散っつうことでいいか?」 淡「うん!」 穏乃「だねー」 京太郎「そっか、じゃあ行くぞ」 咲「ま、待ってよ京ちゃん」 春「……お疲れ」 穏乃「またね」 淡「また来週だよー!」 咏「じゃあなー」フリフリ 京太郎「おう!頑張ろうなー!」 咲「そっか、私以外みんな博多行きなんだ」 京太郎「春は今から帰って家に着くのか?」 春「ホテルは取ってある」 穏乃「どうせだし京太郎の部屋に泊まればいいんじゃないかな」 春「……いいの?」 京太郎「いやダメだろ、年頃の男女が同じ部屋で寝泊まりなんて」 咲「つい昨日までやってたんだけどね……」 咲「あ、私こっちだから」 京太郎「そっち東北新幹線だぞ」 咲「えっ!?わわっ、危なかったよ!」 京太郎「お前、よく東京まで来れたな」 咲「バ、バカにしないでよ!」 京太郎「はいはい、バカにしませんよー」 咲「バカにする気満々でしょ!」 京太郎「長野新幹線あっちだぞー」 咲「わ、わかってたから!わかってたからね!」 京太郎「はいはい、じゃあな」ナデナデ 咲「だからバカにしないでよ!」 穏乃「京太郎って宮永さんと仲良いんだねー」 京太郎「ま、幼馴染だからな」 穏乃「いつごろから知り合ったの?」 京太郎「咲とは小学生くらいかな、なんでだ?」 穏乃「んー、ちょっと気になったから?」 春「……二人とも、はい」 京太郎「黒糖一袋!いいのか?」 穏乃「うおっ!おおおっ!」 春「お疲れ様のプレゼント」 京太郎「そっか、あんがとな」 穏乃「んー!おいしー!」ボリボリ 春「……」ニコッ 【冬休み6日目】終